今回のお題は「競技開始」です。
3.3.1 A run begins at the scheduled starting time whether or not the team is present/ready. Start times will be posted prominently around the venue.
3.3.2. The checkpoint marker is a marker that indicates for humans which tiles are checkpoints. It can be 5mm to 12mm thick and up to 70mm in diameter.
3.3.3 Before the game starts the team captain will decide which tiles should be checkpoints and place the markers on these tiles. The number of possible checkpoints will depend on the length of the course.
3.3.4 It is not allowed to place several checkpoint markers on the same tile, nor place them on a tile with scoring elements. Once the scoring run has begun (see 3.3.10), the markers cannot be changed. Note: If a robot moves a marker, it is still the original tile that is the checkpoint. The marker is only there for humans to remember where the checkpoints are located.
3.3.5 The start tile is implicitly a checkpoint, where the robot can restart. The team doesn't need to use one of their checkpoint markers for the start tile.
3.3.6 Once the run has begun, the robot playing is not permitted to leave the competition area for any reason.
3.3.1 競技は(チームの準備の状況に関わらず)あらかじめ決められたスケジュールに従って開始されます。スケジュールは会場に提示されます。
3.3.2 チェックポイントマーカーは、チェックポイントのタイルの位置を人に示すものです。マーカーは厚さ5mm~12mmで直径最高70mmの大きさです。
3.3.3 競技が始まる前に、チーム・キャプテンはどのタイルをチェックポイントにするかを決めて、それらのタイルにマーカーを置きます。設定するチェックポイントの数はコースの長さによって決められます。
3.3.4 一つのタイルに複数のチェックポイントマーカーを置くことはできません。また、得点要素のあるタイルに置くこともできません。計測走行の開始後(3.3.10を参照)はマーカーの位置を変えることはできません。
注:ロボットがマーカーを動かしてしまっても、チェックポイントは変わりません。マーカーは人がチェックポイントをどこに設定したかを示すためにあるものです。
3.3.5 スタートタイルは無条件に、ロボットが再スタートできるチェックポイントになります。チームは、スタートタイルにチェックポイントマーカーを設置する必要はありません。
3.3.6 計測走行が開始されたら、ロボットは競技エリアの外に持ち出すことはできません。
こんな感じでしょうかねぇ。
レスキューラインは今回は変更があんまり無いハズですが・・・真っ赤ですねぇ。
まあ、3.3.1は変更ありません。世界大会では、スケジュールは前日には貼りだされます。これを目ざとく見つけて自分達の(そして他のチームの)競技時刻を確認します。
3.3.2 は大きく変わりました。まず、前回 ドロップタイルと言っていたものがチェックポイントになりました。こっちの方が分かりやすいですね。そもそもドロップタイルの「ドロップ」って何なのでしょうか!? タイルの名称がチェックポイントタイルになったので、それを示すマーカーの名称もチェックポイントマーカーになりました。マーカーは、(ロボットでなく)その場にいる人間(審判やチームメンバー)にチェックポイントの位置を示すものです。ロボットがそのマーカーを読み取って何かするものではありません。昨年は、「オレンジ色の円盤」という既定があったのですが、オレンジ色が無くなったばかりでなく、「円盤」もなくなってしまいました。でも、直径という言葉が残っているので、間接的に円盤であるという説明なんでしょう。
個人的には、この大きさも規定する必要はなく、「何か」でチェックポイントタイルの位置を示せば良いだけですよね。紙でもシールでもサイコロでも・・・何でも良いハズです。
3.3.3 は実質的には変更ありません。英文の表現が変わったようです。(さらに、以降のルールに分割されました。)このチェックポイントを決める作業は 「Before the game starts 」と書かれているので、競技時間の8分の外のようです。私は、「中にして」とお願いしたのですが・・・(笑)
3.3.4 は2015年の競技を元にいろいろな反省を反映したものだと考えます。まず、マーカーの重ね置きを禁止しました。これはコミュニティの質問には、重ね置きOKと回答していたのですが、実際の競技では許されなかったそうです。これはこれでやっても面白いと思うのですが・・・
それから、得点イベントのあるタイルをチェックポイントにするのも禁止しました。まあ、これは当たり前ですね。ただ、これを規定したことで、得点イベントが連続するコースは、その途中にチェックポイントを設定できないので、難易度が上がりました。
さらに・・・3.3.4の中で、「計測走行開始後はマーカーの変更ができません」ということは「計測走行開始前はマーカーの変更が可能」ということになりますね。ここらへんは、適当だった前年のルールをよく整理していて、より明確にしていると思います。
さらにさらに・・・ロボットがマーカーを動かしてしまった場合を想定して、ルールを決めているところが Good!! です。
3.3.5 は、スタートタイルは無条件にチェックポイントになる、という規定です。チェックポイントだから、競技進行停止からの再スタート地点になりえます。そして、このスタートタイルのためにわざわざチェックポイントマ-カーを置く必要はありません。う~ん、ちょっとここだけ美しくない!
3.3.6 ですが・・・これまで「競技が開始されたら、ロボットを競技エリアから持ち出せない」 と訳していたのですが・・・メイズの方は run は scoring run に修正されました。だから競技が開始したら、ではなく、計測走行が開始したら、が正しい様です。だから、ラインは修正漏れなのではないかと考えます。
これで、競技の開始後でも、較正の間はロボットを持ち出して良いことになりますね。