虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

水の上を走る乗り物 改め 水が線路の上を走ってついでに光る

2016-08-07 21:25:47 | こんなこと、やってみたい!

発達に凹凸のある3、4年生の子のグループレッスンで。

電車好きの3年生のAくんが、教室につくなり、

「ぼくねぇ、いいことを考えたんだ。水の上を走る乗り物が作るんだよ。

リニアモーターカーみたいに。でも、水の上」と息を荒げて言いました。

どんなふうに作る計画なのかたずねると、

「リニアモーターカーみたいにだよ。じしゃくで浮かばせて、

水の上をスーッって走ったら、すごいでしょ」とのこと。

「それはいい考えだけど……。

前にリニアモータカーを教室で作ったことがあるけど、

強力な磁石を使ってもつま楊枝くらいの金属の棒を動かすのがやっとこさだったのよ。

Aくんは、どんな乗り物が動かしたいの?」

「もちろん、大きい電車だよ」

「だとすると、教室にはそんなに強力な磁石はないわ。」

「でも、作りたいよ」

「それなら、磁石で動かずのはあきらめて、風の力とかゴムの力とか

で動かしたらどうかしら?それなら、水の上を走るかもね。

でも、水は、どうやって教室のなかに流すの?

教室で水を入れられる大きな容器は、スーパーボールすくいの時に

使っている衣装箱くらいだけど。」

「そんなのだめだよ。部屋の中をグルーッと水が回って、

あっちもこっちもいって、グルーッと回ってこなくちゃいやだ」

Aくんが、しつこく言い張るので、こちらもやけになってこう言い返しました。

「それは、残念。そんなことしたら教室中、水びたしになってしまうわ。

どうしても、水をグルーっと回らせたいなら、

水の上を走る乗り物を作るんじゃなくて、

水が線路の上をグルーッと回るんだったらできるわよ」

 

すると、あっさりと、「それでいい!」とのこと。

本当に、それでいいの……??

 

そうして作りだした「水の上を走る乗り物」ではなくて、「線路の上を走る水」。

色画用紙をつないで、せっせとクレパスで色を塗りました。

クレパスを塗ると、水をはじくので、ストローで水の玉を落として、

ストローで息を吹きかけると、丸い水の玉の状態で線路上を走っていきます。

 

AくんもBくんも、

ストローで水の玉を移動させて大喜びしていました。

ついでに、実験用に買っておいた光る塗料を塗りました。

部屋を真っ暗にすると……

うっとりするような美しさでした。

 

AくんもBくんも、それぞれの学年の学習をしっかりがんばりました。


「真田丸の水攻めシーンを再現したい!」

2016-06-08 21:03:57 | こんなこと、やってみたい!

小2のAくんとBくんのレッスンで。(年中の弟くんも参加)

「真田丸の水攻めシーンがやりたい!」と意気込むAくん。

アイパッドで水攻めシーンの映像を見直して、どういうふうに作るか話し合いました。

「水を止めているところは木じゃないとダメだよ。

ひもを切ると、パアーッと水が出てくるようにしなくちゃ!」とAくん。

Aくんの構想は大きく膨らむものの、水を扱えるもので教室にあるのは

スーパーボールすくいに使っているプラスチックの衣装箱くらい。

牛乳パックの空き容器も切れています。

水が流れる通路をどうしたものかと思案したあげく、厚紙をサランラップで

覆うことにしました。

Aくん、Bくん、弟くんの3人は、水で流れる敵軍を表現するために、

ラップにプラスチック人形(50体100円です)を貼りつけていました。

 

それにしても、水を木でせきとめておいて、一気に放出するなんてできるのでしょうか?

「絶対、ひもを切ったら、バシャーッて水が流れるんじゃないといやだ。

そうじゃなきゃ、真田丸の水攻めじゃない。それと、水を止めているのは、木だから!」と

Aくんが力説するので、「ひもを切ること」と「木でせきとめていること」の2点さえ守れば、

後はまあいいか……と、簡単な作りにすることにしました。

 

木の扉を貼りつけたペットボトルの口にひもを縛り、

ひもを天井にあるフックに通しました。

ペットボトルの底は水用通路に貼ってあります。

エレベーターを吊り上げる要領でひもを引っぱり、ペットボトルが立つ位置で

ひもの先を木製のドールハウスに結びつけました。

ペットボトルに水を注いで準備完了。

 

はさみを切った習慣、水が入ったペットボトルが倒れ、木の扉を押しのけて

水が流れ出しました。

プラ人形たちが流れて、迫力のシーンができあがりました。

 

Aくん、Bくん,弟くんが、めいめい、水攻めシーンの指揮を取り、

3回、録画しました。

 

算数タイムにピグマリオンの算数脳トライアル2~3年生の問題を解きました。

逆思考の必要なかなり凝った問題です。

ふたりとも、とても難しい概念を理解していて感心しました。


ひとりの子の興味が飛び火して……

2016-05-15 20:37:19 | こんなこと、やってみたい!

小学2年生の子たちのレッスンで。

Aちゃんは、少し前から深海魚に夢中です。

その様子は、深海魚がマイブームという記事にさせてもらっています。

 

すると、Aちゃんの興味がうつって、年中の弟くんも

海の底の深海魚の生息地帯を色画用紙にまとめてきてくれました。

 

深海生物の自由帳にびっしり深海生物の絵を描いてきてくれました。

 

 それを見た他の子らも、深海生物に興味しんしん。

ひとりの子の興味はみんなに飛び火して、

いつのまにかみんなの関心事になっていきます。

「深海生物の影絵劇をしようか?」と誘うと、大乗り気でした。

 

洗濯バサミで影絵用の白い布をつらし、コピーした深海生物の絵を切り抜いたり、

深海生物の絵を描いてペーぷサートを作ったりして大忙し。

 

 

紙を使って長い持ち手を作ることを提案したBちゃん。

お父さんに教わったという紙の丸め方を伝授しています。

 

一番、盛り上がっていたのは、背景の海の色を演出するための色水づくり。

本来、おまけのような作業なのですが、情熱の8割はここに注がれていました。

 

 劇の内容は、即席で「ちょうちんあんこうの冒険」?……

子どもたちの間ではすごく盛り上がっていました。

 

算数タイムにたし算やひき算をひっ算で解く練習をしました。

文章題を整理しながら解く方法も学びました。

みんな意欲的に取り組めました。