チクチク テクテク 初めて日本に来たパグと30年ぶりに日本に帰ってきた私

大好きな刺繍と大好きなパグ
香港生活を30年で切り上げて、日本に戻りました。
モモさん初めての日本です。

山羊のチーズ

2013年12月23日 | チーズ

曇り、11度、74%

 山羊の乳から作られるチーズはシェーブルといわれます。牛の乳から作られるチーズに比べると、山羊や羊のチーズは、馴染みがありません。それもそのはず、乳自体の生産量が圧倒的に少ないからです。チーズの歴史から見ると、牛のチーズより遥か以前から作られていた山羊や羊のチーズだそうです。

 30年ほど前、初めて食べた山羊のチーズ、黒い灰が被ったピラミッドと通称があるものでした。匂いがあるなどと言われていただけに、少し怖々とナイフを入れました。匂いがあるは酸味があるのかと想像したり、モロッと崩れるようなチーズを想像したり。外はやや固めですが、中は柔らかく、確かに牛のチーズとは違った匂いはありますが、酸味のあるような匂いではありませんでした。

 当時は、さほどチーズの知識も持ち合わせていませんでしたし、日本のデパートのチーズコーナですら、乏しい種類でした。食べていくうちに、チーズのことを調べていくうちに、山羊のチーズは随分身近になりました。

 山羊の出産は1月から3月にかけて、つまり、山羊のチーズは通年作られるものではなく、旬があるのです。3月から5月がフレッシュ、それから熟成されたチーズが9月頃まで出回るのだそうです。ところが昨今、いつでもある山羊のチーズ、乳を冷凍して作ると、本で読みました。熟成が進まないうちは、ホロホロした状態で、やや酸味があるそうです。ところが、時間をかけて熟成させると、匂いも飛び、しっとりと柔らかくなります。私はまだ、フレッシュな山羊のチーズを食べたことがありません。少しねっとりとした熟成された山羊のチーズは、風味こそ違え、牛のチーズと差して変わらなく思います。

 山羊の乳は、人間の母乳に一番近いといわれ、母乳が出ない人のために代用品として、ベビーフードのコーナーに粉末が売られていることすらあります。犬たちにも、牛の乳はカゼインが強いので凝固するため不向きですが、山羊の乳なら心配ないと聞きました。

 サントモールという山羊のチーズ、  10センチほどの円柱形です。程よく熟成が進んでいます。中心部分は、色も白く歯にまつわりつきます。どんなワインにも合うチーズのようです。外の白カビも刺すような味はありません。サラダと一緒に美味しくいただきます。

 山羊のチーズは、その乳の性質からも、大型なチーズは作られません。どのチーズも、手のひらに載る大きさです。形も様々、ブドウの葉っぱに包まれた可愛いものまであります。荒れた山地を上り下りしながら山羊が蓄えた乳をいただいています。ローズマリーやタイムを食べた山羊の乳のチーズは、とてもいい香りだそうです。いつか、巡り会える日を楽しみに。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする