銀座に行くと、伊東屋の裏の別館(画材など専門性が今も残る)に寄り煉瓦亭に行く。50年近くの習慣だ。池波正太郎の銀座日記にも影響されたが、煉瓦亭のハヤシ・ライスとカキフライが洋食経験の根幹をなす。最近は数年に一度しか行けないが行くといつも会計の時「いつもありがとうございます」と覚えられている。
若い頃は、ポークカツに別キャベツ、ビールで最後にハヤシ・ライスだったが、今は無理だ。この店との関係で、お客が店を支え、育て、そして店が応えるというのが分かった。
店とお客の柔らかなつながりと気遣いがあり、しっとりしたもてなしと味わう楽しみという循環になる。
今では、煉瓦亭のお昼の終了間際、カツレツの上やカキフライなど別キャベツ、そして小ハヤシ・ライスを楽しみ新幹線に乗る。昔あった、国際ビルの香味屋(佐藤店長の時代)の洋食弁当も良かった。
良い店は家族の思い出になる、味ともてなしが子供にも記憶され受け継がれる。
関西では、浅井食堂の浅井さんや江戸堀の木田さんなどが馴染みでますます旨くなっている。阿倍野の明治屋や三宮のステーキ みやす 、川端二条の赤垣屋など代替わりもある