大織冠に鎮座する鎌足神社。
燈籠には鎌足公社と刻まれている。
鳥居と拝殿前に掲げた提灯がある。
正月を迎える提灯であったろう。
本殿には鏡餅を供えてあった。
孫さんとともにやってきたT氏は熊本県が出身地。
神社に参るときには和服姿で参拝していた。
その姿は居住地を城の台に移してからも続けているという。
お参りの際には無言。
人と出合っても語らない。
熊本県での神社参りは男の人だけがそうする。
女性は参ることが許されなかったそうで今でも続けている。
大晦日のときだ。
連れていくのは息子だけだったというが、孫の女の子ができてからはそうでなくなった。
この日も神社のお参り。
手を添えてやってきた。

神社のお参りを済ませば鎮座地にある仲仙寺の地蔵堂にも参る。
普段は扉が閉まっているが正月三が日は開放されているようだ。
安置されている本尊の石造地蔵菩薩立像を拝見させていただいた。
寛文年間(1661~1679)に郡山城主の本多政勝が生駒の蓮台寺であった本尊を移したと伝わる。
仲仙寺には享保十九年(1734)に寄進された梵鐘がある。
大晦日から年明けに打つ除夜の鐘。
かつては境内にある小石を108個拾ってバケツに入れた。
それが鐘を打つ数。
今ではしなくなったが行列ができる除夜の鐘。

この日も一つ打ったT氏。
とても心地よい鐘の音に心が和む。
大織冠の地は地蔵山と呼ばれている小高い丘。
大和郡山市内の城下町に柳町がある。
商店街がある処だがこの地も柳町。
城下町からは遠く離れている。
文禄検地帳に記された新開地であった地蔵山は柳町の枝村であった。
行政地は現在も尚の柳町となる。
この地の南東側は城下町の外堀。
面影が僅かに残る。
無言で元日参りをする地域は熊本県だけでなく奈良県内にもあったようだ。
天理市の萱生や桜井市の穴師では参拝途中で人に出合っても無言で行きすぎる風習があった。
萱生に残る言い伝えによれば「昔、不作の年があった。村を代表した庄屋が、年貢の滅免方を領主に訴願したが、怒りにふれて投獄されたまま新年を迎えた。村人たちは松飾りや年賀も取り止めた。それが村の風習となって継承された」とある。
穴師では「昔は元旦の未明に小松明を持って氏神へ参拝したが、道中で人と出合って口を交わすと福の神が口から飛んで出る。だから行き交う人に出合っても口をきかない。たとえ親子でも棟を別にしていれば口をきかなかった」という伝説だ。
(H25. 1. 2 EOS40D撮影)
燈籠には鎌足公社と刻まれている。
鳥居と拝殿前に掲げた提灯がある。
正月を迎える提灯であったろう。
本殿には鏡餅を供えてあった。
孫さんとともにやってきたT氏は熊本県が出身地。
神社に参るときには和服姿で参拝していた。
その姿は居住地を城の台に移してからも続けているという。
お参りの際には無言。
人と出合っても語らない。
熊本県での神社参りは男の人だけがそうする。
女性は参ることが許されなかったそうで今でも続けている。
大晦日のときだ。
連れていくのは息子だけだったというが、孫の女の子ができてからはそうでなくなった。
この日も神社のお参り。
手を添えてやってきた。

神社のお参りを済ませば鎮座地にある仲仙寺の地蔵堂にも参る。
普段は扉が閉まっているが正月三が日は開放されているようだ。
安置されている本尊の石造地蔵菩薩立像を拝見させていただいた。
寛文年間(1661~1679)に郡山城主の本多政勝が生駒の蓮台寺であった本尊を移したと伝わる。
仲仙寺には享保十九年(1734)に寄進された梵鐘がある。
大晦日から年明けに打つ除夜の鐘。
かつては境内にある小石を108個拾ってバケツに入れた。
それが鐘を打つ数。
今ではしなくなったが行列ができる除夜の鐘。

この日も一つ打ったT氏。
とても心地よい鐘の音に心が和む。
大織冠の地は地蔵山と呼ばれている小高い丘。
大和郡山市内の城下町に柳町がある。
商店街がある処だがこの地も柳町。
城下町からは遠く離れている。
文禄検地帳に記された新開地であった地蔵山は柳町の枝村であった。
行政地は現在も尚の柳町となる。
この地の南東側は城下町の外堀。
面影が僅かに残る。
無言で元日参りをする地域は熊本県だけでなく奈良県内にもあったようだ。
天理市の萱生や桜井市の穴師では参拝途中で人に出合っても無言で行きすぎる風習があった。
萱生に残る言い伝えによれば「昔、不作の年があった。村を代表した庄屋が、年貢の滅免方を領主に訴願したが、怒りにふれて投獄されたまま新年を迎えた。村人たちは松飾りや年賀も取り止めた。それが村の風習となって継承された」とある。
穴師では「昔は元旦の未明に小松明を持って氏神へ参拝したが、道中で人と出合って口を交わすと福の神が口から飛んで出る。だから行き交う人に出合っても口をきかない。たとえ親子でも棟を別にしていれば口をきかなかった」という伝説だ。
(H25. 1. 2 EOS40D撮影)