異世界にあるスランタニア王国に「聖女候補」として召喚された、OLの小鳥遊聖。「候補」というのは、なぜかもう一人御園愛良という高校生くらいの女の子。そして聖女召喚の儀を取り仕切った第一王子は、なぜか聖には目もくれず、愛良だけを連れて部屋を出ていく。
勝手に召喚しておいて、あまりと言えばあまりの仕打ちに腹を立てた聖は、城を出ていくといったが、周りは第一王子よりはまともな臣下ばかりで、あわてて機嫌をとって引き留める。流れから言って真の聖女は聖なのだが、第一王子にはそれがわからない。まあ、この手の話には、アホ王子が良く出てきて、取り巻きもアホということが多いのだが、幸いこの話ではアホはその王子だけのようだ。この巻には王様は出てこないのだが、「なろう」の方を読む限りはまともな人物のようである。
第一王子とあるが、王太子とは書かれていないので、次の王になるかはよくわからないが、こんなのが王様になったら、その国は滅んでしまう。仮に王太子であったにしても、私なら廃嫡してしまうだろう。
聖は美人なのだが、どうも結構なブラック企業に勤めていたようだ。毎日が残業続きで、休みの日も仕事をするのは当たり前。だから年齢=彼氏いない歴の喪女である。しかし、王国の薬用植物研究所で働くようになってから彼女の本領が発揮されていく。
なにしろ、効果が5割増しのポーションをものすごく作ったり、美味しいうえに、身体能力の上がる料理をつくったり、サラマンダー討伐で黒焦げになった第3騎士団長を助けたり、美少女の友達ができたり。体の方もどんどん健康的になり、それまでかけていたメガネもいらなくなる。
なお、この騎士団長とは、いい感じになり、聖の喪女歴も終わるかな。さて、このあと二人の仲はどう進展していくのか?聖の聖女としての能力は?
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