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チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

おから

2013年04月11日 | 料理

小雨、18度、74%

 中華圏に住む日本人にとって、お米、お醤油、お豆腐が味は異なっても手に入ることは、西洋圏に住む人たちと違って大きなメリットです。体調を壊したりすると、欲しくなるのはご飯です。日本のものが少なかった頃から、長いことこうして香港に住んでいられるのは、食の基本が似ていることにあると思います。

 お豆腐、西洋でも高タンパク、低カロリーと人気の食材で、日本から牛乳パックのようなものに入ったお豆腐は以前から輸出されていました。香港の地元のお豆腐、スーパーなどで売られているパックに入ったもの、市場で売られている目の前で切ってくれるお豆腐があり、堅いのから、柔らかいもの、味のついた保存用のお豆腐まで、好みで選ぶことが出来ます。

 それだけ、お豆腐があるのにおからを見かけたことがありません。市場のお豆腐屋さんには暖かいお豆腐が並びます。でも、売っているだけで、お豆腐は何処からか車で運ばれてきます。スーパーのお豆腐は工場の量産品です。そういえば、おからの料理が存在しないことに気が付きました。

 香港は豆乳の消費も多く、夏は、冷たい豆乳を飲ませてくれるスタンドもあります。そんな店の店先におからが発泡スチロールの入れ物に入って、かんかん照りの中道端に置かれているのを見つけたのは、20年以上も前のことです。自分の店で大豆を絞っていたのですね。そこで、おからを分けてくれないかと、へたくそな広東語で頼みました。頑として、断られます。何度かその店の前を通るうちに、おからを回収して行くトラックを見ました。どうも、ブタのえさに売っていたようです。この永い香港生活で、地元のおからを見たのは後にも先にもこの店だけでした。

 日系のスーパーが、日本人が作る豆腐屋をオープンしたのは、15年ぐらい前でしょうか。豆腐一丁の値段は、市場で買うものの5、6倍します。それでも、おからのおまけがついてきます。時には、思いきって高いお豆腐を求めます。

 昨日も、卯の花作りに励んでいました。家人の健康を考えて、薄味に仕上げなくてはなりません。冷蔵庫を覗くと、前日に作ったおそばの出しで使った、味がついたおかかが一杯残っています。鰹節から自分でひいたおかかです。決して粗末にしません。そうだ、このおかかで味付けを、見事な主婦発想です。勢いよくおかかを、おからの中に入れました。かき回しているうちに、卯の花にしては少し色黒です。味も薄い上に、色黒の卯の花じゃねえ、とまた冷蔵庫を覗き込みます。

 そこで、蝦と錦糸卵をのっけて、 色黒卯の花をおめかししました。

 きっと、香港中のおからは、今でもブタのえさになってるでしょう。私たち、日本人がこんなふうに食べるのを知ったら、香港の人たち、大笑いですね。

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