最近ウォーターフロントの施設で人の動き、快適性が考えれていない設計事例をよく見かける。観光商業施設であるfestival marketplaceのデザイン、とりわけ1976年金字塔たるファネイル・ホール・マーケット・プレイスなどで有名なケンブリッジの設計事務所BTA( http://www.bta-architects.com/ )の創始者 Benjamin Thompson を思う。( http://www.bta-architects.com/c/BenjaminThompsonFAIA.html )。設計者かつ、商業開発(Design Research 等)、レストラン(Harvest 等:R・B・パーカー著のスペンサーとスーザンもご愛用 )の開発・運営が有名だ。つまりは、利用者である「人」からデザインを行った。その設計手法は商業施設では、50から20分の1という大きな模型で、動線、商品ディスプレイ、業種、業態、シークエンス、アイストップ、匂い、滞留など充分に考えていた。これは「手」で 「模型」で「具体的」に「賑わい」と「集客」を考える「職人」の技だ。最近の商業施設と複合開発は動線と区画のみ考えてあとは商業コンサルにお任せが多い。しかも動線が単純なCADの線で引かれていると暖かみが出ない。<o:p></o:p>
鉛筆でスケッチ、模型で3次元のエスキースは大事だ。設計に手間と経験を惜しんではいけない。設計とは「線に責任」がある。「作品」を作るには熱心だが、商業への理解不足のスケール・色・照明など作りっぱなしが目立つ。これに比べて、小型の路面店は面白いものが多い。自分で自分の商売を考えているからだろう。Small Businessの台頭の時代だ。(余談だが、全米に広がるフランスパン・サンドイッチ・チェーンのau bon pain http://www.aubonpain.com/community/history.aspx もファネイル・ホール・マーケット・プレイスからヒントを得たとある)<o:p></o:p>