東京や大阪駅前など鉄道と郵便の関係があったため駅前には郵便局があった。現在、大阪郵便局跡は隣地を含め再開発工事中( https://shutten-watch.com/kansai/13188 )だ。
次は京都ということか、隣地の京都駅ビル駐車場を取り込むのは分かるが、角の日本生命京都ヤサカビル(弥栄自動車が底地所有、建物は新借地で日本生命が所有)も取り込み四角い街区開発とすべきだ。( https://www.google.com/maps/place/%E4%BA%AC%E9%83%BD%E9%A7%85/@34.9866742,135.7567577,19z/data=!4m5!3m4!1s0x0:0xb61a446e74a21c08!8m2!3d34.985849!4d135.7587667 )建物形状は入隅のない整形かつ大型となりオフィスビルとして優位性が高まる。
だが、都市再生特別地区指定により高さ60mと容積率1,100%には疑問がある。60mの高さはかつて京都駅ビルと京都ホテルだけに認められたものだ。京都駅ビルは京都南北の「壁」となり京都市街の南北を空間として、心理的にも隔てている。( https://saitoshika-west.com/blog-entry-8075.html https://www.post.japanpost.jp/life/realestate/assessment_kyoto.html )
加えて、ホテル誘致について、京都駅前はビジネス・ホテル立地であり、プレミア・クラスは観光の利便性と京都らしさから烏丸御池(地下鉄東西線で嵐山と東山へ)や東山あたりにある。京都の発展と「都市再生」のためには用途をオフィスと低層商業に限るべきだ。
今やオフィスは四条烏丸(対面営業や医薬、祇園関連の食品・飲料などの業種が多い)よりも京都駅前シフトとなっている。京都駅前でのオフィス空室率は低く賃料は高い。これは京都市街周辺に本社を構えるICT関連企業(京セラ、日本電産、任天堂、村田製作所など)への営業や連携を求める企業が多いからだ。
更に言うと、オフィス、商業、ホテルの垂直複合(MXD)は、エレベーターなどの縦動線の区分、空調区分(DHC(化粧品ではない)利用でも商業は2管式用意など面倒)、搬入や車回しの取合い、構造・セキュリティ区分など面倒なのはハルカスを見れば分かる。(建設費と管理費が高額になる)
京都駅前にビジネスの核ができるのは望ましい、京都市は「ホテル」の呪縛から脱却すべきだ。水もの観光よりもICT産業育成だ。京都には対応できる企業と学生がある。
これまでの、観光利権志向の安倍・菅、漆と茶道で隠された元投資銀行のアトキンソン、和服の門川大作京都市長が三つ巴になったホテル・観光客数増加策は観光公害とオーヴァー・ルーム(ホテル旅館余り)に終わった「厄災」だ。半面、秋でもホテル旅館が取りやすくなり、選べる利点がある。ゆったりした、質ともてなしと味や体験を相応の価格で楽しめる国内観光がこれからの京都の重点だ。
京都は、地に足がついた産業育成と京都大学の人材活用に軸足を移し、オフィス開発を進めるのが方策だ。京大の周りにオフィス・パークはないが、MITの隣接では関連するゲノム企業進出しオフィスの集積がある。我が国の産学連携や集積(クラスター)形成は遅れていると言わざるを得ない。
京都市はR&Dの民間投資を促進させる方策と都市開発・金融の専門家の参加が必要だ