晴れ、13度、52%
オーブンを使う料理もお鍋料理のように、何故だか寒くなると頻繁に作ります。オーブンの熱で部屋も暖まります。ゆっくりと匂ってくる料理に、まだかな?といい具合にお腹もすいてきます。
クラブトリーエヴァリンの料理の本からいただいたこのチキンパイのレシピ、もう20年もの私のレパートリーです。イギリス料理です。そういえばここ香港、私が来た当時はまだイギリス領、そのせいもあってか、小さなパン屋や駅の売店にもチキンパイというのが売られていました。タルトレットの大きさです。5センチほどの小さなパイ、あの頃はまだラードをたくさん使ってお菓子を作っていた香港です、そのパイ地はサクッと崩れ、中にクリームチキンはやや中華風なお味でした。
我が家のチキンパイはチキンとリーク、マッシュルームとグリーンピースが入っています。クリームソースは、チキンを炒めた後の脂を使いますので、しっかりとした味になります。チキンを炒めてでる脂で、ホワイトソースを作ります。ゆるめのホワイトソースで、最後に生クリームを入れます。
人数に合わせて作る量を変えるので、はっきりした量はいえません。今回は、丸形で2人分。オーバルのパイ皿なら5人分ほど作れます。パイ地を上にかぶせて焼くチキンパイ、パイ地はラードの方が確かに扱い易いのですが、バターで作ります。 パイを焼くときは、パイ地に穴をあけてやらないと、爆発する恐れがあります。アルミホイルで煙突を作ってもいいのですが、 我が家はこのパイバ−ドさんに登場願います。鳥の形だけでなく、像の形のパイ用の空気抜きを見たことがあります。探しますが、まだ出会えません。パイバードをパイ地の真ん中に 刺してオーブンへ。口から下は空洞です。ガスをはいているところは見たことがありませんが、口元にクリームソースが付いているところを見ると、仕事をちゃんとこなしているようです。
チキンパイを焼く度に、このパイを囲んで食べた若い友人を思い出します。まだ、パイバードがやって来る前のことです。彼女がとても喜んで食べてくれました。今は女の子のお母さんになっています。懐かしい笑顔が浮かびます。
パイバード、アップルパイなどにも使えるのですが、我が家では決まってこのチキンパイのときだけしか使いません。チキンパイとコンビのパイバードです。