晴れ、9度、43%
香港は、10数年前まではイギリス領でしたから、クリスマスともなればイギリスのクリスマスケーキ、クリスマスプディングがイギリスよりたくさん入ってきます。日本では、馴染みの少ないクリスマスプディングです。牛の脂をたたいてブランデーに付けた果物やナッツを焼き込んだケーキーで、今のようなドーム型になったのは、そう昔のことではないようです。 ディケンズの小説にも出て来るこのクリスマスプディング、美味しいという人が少ない代物です。3年近くブランデーに付けた果物を使って、このケーキを焼いていたことがありました。喜んで食べるのは、私の母と私だけ。香りはブランデーに様々なスパイス、シナモン、グローブ、オールスパイスなどを使います。ナッツや果物は好みで。このケーキは、一度蒸しなおして、アルコールを飛ばして、フランベしたりして食べます。ブランデーバターを添えるのもこのケーキです。
蒸し直すために、 こうした陶器の容れ物に入っています。さらしの帽子は露除けでしょうか。我が家は、2,3年に一度、主人など全く口にしないクリスマスプディングを買います。縁起物ですから、結構なお値段です。何故買うかといえば、この陶器の容れ物です。このMASONが作るアースウェアーをずっとモモさんのご飯入れとして使っています。ところが、食事中に興奮したモモさんが、転がしてひびが入ります。仕方なく、クリスマスの時期を待って、新しい物に買い替えるわけです。
今年は、ボキシングデーの26日にクリスマスプディングを暖め直して、食べました。主人も、ほんの少し。この新しい陶器のボールをモモさんにおろすのは、来年のお正月です。
香港でも、陶器の容れ物のクリスマスプディングは、だんだん数少なくなりました。暖め直すのも電子レンジでチンとするからでしょう。大きさもだんだん小さくなりました。ここ、2年ほどは、クリスマスプディングよりパネトーネの方がお店の店頭に並ぶ数も増えました。確かにパネトーネの方が、さっぱりと食べれます。日本で、よく見られるクリスシュトレインは、まだ、香港では数少ないお菓子です。
ひびの入ったボールが2つほどあります。なんだか、久しぶりに自分が作ったプディングが食べたくなりました。年が明けたら、来年のクリスマスのために、果物を漬け込みましょう。