雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

トランプ政権がスタート ・ 小さな小さな物語 ( 1846 )

2025-01-22 08:02:00 | 小さな小さな物語 第三十一部

トランプ氏が第47代大統領に就任し、4年の期間をおいて第二次トランプ政権がスタートしました。
アメリカの首都ワシントンは、極寒に襲われていて、異例の屋内での就任式になりましたが、映像を見る限り、熱気に満ちあふれたものであったようです。
トランプ氏の様子や、演説する姿も、1回目の時よりも落ち着いているように見えました。
就任式には、さまざまな人が招待されているようですが、IT業界の重鎮方がそろい踏みしているような映像には、アメリカという国の底力のようなものを感じました。

演説は、「アメリカの黄金時代が今から始まる」という言葉から始まりました。
その後には、「アメリカが享受すべき物を他国に奪われてきた」といった内容の演説が続き、相当強引な政策が予測されるような部分が少なくないような気がしました。
まず、前政権下の政策をことごとく変えていくと発言し、それは、国際的な取り組みにも及ぶようです。
また、事前に表明していたように、100件を超える大統領令に即座に署名するとして、会場で書類に署名していくパフォーマンス見せていました。

演説の内容の意味するところや、署名された大統領令の内容については、順次明らかになっていくでしょうが、現在判明している幾つかを記してみます。(本稿は、21日のお昼に書いています。)
* アメリカファースト(米国第一主義)が最優先。
* 不法移民対策にただちに取り組み、南部国境に軍隊を派遣する。
* 出生地に基づき市民権を付与する「出生地主義」の見直しに着手する。
* 各国から大きな関心が持たれている「関税」については具体的に触れることはありませんでしたが、米国の利益優先を貫き、「外国歳入庁」を設置する。
* 電気自動車の義務化を撤回する。
* エネルギー価格を押えるため、化石燃料を「掘って掘って掘りまくる」。
* WHO(世界保健機関)、パリ協定(地球温暖化対策の国際的な枠組み)からの脱退。
* パナマなどには触れていましたが、ロシア・ウクライナ問題には直接触れませんでした。その真意は分りませんが、おそらく間接的に意識してでしょうが、「私たちの成功は、勝利する戦いだけでなく、終結させる戦争、そして何よりも参加しない戦争によって測られる」と述べています。さらには、「かつてない世界最強の軍隊を作り上げる」とも述べています。

以上の他にも、次々と施策が進められるのでしょうが、おそらく、わが国にも直接影響を与える物も出てくることでしょう。
大統領令が出されたからといって、即座に実現するものではなく、それなりの手続きも必要でしょうし、予算を伴う物など議会の承認が必要な物もあります。また、それぞれの施策なり、脱退や廃棄が、どれだけの国民や世界の人々に幸をもたらすのか、犠牲を強いるのかは分りませんが、言葉は分らなくても、少なくとも演説の迫力は十分に感じられました。
そして、私が最も強く印象づけられたことは、『常識の革命』という言葉でした。
「常識が通じない」と感じることがあるだけに、この大統領の発言に、米国社会を、さらには国際社会を大きく変えようという意識を感じました。
トランプ大統領は、選挙中の銃撃事件にも触れて、「米国を再び偉大な国にするために、私は神に救われたのだ」と述べています。この言葉が本心からのもであり、偉大な米国がその他の国々にも恩恵をもたらす国であり続けてくれることを祈り、トランプ時代の4年間に、わが国も逞しくなっていく必要があると痛感しました。


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