『 さあ 次は関税ですよ 』
初めての 日米首脳会談は
石破首相が 期待以上の対応をして下さった
しかし これは事の始まりであることを
忘れてはなるまい
第二弾は トランプ大統領の大好きな『関税』
大変な貿易赤字を抱えている 米国としては
是正を図りたいのは 当然と言える
ただ これを『関税』主体で 進めるとなると
多くの国で 混乱が起るだろう
わが国は 自由貿易が国益に繋がると思えるが
国や地域ごとに 複雑な制限があり
得に農産物の輸入関税では お米が700%以上
コンニャクは 書くのが恥ずかしいような「%」など
そうそう「自由貿易を」と 大見得を切れる状態ではないらしい
とはいえ 「お米を0%に」などは 出来ない相談でしょぅねぇ
☆☆☆
「負けるが勝ち」という言葉があります。
江戸いろはかるたの「ま」で使われていますので、よく知られている言葉です。言葉の意味も、別に難しいというほどのこともないのですが、いざ実践するとなりますと、それほど易しいことではなさそうです。
ドラマなどで、商人が顧客に向かって、「持っていけ、泥棒!」などと言って商品を大安売りする場面がありますが、これなどは、商人は「この場は負けて、後で勝ちを頂こう」という作戦と思われます。もっとも、多くの商人はそれほど甘くありませんから、「負けた振りして、がっぽり頂いた」と舌を出しているかもしれません。
私たちが経験する例としては、「家族やごく親しい仲間との間で意見が激しく対立することがあった時」などに、強引に相手を言い負かした時は、必ずと言っていいほど後で苦い思いをします。こうした時などは、「負けるが勝ち」を思い出すべきなのでしょうね。
場面によっては一歩引き下がる、つまりその場面では負けると言うことも大切なことは良く分るのですが、いつもいつも「負けるが勝ち」を続けるわけには行きません。
しかし、この言葉に類した言葉は少なくありません。「損して得取れ」「急がば回れ」「叩かれた夜は寝やすい」なども同じ考えから生れたのでしょうし、かの有名な「三十六計逃げるに如かず」は、戦場においても、時には負けを認めるのが良策だと教えています。
また、この言葉は「江戸いろはかるたの『ま』」だと紹介しましたが、「いろはかるた」は地域によって少しずつ違う言葉(ことわざ)が使われています。
『ま』を見てみますと、江戸は「負けるが勝ち」ですが、京都は「まかぬ種は生えぬ」であり、大坂や尾張は「待てば甘露の日和あり」となっています。全く違う言葉ですが、この三つの言葉、似た精神を持っているように思うのです。
(「待てば海路の日和あり」という言葉もよく見ますが、「甘露」の方が本家のようです。)
「見切り千両」という言葉ももあります。
株式市場など、相場の世界で用いられる格言の一つですが、短い言葉でズバリと言い切っているすばらしい言葉だと思います。
この言葉の意味は、「狙いと違って損を抱えてしまった場合、いつまでもぐずぐずしていないで、ある時点でスパッと損切りしなさい」と言う教えです。「いくら含み損を抱えても、清算しない限りは損では無い」と言って、何年でも抱え込んでおく投資法もあるようで、多くの場合は、十年ほど覚悟すれば利食いするチャンスは訪れるとも言います。しかし、運用効率としては優れているとは思えず、思惑が外れた場合、自分自身に正直に負けを認めさせて、スパッと「見切り千両」を実行出来るようにならなくては、相場で生き抜くことは難しいとも教えているようです。
また、古来、負け戦になって退却する場合、退却軍の最後を守る「殿軍(シンガリグン)」は、一番難しく、犠牲者も多く出しますが、その頑張りが捲土重来を果たせるか否かの鍵を握っているとも言われています。
「負けるが勝ち」そして「見切り千両」。
実践される場面は様々だとしても、私たちは、逆境に立った時にこそ真価が問われるような気がします。
折から、はや三年に及ぼうとしているロシアによるウクライナ侵攻は、大変な犠牲を積み上げて、今、微かながら停戦の息吹が芽生えています。
ウクライナはもちろん、ロシアの蒙っている損失も小さなものではありません。現時点では、この戦いに勝者など存在していません。今こそ、「負けるが勝ち」が意味するところを噛みしめて、「見切り千両」を断行すべき時を迎えているのではないでしょうか。
「その後の絵図面なしの『見切り千両』など話にならない」といった声が、おそらく両陣営から出てくるのでしょうが、日々失われ続けている命の重さを、指導者たちは受け止めて欲しいものです。