一体この会議は何を役割とするのだろう。「復興の構想」なら土木・都市計画・公共経済・都市経済の観点から、産業、インフラ(道路、港湾、住宅)、都市のデザイン、防災計画など具体的なありかたと考えるものだろう。それが「震災復興税」とか言うのなら、「復興経済政策提案委員会」に名前を変えるべきだ。学者が税金を提言するのは、事前になにかがあるとしか思われないだろう。<o:p></o:p>
更に、原子力発電は管轄外では、今回の事故の教訓や住民感情の反映ができない。どこが復興なのだろうか。阪神・淡路大震災の後、活断層と地震のリスクが明らかになったが、そのため公共施設の配置など変化したはずだ。リスクから、予防策を考えるのは当たり前だ。<o:p></o:p>
一方、首相は山を削って高台にし、その土砂で沈下した地盤を埋めるという荒唐無稽な思いつきを提示している。神戸のように「海の手、山の手」で山を削り海を埋めて開発した挙句、都市の拡散と負担となり、経済が低迷した例もある。また、自然破壊であり、削った山は保水力を失い浄化機能も低下し、海も荒れ漁業に悪影響がある。更に、地盤を埋めるというのは、被災したエリアを都市化すると決めたのか。今回の災害は自然に逆らう人工物での防衛に限界があると分ったのではないのか。是非とも、このような首相の「妄想」を「会議」が止めて頂きたい。<o:p></o:p>
と思っていたら、今度は漁港の集約、海岸沿いの農地化、高台の住宅化が発表された。「復興会議」はどうなったのだろう。<o:p></o:p>
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次に会見が多いが、防御的なレトリック( http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BF%AE%E8%BE%9E%E6%8A%80%E6%B3%95 )が多く、聞いていられない。有名な「直ちに、人体に~」とか、「1日も早く」、「今、詰めている」と蕎麦屋の出前の応対とか、「責任転嫁」の首相などの空疎な言葉、その場限り、ぼやかし、責任の不在などがある。頭脳明晰な方々が、渾身のレトリックを披露されるため、何がどうなるのか殆ど分らない。<o:p></o:p>
会議が「曖昧」と「なし崩し」の組織方策だとすると、防御的レトリックは「伝えた」のと「協議した」というコミュ二ケーション戦術だ。<o:p></o:p>
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だまされたような気になり、妄想が横行し、問題が解決しない<o:p></o:p>
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