曇り、18度、80%
まだ、暑かった9月の終わり、たまたま主人と夕食に出かけました。予約していたレストランは、ホテルと隣接したショッピングモールの中にあります。香港、ショッピングモールといっても様々、そこは所謂一流ブランドものばかりが入っているモールです。こんな狭い香港に、この手のモールが5カ所ほどもあるでしょうか。予約の時間には、まだ余裕があります。さして欲しいものがあるわけでもなく、特別ウィンドーショッピングをしていたわけではありません。主人が急に一度は通り過ぎたLOEWEに店に入って行きました。店の中の何かが目に留まったようです。
ここ数年、年齢、性別、季節を問わず皆さん首にマフラーやショールを巻いています。何やらアクセントになって、うまい具合に使いこなしていらっしゃいます。私は小さいせいもありますが、首にグルグルは、どうも似合いません。ところが主人、夏にはコットンや麻、冬にはウールやカシミアとグルグルがなかなかお似合いです。ファッションだけでなく、首を冷やさないためともおっしゃいます。どうも、目に留まったのはショールのようでした。
さすが、男性、私など欲しいものがあっても4、5度はお店に足を運んで物を買いますが、即決で、顔映りのよい深いえんじの大きなペズリー柄のショールを求めました。お店のお姉さん方、いろいろ主人に勧めています。ふと見ると、求めたショールはLOEWEらしい落ち着いた色の箱に納められています。
ショールを求めたのは9月でした。香港もやっと気温が下がりはじめました。夜の外出の支度をしている主人が、ショールのことを思い出したようです。厚手のジャケットを羽織るほど寒くありません。首にグルグルと出かけた主人を見送って、一目散に空き箱に向かいます。主人がこのショールを買ったあの晩からずっとこの日が来るのを待っていました。LOEWEの空き箱に何を仕舞うか、一目見たときから決まっていました。手袋です。
手袋は、香港ではほとんど使いません。それでも、冬の日本やヨーロッパに行くときは必需品です。永年少しずつ集めた手袋、数はありませんが大好きなものばかりです。使わなくなったスカーフに包んでいた手袋、いよいよ箱に入れてやることが出来ます。 サイズもぴったり、思った通りです。
空き箱、空き缶、空き瓶。きっと同じ趣味の方も多いと思います。好きなものは中身より、箱、缶、瓶。
やっと、納まりよく手袋も居場所を見つけたようです。