金魚草
曇り、13度、61%
花を生け変えても、全く気が付かない主人が、昨日の朝、あの花きれいだね、とおっしゃいます。毎日すぐ側のソファーに座っているのに、目に入ってくる花とそうでない花があるようです。台湾からの大輪の菊の方が、ずっと派手だったけどなと思う私です。主人が、気に入ったのは金魚草。
筒建ちのいかにもお行儀よく育ちました、と言わんばっかりの素直な花です。何となく主人が褒める理由が解る気がします。金魚のお尻のように、膨らみのあるシルエット、白に淡いピンクよく見ると、その堺に黄色がすっと入っています。花の形は、それぞれにどうしてこうも精巧にできているのかと、思うくらいに自然の力を感じます。金魚草のように膨らみを持つ花弁、桜のように対称に開く花弁、どれもが、美しい。
窓辺においている金魚草は、穂先の緑の部分が少しずつ外を向きはじめます。走光性ですね、光を感じ取っています。夕方になると、花が全体的に外向きになりますので、180度回転させて休みます。
香港の花市いつも書きますが、世界中より花が入ってきます。枝ものは少ないのですが、花は年中豊富です。さて、この金魚草、どこの国からやって来たのでしょう?おじさんに尋ねると、広東語で聞き慣れない国の名前をおっしゃいます。??察したおじさんは、箱を指します。横文字の国名を頭をかしげて読んだ私は、もう一度読み直しました。ニカラグアです。本当にようこそいらっしゃいました。最近、花市に行く度にこうした驚きをもらってきます。
この金魚草を選ぶ時、色でさんざん迷いました。私の好きな地味な紫、でも見たことない紫の金魚草がありました。黄色もピンクもあります。迷ったのは、この紫と買って来たこの色。紫を買って来ていたら、きっと主人はいつものように花にも気が付かなかったと思います。気温が下がった香港です、こんな明るい可愛い花が家でのくつろぎを作ってくれています。