曇り、22度、95%
今年の香港、3月は汗ばむくらいの暖かさでした。例年、4月に入って種を蒔くハーブ、3月の中旬に蒔いてみました。暖かいので順調に芽が出始めたと喜んでいると、お日様がほとんどでない雨降りが10日以上も続きました。しかも、肌寒くすらあります。
発芽した芽は、きっと戸惑ったに違いありません。この10日ほど、全く成長を見せないバジル、ひょろひょろと徒長してしまったパセリ。お日様が当たらないことが、こんなに影響を及ぼすものかと、改めて日光のありがたさを思います。
発芽ポットに入っている、ひょろひょろのパセリとミントを、ひと回り大きめのポットに移そうと思いました。一緒の鉢に植え直してもいいのかな?よくコンパニオンプラントの話を耳にします。植物にも相性があって、側に植えるとお互いがだめになってしまったり、逆さまに相互成長するものがあるそうです。確か、ベニシアさんの本で見た記憶があります。パセリとミントの相性を調べようと、「ベニシアのハーブ便り」を出してきました。
「ベニシアのハーブ便り」、NHKの番組でも有名な京都大原に在住のイギリス人、ベニシアさんが書かれたものです。2007年に刊行のこの本、初刊で本屋の店頭に山積みされているものを買って来てくれたのは、家人です。スペースのない我が家の出窓に毎年植えられるのはハーブばかり、花が植えたくても場所がありません。そんな私を良くご存知の家人は、きっとほんの題名を見ただけで、この本を私にと思ってくれたのだと思います。
ところが肝心の私、パラパラとこの本をめくってほとんど読まずじまいでした。理由は、この本を読んでしまうと自分の生活が、ベニシアさんのまねごとになるような気がしたからです。私が毎日使うスポードのイタリアンブルーの食器まで同じです。まだ、その頃はNHKワールドの衛生放送では、ベニシアさんの番組を流していませんでした。この5年ほど、週に1回、「猫のしっぽ カエルの手」を見ることが出来ます。本のことは忘れて、毎週楽しみにしています。
貴族の家庭に生まれて、インドを経て日本にまでやって来たベニシアさん、考えれば真似のしようなどあるはずがありません。ハーブに関する知識の深さも、園芸大国イギリスの方ならではです。
昨日も、外は大雨、パセリとミントの相性を調べるために出して来た「ベニシアのハーブ便り」。ゆっくりときちんと読んだのは、初めてのことでした。テレビで見るベニシアさんよりお若いベニシアさんが写っています。大原の空気のきれいさまで写し出したような写真は、ご主人が撮られたものです。雨にかこつけて、隅々まで読みました。外の天気と裏腹に心が晴れる思いです。奥付を見ると、ブックデザインは、私が好きなレスパースが手がけています。
実は、面白いことをひとつ、この「ベニシアのハーブ便り」を家人は、3回日本から私にへと買って来てくれました。仕事で忙しいので、何の本を買ったのか忘れてしまうようです。そして、店頭でこの本を見ると、つい私にへと思ってくれるのでしょうね。いつも大笑い。2冊は、親しい方に理由を話してもらってもらいました。
そうそう、パセリとミントは隣り合わせでも問題ないようです。