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イギリスのチーズといえば、チェダーにブルースティルトン。でも、流石農業国でもあるイギリスです、まだまだたくさんの種類のチーズがあります。イギリスはご存知のように、世界中に連邦国や植民地を持っていた国です。行く先々の国で、酪農を始め、チーズを作ったそうです。世界中で一番作られているチーズは、チェダーチーズだというのも頷けます。そのチェダーチーズの流れを汲むチーズにチェシャーチーズがあります。作り方がチェダーチーズに似ているのですが、チーズの歴史としてはこのチェシャーチーズの方が古いそうです。チェシャーは、イギリスの地名です。
ここ香港もイギリス領でしたが、流石のイギリス人もここでは酪農、チーズ作りが出来なかったようです。香港産チェダーなどありません。私が香港に来た30年近く前、普通のスーパーにですらチェダーチーズが幾種類もありました。チェダーはチェダーと思っていた私は、種類の多さにびっくりしたものです。チェダーの産地も、本国イギリス、オーストラリア、ニュージーランドがあります。しかも、お値段がとても安く、チーズ好きには天国でした。一方のスチルトンチーズは、季節があるようでクリスマスが近付くと入荷されます。
このチェシャーチーズ、 イギリスのものでマークスアンドスペンサーで求めました。イギリスのチーズの面白いことのひとつに、ひとつのチーズで赤、青、白の3色のチーズを作ることがあります。赤だったら以前は、人参にジュースで色を付けていたそうです。つまり、赤、青、白、イギリスの国旗です。このチェシャーチーズにも3色あります。色が付いたからといって、チーズの味や香りには大差ありません。牛の乳から作られる、ハードタイプに属するチーズです。ハードといっても、ホロッともろいチーズです。味はシャープと表現されることが多いのですが、酸っぱさとまではいかなくてもさっぱりした後味を残さないチーズです。
狂牛病や香港でのチーズ需要が伸びたことで、チーズは随分高いものになりました。香港ではこうしたイギリスのチーズが主流ですが、もちろんフランス、オランダ、スイスのチーズも手軽に手に入ります。
イギリスのチーズは、紅茶に合うとよくいわれます。確かに、チェダーチーズはまろやかですので、紅茶には良い相方です。このチェシャーチーズ、私は少し重めの赤ワインの方が合うと思います。