また粗製濫造のおんぼろカードです

これは2006年用に2005年末に作りました。
2005年、辻邦生の「嵯峨野名月記」を繰り返し読んでいて、俵屋宗達が「金泥、銀泥のべた塗りが好きだった」というのを真似したくなり、ゴム版に適当にアクリル絵の具の金銀を塗り、銀の紙に押し付け山と雲のつもり
マーカーのピンクで吉野の桜のつもり

・・・これを、つもり版画と言う
歌は西行の「よしの山こぞのしをりの道かへて まだ見ぬかたの花をたづねん」
内側には、この歌(の発音)をローマ字で書き、一応英訳を加えました。
On Mt. Yoshino, through a new route I shall visit other cherry blossoms which I have not yet seen.
本阿弥光悦、俵屋宗達、角倉素庵が夫々過去を回想するというスタイルで、戦国時代から江戸初期までが語られます。本能寺の変から関が原に至る過程も、京の町衆という距離を置いた立場から捉えられています。
三人の回想の中に嵯峨本(光悦本、角倉本)誕生の過程が浮き彫りにされる優雅な物語です。
Wikipedia嵯峨本