雨、20度、86%
アイスクリームのシーズンがやって来ました。など言うのは、昔のはなし。今は一年中、アイスクリームを食べます。お店のショーケースには、冬にだって、たくさんのアイスクリームが並んでいます。でもやっぱり、暑い時に冷たくて甘いアイスクリームを食べるのが好きです。
先日、モスクワがいかに現代的な街かを紹介する番組がテレビでやっていました。高級車が走り、ブランド品を身につける人たち。そんな中、一人の年配女性がインタビューでこんなことを言っていました。若い女の子が、冬でもおへそを出した服を着てアイスクリームを食べているなんて、彼女にとってはどうしても信じがたい光景なのだそうです。寒いモスクワでのはなしです。私も、どうやら彼女と同じ年代なのかもしれません。
一番普通のアイスクリーム、バニラ。ところがバニラのアイスクリームを作るのが、一番難しいのです。卵の黄身を使います。生のままでは病原体があるかもしれないので、火を入れます。殺菌です。バニラアイスクリームは、かなりの温度にあげたものを冷やし固めます。火を入れて作る唯一のアイスクリームです。
我が家のバニラアイスクリームは、卵6個分の卵黄、ミルクと生クリームを合わせて500cc、砂糖が100gとバニラだけで作ります。
卵の黄身に砂糖の半量を入れて混ぜておきます。ミルク、生クリームに砂糖半量とバニラビーン、もしくはバニラエッセンスを入れて火にかけ、沸騰させます。これを黄味と混ぜ合わせ、再び火にかけます。弱火で、絶えずへらでかき回します。どのくらい火を入れるかが決め手です。感覚としてはへらが重く感じられる位、アイスクリームの液がへらにまとわりつくぐらいまで火を入れます。ここがポイントですから、この状態を見極めるために、初めは、液の温度を測った方がいいかもしれません。82~85度になった状態を さします。一度、液の状態が掴めると次回からは、それを目安にしてください。くれぐれも焦げ付かないように。
この液を細かいザルで漉し、冷めるまで待ちます。冷めたら、アイスクリームメーカーにかけます。我が家のアイスクリームメーカーは、KENWOODのもので、 高さ20㌢、径が17㌢の大きさの蓄冷剤で冷やします。かなり大きいものなので、冷凍庫が空いているとき一晩かけて氷らせて使います。
アイスクリームメーカーによって、どのくらいかき回し続けるかは違うと思うのですが、我が家の場合は、2時間近く回します。1時間では、中の様子に変化が出ません。1時間半を越した辺りから、液が空気を含み始め、容量が増たようになります。私は初めの量の3倍になるのを目安にしています。 よく空気を含んでいます。
ミルクと生クリームの割合はお好みで、生クリームを多くするとこくが生まれます。砂糖も85gまでは落としても美味しく感じます。冷たい食べ物は温かなものより甘みを感じるのが少なく、思ったより砂糖を使うはずです。
随分失敗もしましたが、やっと完成品になりました。ハーゲンダッツのアイスクリームよりおいしい、と内心思っている次第です。