主人公は、新宿の龍と呼ばれた、昔気質の老ヤクザ。背中に吉祥天の彫り物があるので、「暴れ吉祥」と二つ名がついていた。兄弟分の罠で命を落としたのだが、なんと異世界で王女、サナリア・リュー・ルンドブルグとして転生して無双する。つまり、おじいさんが、異世界で若い娘として転生したという訳だ。
この世界には魔王や魔族がいる。そして逢魔(オーマ)という無茶苦茶に悪質な麻薬まで。習慣性があるうえ、取りすぎると、体の一部が変質してしまうのだ。
この3巻のメインテーマは、サナリアとダニミエという街を支配しているダニミエ商王補佐官のエミル・ユンカースとの闘い。
絵は特徴的だが、姫さんなかなかの美少女である。王女ということもあり、ちゃんとした格好をすれば見かけは見目麗しい深窓の令嬢。でも中身はバリバリの武闘派なのだ。何しろ、基本的には拳(こぶし)で解決する。この見た目のギャップや美少女がヤクザ言葉でしゃべっているのがなんとも面白いのだ。
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