通い始めて一か月、にぎわう市街地の、どまんなかにある社交ダンス教室。
レッスン帰りに、キラキラ美人グループの一人に声をかけられた。
彼女は、今日は、みんなの行くレストランは、場所が遠くて、内容が重いので、パスし、
次の予定までの時間に、一人で軽いランチを食べるつもりだったようだ。
次の予定というのは、彼女が別の教室で受けているという、個人レッスン。
年末にお披露目するデモに向かって、一生懸命、練習されているようだ。
で、わたしは、いつも一人で、さっさと一目散に帰るのだが、
美人グループきっての、ダントツ美人に声をかけられ、かなりあがってしまった。
二人だけで、ランチ???
わたし、男性のほうがまだ得意かも知れない。
女性、特に、美人さんには免疫がないので、どぎまぎ。
しかも、彼女は、この教室に来て、一番はじめに目に入ったひと。キラキラ、センスいい、美人中の美人。
スタイルも、ばっちり申し分ない。
そして、はじめて彼女を一目見るやいなや、わたしは劣等感、場違い感に苛まれた。
そんなひとと、・・・・お話もしたことがないのに、いきなり・・・わあ
あわわ・・・と、ランチも喉に詰まるかんじ。
店内で、向かい合わせの席で、頑張ってしゃべっても、わたしの声が通りにくいようで、彼女は聞き取りにくそう。
あっと言う間に時間が過ぎ、彼女はコーヒーを注文した。
わたしの分も彼女が同時に注文してくれたが、まだ、わたしにはサラダや、お漬け物が残っていて、
コーヒーが来てから、あわてて口に放り込んだ。(みっともないぞ、わたし)
短い時間、少し話した。
ダンスのこと。
そして、ほんのワン・センテンス、彼女は自分の生活の紹介もしてくれた。
自宅はかなり遠方にあり、週1、レッスンに通っていること。姑さんと同居されていること。
一つ目の教室(グループレッスン)のあと、彼女は、二つ目の教室(個人レッスン)へ。
社交ダンスのクラスメートたちは、びっくりするようなお金持ちが多いとか。
わたしは、いつも、おばあさんや、還暦以上の年配女性が多いところでやっていたので、
彼女のような若くて(でも、おそらく、わたしと同世代)美しい女性とは、どうも接点を見つけにくく
変人ぶりを発揮するばかりとなった。
もっと、まともな、一般的な発言をすればよかったのに(猫をかぶっていれば、わからないものを)。
わたしは、話をしたことがないひとと、一対一で、ランチなどとなると、非常に緊張して、アタマが真っ白になり、
なにか話さないと・・・と焦るあまり、つい、正直な自分をさらけ出してしまい、変人ぶりが暴露されてしまう。
本日、わたしが話したことは、あの美人グループにことごとく、微に入り細に入り、伝わっていることだろう。
ひとり、変わった行動を、人知れず行うのが、わたしのお気に入り志向だが、
それは、人知れずやるところに、わたしの喜びがあるわけで。
明るみに出ると、単なる「変わったひと」。本性がバレるのは、非常に不本意だ。
まあ、それはそれとして、
その美人さんの今のダンスの目標や、練習の仕方は、とても参考になった。
多かれ少なかれ、わたしと似たような路線。
ただ、わたしは、一度、道半ばで、足の指の骨折で、心まで折れたコースをたどっている。
あれから1年半の年月が流れた。
また、そういうコースを目指すのも悪くないなあ、と、選択肢の一つとして、よみがえった。
べっぴんさんは、べっぴんさんで、素晴らしい。
ダンスをしていても、もとからキラキラしているのに、さらに、キラキラが何倍にもなって相乗効果。
わたしは、べっぴんさんとはほど遠いけれど、ダンスはダンスだ。
ダンスにも個性があってもいい。
もう一度、頑張ってみようかな。
トップ画像は、とても大きな花瓶に生けられた、ダイナミックなお花。
いつも通るビルのフロアーに、時々、思いついたように生けてある。で、ケータイで、ぱちり。
いまは、パソコン故障につき、縮小方法やトリミング方法が限定されていて、ちょっと不満足ではありますが。