マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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伊与戸の行事

2011年05月31日 08時23分52秒 | 田原本町へ
伊勢講もあった伊与戸の年度初めは2月。

かつてはニの正月の1日だったのであろうか集落の新年初集会が公民館で行われる。

現在は第一日曜になっており東、西、中垣内の住民が集まってくる。

アマテラスの掛け図を床の間に掲げてオソナエをする。

それは先が円錐の山型にしたダイコンとニンジンにコーヤドーフ。

それを竹串に挿しているというから土台があるのだろう。

ただ飾るだけでは・・と、今年からは拝むようにしたという。

かつては総代の家が勤めていたらしい。

アマテラスの掛け図があるといえばおそらく日待ち籠りであろう。

会計報告などがされる初集会の様相は民俗行事としてとても興味がある。

隣の神社は八幡神社。

その角に大神宮と石灯籠がある。

7月16日には笹を立てるようだ。

その行事はゴーシンサンと呼んでいる。

田原本町ではその名で呼ぶ地域が多いが他所ではダイジングウサンとかダイジグサンと呼ばれている。

まさに大神宮さんだ。

これらの灯籠はお伊勢参りの出発点。

そこで拝んでから伊勢路を向かった。

その様相は現代ではみられないが祭りごとは存在する。

神社と公民館の間には地蔵さんがある。

ここでは地蔵盆の際に大師講のお勤めをされた尼講が念仏を唱えるそうだ。

その公民館は今でも「オドウ」と呼んでいる。

大師講に出向く際には家人に「ドウ」へ行ってくるといってでかける。

「ドウ」はおそらく「堂」であろう。

それを示すものはないがお堂であったようだ。

神社の神宮寺であったかもしれない。

その前にある建物は昔に使っていた米蔵。

農協に貸していたが使用することがなくなり戻ってきた。

(H23. 4.21 EOS40D撮影)