小雨、17度、91%
今年の香港のイースタの休暇は、いいお天気に恵まれました。お天気がいいばかりか、空気がカラッとしていました。3日ほど、窓を開け放します。お天気がよくても、湿度が今日のような日は、窓が開けられません。除湿器がフル回転。お天気がよくて、気温がグングン高くなれば、これまた、窓を全部閉めて、クーラーフル回転。今日は肌寒く、湿度も高いので、窓を閉めて除湿器です。
窓を開け放って、春の明るい日差しが家の中に入って来ると、何となく家の隅々の薄汚れが急に目立ちます。お掃除をさぼっていたわけではありません。寒いのと冬場の日差しと体を縮こめているからでしょうか、春になると感じる家の汚れです。汚れてるなと思うと、気になります。でも、お休みで、掃除をしてると嫌がる方が家に滞在しています。いない時を見計らい、いざ掃除。食器棚の前に立つと、これまた、食器棚の中が薄暗く見えました。それもそのはずです、銀器が薄黒く、物によっては黄ばんだような変色が出始めています。要するにピカーンと光っていません。銀器を売っているお店の方など、毎日使えば磨く必要がありませんよ、などとおっしゃいますが、いえいえ、気温差、湿度の差で銀器には変色が出ます。シルバ−クロスという、研磨剤入りの柔らかい布を出して来て磨き始めたのですが、思うようにピカーンと行きません。このシルバ−クロス、もう一年は使っています。
そこで、シルバ−クロスを新調しようと近くのスーパーに行きました。地元の大きなスーパーが2つ近くにあります。掃除用具の棚、シルバ−磨きのものが一つもありません。そこで、日系の大手スーパーに、またしてもシルバ−クロスが見えません。そんなにお安いものではありませんが、中国返還前は何処の小さなスーパーにも置いてあった商品です。つまり、シルバ−好きのイギリスの方達、ピカピカに磨くのがお好きです。返還後、確かにイギリス人が減って来ているのは感じます。あれほどあった洋食器屋さんも今では、当時の四分の一ほど。シルバ−を扱うお店もぐっと減りました。香港で一番お金を使う中国からの旅行者は、食器にも銀器にも目を向けそうにもありません。
シルバ−クロスは、所詮、掃除用具で使い捨てです。クリストフルで高いシルバ−クロスを買う気のない私は、探しに探しました。見つけたのが見出し写真のドイツ製。まあ、買い易いお値段でした。厚手のネルの布でとても大きく、半分に切って使いました。お買い得だったようです。液状の汚れ落としは家にあるのですが、スプーンやフォークの口に持って行くものに使うのには抵抗があります。イギリスの方達は液状のシルバ−磨きにドボンと漬けて拭き取るだけで使います。
5日間のお休み、主人がゴルフに出かけた隙に、家中のシルバ−を出して来て磨きました。新しいシルバ−クロスの仕事ぶりは上々。片端からピカピカになります。ピカピカを見ていると、自分の心までピカピカになったような嬉しい気持ちです。皆さん勢揃いして記念撮影、パチリ。
シルバ−磨きが面倒でと言われます。シルバ−クロスで磨いただけでも、私の指先は真っ黒。研磨剤のせいで、乾燥したようになります。それでも、ピカピカのシルバ−が好き。磨いている時間も好き。ゆっくりした時間の流れでした。