ちょっぴり『老子』 ( 28 )
『 無言こそ自然 』
静かに生きる
「 希言自然。飄風不終朝、驟雨不終日。孰為此者。天地。天地尚不能久、而況於人乎。故従事於道者、道者同於道、徳者同於徳、失者同於失。 」
『老子』第二十三章の冒頭部分です。
読みは、「 希言(キゲン)こそ自然。飄風 ( ヒョウフウ・つむじ風 )は朝を終えず、驟雨は日を終えず。孰(タレ)か此れを為す者なのか。天地なり。天地すら尚久しきこと能(アタ)わず、而していわんや人においをや。故に道に従事する者は、道ある者は道に同じくし、徳ある者は徳に同じくし、失える者は失えるに同じくす。 」
文意は、「 無言こそ自然な姿である。あの騒がしい、飄風は朝まで続かず、驟雨は一日も続かない。このような現象を司るものは誰か。天地である。その偉大な天地でさえ、永久のものではない。いわんや人間のような存在が、自然に逆らって長続きするはずがない。それゆえに、道に従っている者は、相手が道を会得している者であれば道に同じくし、徳を会得している者には徳に同じくし、その徳さえ失った者には、こちらも失った者として同じくする。 」といった感じです。
騒がしく動き回らず、相手相応に合わせて、静かに生きることが自然にかなっている、という教えでしょうか。
なお、「失える者」というのは、『道』はもちろんのこと、徳さえ習得できていない程度の者ということのようですが、解説書の中には、「仁者を指す」としているものもあります。仁者とは、儒教で最高の仁徳を修得している者とされていますから、この部分は、対抗意識から出ているのかもしれません。
信実が足らなければ不信が生まれる
第二十三章には、今少し文章が続いています。
大体の意味は、「 道を会得している者には道をもって接すれば、相手は同士を得たことを楽しみ、徳を会得している者には徳をもって接すれば、徳ある者も同士を得たことを楽しみ、徳を失った者にもそのように接すれば、同士を得たと楽しむ。人々と平和に暮らすためには、自分を虚しくして、我を通すことなく接しなくてはならない。そして何よりも、そこには信実がなくてはならない。信実が足らなければ、不信が生じるのである。 」
人と良好な関係を保つためには、何よりも真心がなくてはならないと教えてくれているようです。
そして、大切なことは、中途半端な真心や、まるで真心らしい振る舞いは不信を生むということを、銘記しておきたいと思うのです。
★ ★ ★
『 無言こそ自然 』
静かに生きる
「 希言自然。飄風不終朝、驟雨不終日。孰為此者。天地。天地尚不能久、而況於人乎。故従事於道者、道者同於道、徳者同於徳、失者同於失。 」
『老子』第二十三章の冒頭部分です。
読みは、「 希言(キゲン)こそ自然。飄風 ( ヒョウフウ・つむじ風 )は朝を終えず、驟雨は日を終えず。孰(タレ)か此れを為す者なのか。天地なり。天地すら尚久しきこと能(アタ)わず、而していわんや人においをや。故に道に従事する者は、道ある者は道に同じくし、徳ある者は徳に同じくし、失える者は失えるに同じくす。 」
文意は、「 無言こそ自然な姿である。あの騒がしい、飄風は朝まで続かず、驟雨は一日も続かない。このような現象を司るものは誰か。天地である。その偉大な天地でさえ、永久のものではない。いわんや人間のような存在が、自然に逆らって長続きするはずがない。それゆえに、道に従っている者は、相手が道を会得している者であれば道に同じくし、徳を会得している者には徳に同じくし、その徳さえ失った者には、こちらも失った者として同じくする。 」といった感じです。
騒がしく動き回らず、相手相応に合わせて、静かに生きることが自然にかなっている、という教えでしょうか。
なお、「失える者」というのは、『道』はもちろんのこと、徳さえ習得できていない程度の者ということのようですが、解説書の中には、「仁者を指す」としているものもあります。仁者とは、儒教で最高の仁徳を修得している者とされていますから、この部分は、対抗意識から出ているのかもしれません。
信実が足らなければ不信が生まれる
第二十三章には、今少し文章が続いています。
大体の意味は、「 道を会得している者には道をもって接すれば、相手は同士を得たことを楽しみ、徳を会得している者には徳をもって接すれば、徳ある者も同士を得たことを楽しみ、徳を失った者にもそのように接すれば、同士を得たと楽しむ。人々と平和に暮らすためには、自分を虚しくして、我を通すことなく接しなくてはならない。そして何よりも、そこには信実がなくてはならない。信実が足らなければ、不信が生じるのである。 」
人と良好な関係を保つためには、何よりも真心がなくてはならないと教えてくれているようです。
そして、大切なことは、中途半端な真心や、まるで真心らしい振る舞いは不信を生むということを、銘記しておきたいと思うのです。
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