廃墟の中には入りたくないと言っていた妹のきんかんだが見事な鉄ザビ色にそめられた鉄製家具には勝てなくかったらしく中で作業していた。
鉄さび色と向かい合いたいと言おうか魅力的なものは人でも物でも関わりたいものだ。
いつも心惹かれるものに出会い創作するときは先に物語ができているきんかんだがこの場合は鉄さび色がよりきれいに見える素材を合わせたようだ。
すぐそばに生えていている花盛りのキリンソウの葉をとり伸びた茎と黄色い花、赤いラデッシュと動きの面白い葉。
家具の隙間に固定するのが難しかったようだ。
ご丁寧に最後は家具の上に周りに散らばる錆びた鉄類を置いた。
ここできんかんが小さくだがここは某大会社のヨット部の使っていた場所と分かるメモを発見。
そこで廃墟の謎が少しだが解けた。
鉄さび色の面を”キャンバス”として制作。