晴れ、9度、61%
一年に、1本使うか使わないかの口紅が、底をつきはじめました。クリスマス前の街は、人が多すぎて出来るだけ控えたい、クリスマス明けると早々に、お店に向かいました。
定番の色はありませんが、赤系のテカテカ光らないものがあれば充分です。使い慣れたシャネルの店で、赤系は全部売り切れと聞きました。実はついでに11年も使った頬紅も買うつもりでした。結局、香港島のシャネルの店全部を廻るはめに、ところが、全店赤系の口紅は売り切れていました。なんだか、頬紅を探す気も失せて、つい隣にあったディオールの店に入りました。
初めて使った口紅は、ディオールの51番、40年近く前のことです。ディオールの口紅の容れ物は白に紺のラインが一本入った、それはシンプルなものでした。蓋をとると、ほのかに甘い香りがします。その51番が、廃版になって以来、ディオールのものは使ったことがありませんでした。というか、口紅しか使わなかった20代、30代、そんなにお高い化粧品など買いませんでした。売り場のお姉さんに付きまとわれず、ゆっくりと選べる空港のデューティーフリーで買ったッシャネルを使いはじめて10年位でしょうか。赤系で気に入ったのがあれば、よしとしています。
入ったディオールのお店は、シャネルより人も少なく、(シャネルの店は中國からの観光の人が一杯でした。)頬紅の数も多いような気がします。一番のお目当ての口紅、赤という赤を並べてもらい、色比べです。口紅のシリーズも沢山あります。その中で取り上げた1本、あら!初めて使ったディオールの口紅と同じ匂いです。匂いも懐かしさを呼び戻します。いい具合に、好きな色目も見つかりました。
頬紅は、朝一度だけ、両頬にひと掃きするだけです。それでも、きちんと数えるとちょうど11年使ったことになります。よく持ったものです。買った時は新色でした。だから、この11年ずっと私は新色を使っていると、思い続けていました。いい気なものです。シャネルで見た頬紅、全部で12色しかなく、最近流行のパールが入っています。どうもねえ、私には向きません。ディオールは、パールなしの明るめの色のものもありました。こんな小さな買い物でも、手に入れるとホッとします。たまには別の店をのぞくのもいいものです。
さて、家に帰って、口紅と頬紅もパッケージを開けててみると、 口紅は見出し写真の左手がディオールのものです。なんとディオールの容れ物は、ケバケバしています。毎日使うものです、容れ物ひとつでその日の気持ちが左右されることもあります。手にとって、空気のように何も感じないか、握りしめて今日またよろしくって言えるか、そのどちらでもありません。まあ、見慣れるかな?口紅も、頬紅もなくなるまで、毎日私のお供です。容れ物には不服ですが、顔に乗る色目は気に入っています。新しい物は、小さくても気分高揚にうってつけです。