ドロップタイルというのは、ジュニアレスキューの2015年からの新しいルールです。
これまで、部屋や通路という概念があって、部屋を出ると部屋の得点が得られました。
2015年ルールから、部屋という概念がなくなり、コースの自由度が上がりました。
で、部屋得点の代りに採用されたのが、ドロップタイルです。
これが何でドロップタイルという名前になっているのかが、全く分かりません。
drop というと、落とす、というような意味なんですけどねぇ。辞書を調べても・・・良く分からないのですが、ひょいと立ち寄る、というのがありました、こんな意味なのかなぁ・・・
良く分からないから、日本語翻訳版でも「ドロップタイル」と、そのままカタカナ表記です。
さて、このドロップタイルの素晴らしいところは、チームがどのタイルをドロップタイルにするかを指定できることです。これによって、いろいろな戦略を立てることができます。
まあ、もともと、スタートして、競技進行停止も無しに避難地域に入り、被災者を救出するようなチームは、ドロップタイルなんて関係ありません。ドロップタイルをどこにして使用が関係なく、満点が取れます。
しかし、満点を取れないようなチームには、ドロップタイルを有効に指定することは高度な戦略になります。
ロボットが全然動かないようなチームでも、ドロップタイルをスタートタイルに指定することで、何もせずに60点を得られます。さらに、スタートタイルに2個のドロップタイルパックを置くことで、何もせずに120点を得られてしまいます。(フォーラムでは、このように回答されていましたが、実際の2015年の世界大会では、同じタイルに複数のドロップタイルパックを置くことはできなったようです) つまり、自分のロボットの弱点をドロップタイルの場所によって補完でっきる可能性がありませす。
ロボカップジュニアはロボットの競技会なのだから、そんな姑息な手段を使わずにロボットの作り(ロボットのハードとソフト)で勝負しろよ・・・といい意見もあると思います。
私は、ロボットの作り(ハードもソフトも)は勿論、整備や戦略も含めて、チーム全体のパフォーマンスが成績(勝敗)になって良いと思いますので、こいういドロップタイルの場所指定のような戦略が活きる競技は面白いと思います。
スタートタイルに2個のドロップタイルを置いて、120点を得たチームに対して「あのチームはズルい」と思うかもしれません。でも、それは全然ズルくありません。そんなチームに敗けないようなロボットを作れば良いんです。そんなチームに敗けないような素晴らしいプログラムを組めば良いんです。(笑)
ちなみに、千葉ノード大会では、以下の2つの条件(制約)を付けました。
・得点イベントのあるタイルはドロップタイルに指定できない
・1つのタイルに複数のドロップタイルパックは置けない
それから、ドロップタイルの指定は、競技時間の8分間の中で実施することにしています。
これらは、千葉ノード大会だけのローカルルールです。