虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

電車ごっこと時計の学習

2009-10-30 16:36:32 | 算数
3歳のかいくんが電車で遊んでいます。
電車が出発するときに、「出発!1時です」と時計を合わせ、次の駅に
到着したら「到着しました。1時10分で~す」と遊んでいます。
遊びのいろんな場面で時計を活用していると、
時計が読めるようになりたいという気持ちや、
時間の流れについての理解が進みます。

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幼稚園選びまだまだ悩んでいます

2009-10-27 07:17:21 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
幼稚園選びで、大切なキーワードは何か……というと「すき間」なのだと思います。
幼児期は、大人がどんなにすばらしい環境を子どもに与えよう、あれとこれを教えてあげよう、とがんばっても、
がんばりすぎて大人の意識がつめつめになって、
子どもの中から生じてくる
個性的なものが自由に花開いていく「すき間」がなければ、どれも物足りないものになってしまうのだと思います。
案外ちょっと物足りないくらいの場が、
子どもの創造性を刺激し、問題解決能力を高めたり、生きていく力を育むことにつながったりもするのだと思います。

モンテッソーリ園のシステムは、おそらく園ごとにずいぶん異なるものでしょうから、それが良いか悪いか、私に判断できるものではありません。
ただ、モンテッソーリ園に通っている方が、
「お仕事」と呼ばれる作業に熱中せずに、自由にうろうろしている子がいると、
時間を無駄に過している……という目でとらえて気にするのを何度か耳にしましたので、
モンテッソーリの方法を「正」ととらえることで、それにそわない個性や活動の意味が感じられなくなってしまう親御さんの意識のあり方が、
子どもの育ちに影響を与えないか気になりました。

ひとりで、園内を散策する活動も、観察力や思考する力を育てていることは多いのです。

子どもは内省を得意とする子や、秩序感より自分の発想を表現する方が好きな子などいろんな子がいます。
モンテッソーリ園のように、見てわかる価値がはっきりしていると、その作業に合う感覚型の子が優れていて、合わない子に欠陥があるように映ってしまいます。

モンテッソーリの教育法は、どの子にとってもすばらしいものだけど、
それを使って子どもを比べる道具にするなら、
食事量で子どもの良し悪しを判断するような奇妙なことになってしまうのです。

食事は子どもの健康のため、
モンテッソーリの教育は子どもの精神的な健康のためにあるようなものなので、
熱心だからいい、たくさんするからいい、というものではないからです。

大人の子どもとの接し方の技法こそ 大事とされているのです。
なのに、幼稚園で、モンテッソーリ教育をすると、たちまち、
子どもを比べる道具と化してしまいがちなことが、ちょっと気にはなるのです。



自然の中で遊び中心の子供中心保育、子供の笑顔が溢れる保育というのも、
幼児の世界に、大人の理想を投影しすぎているという点で、ちょっと危険かな?という思いもあるのです。幼児を特別すばらしいものと賛美し幼児の世界を夢の楽園にしようとがんばりすぎると、問題もある気がするのです。

という言葉で、伝えたかったことは、
ここでも問題は「すき間」なのですが、ここでの「すき間」は、
大人の心の中のすき間です。

良い保育の場というのは、本当に良いので、それ自体は問題がないはずなのです。
ただ、理想的なものであっても、集団で行っている場合は、
今度は「良さ」でつめつめになってしまって、
それ以外のものが成長するすき間を失った場合、後から子どもの問題としてあらわれてくることがあるな~と感じています。

親のエゴも、子どもへの期待も、
競争心も、集団行動ゆえのプレッシャーも、
ほどほどであれば、けっして悪いものではなくて、
子どもに適度な負荷をかける良いものでもあります。

たとえば、小学校で不登校になる可能性のある子は、
幼稚園でも登園拒否を起す可能性が高いです。
幼稚園のうちに登園拒否を起し、親子でその現実を乗り越えていた場合、
小学校での不登校がこじれることは少ないように感じます。

また小学校で、先生の話をまったく聞かないという行動ゆえに
勉強がついていけなくなる子は、
幼稚園でも、集団行動が必要な場では、親を悩ませる行動をとっている場合が
多いです。
ただ、幼稚園の間に、そこそこその問題を乗り越えておくと、小学校に
行くと、きちんとできるようになる子がほとんどです。

良い保育の場は、大人の目が行き届くため、スロースステップで
そうした問題を解決していけることも多いはずです。

ただ、子ども側の自覚をうながす外の縛りが弱い場合もあります。
母のような甘えを先生に抱き続ける子もあるはずです。
幼稚園なので、それでもOKなのでしょうが、
小学校生活が苦痛でなくなるほどの最低限の社会性を身につけさせる義務感を
保育者が持っているか、にかかっているように思います。

ただ、逆に、小学校と同じかそれ以上の社会性を
幼児に求める幼稚園は、
子どもの心から個性的なすばらしいもの奪い取って壊してしまうように思います。

幼児期は、まだ自分を探索する時期、自分が生まれてくる時期で、
自意識がしっかり目覚める前に、
外から競争心をあおられたり、外から何か成果を出すように求められて
ばかりだと、
「自分」がないスカスカの子どもに育ってしまうと思います。

そんな風に選んでいると、どこも行ける幼稚園がない……と思うかもしれませんね。
すき間は、接する親が一歩後ろに下がれば、そこにもできあがるものなので、
そうして調節していくのなら、
極端でない幼稚園は、どこもすばらしいのかもしれません。
また、親が、自分の心の声にすなおに従えるかどうかも、
良い幼稚園選びではなく、
どの幼稚園も良いものに変える魔法かもしれません。


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3歳前後の子の「思考の太陽」(かいくんが、レッスンに来てくれました♪ 1)

2009-10-26 12:36:57 | 幼児教育の基本

3歳になるころ、記憶と言語を獲得して、思考の「太陽」が生まれ、
子どもの内的な世界を照らし始めると言います。
子どもは思考によって、子ども自身の内的活動とアイデンティティーの経験へ
どんどん導かれていきます。
新しく意識しはじめた自分らしさを、世界に反対することでしめすために「いや」をよく使います。
この時期の「いや」は、将来の幸福に不可欠なものとされています。

今日は、そんな時期にあたる3歳2ヶ月のかいくんのレッスンでした。

かいくんは教室につくなりブロックをやりたがりました。
家族でお出かけした動物園の様子を再現する遊びが大好きなのです。
今日は、教室の帰りに
水族館へ寄るということで、
しゃちのプールを作ったり、飛び込み台を作ったりしてご満悦でした。
作るのはそこそこにごっこ遊びに突入。
いろいろおしゃべりをしては楽しくてたまらない様子です。

かいくんは、お出かけしたり、近所のおねえちゃんたちと遊んだりした
楽しい経験を
ブロックや積み木で再現して
そこでゆっくり遊ぶことを続けてきました。
自分がやりたい!と思うことに、じっくり関わることは、
この時期にとても大切なことです。

こうした遊びは、かいくんの記憶力や考える力をどんどん伸ばしていることがよくわかりました。

写真のような影に、
木のおもちゃを置いていく遊びを、がんばって最後までやりきり、
この木のプレートをひっくり返して、何だったか当てるゲームもよくできました。
また、3つのうち1つを隠して、あとの2つから隠したものが何か当てることも
きちんとできています。

2歳半~は、「これがやりたい」「これが好き」「これはいや」「これきらい」
「もっとしたい」「もうやりたくない」の時期です。
それはすべて、「私は誰?」を発見し、意志のエネルギーを高めていく仕事です。
そうした自意識の目覚めにそって、
ゆったりと子どものペースで過すとき、
子どもの知能はベストの状態で伸びていきます。

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前回の補足です。(現代の幼児期は、内向型の子に不利?)

2009-10-22 18:48:02 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
周囲の人や自分の周りで起こる出来事など自分以外のものに強く興味や関心を寄せるタイプを外向型、
自分自身や内面的な事柄に興味や関心を寄せるタイプを内向型と言います。

外向型、内向型の2つの性格のタイプは、だいたい同じくらいの比率で存在すると言われています。
ですから、子どもも、半分の子は、そのどちらかにあたるわけです。

現代、幼児がとにかく社交的であることを求められることが多いです。

育児サークル、幼児教室、早期からの保育、公園デビューなどなど……。
すると、
本来どちらが良いものでも悪いものでもない、
外向型、内向型の子どもの性格タイプのはずなのに、
内向型の子がとても困った子に見えてしまったり、
内向型の子そのものが自分の能力を発揮できず伸ばしにくい
環境におかれていることが多い気がします。

遊園地などの遊戯施設が多いことも、
お出かけ先で喜んでくれる外向型の子が良く見える
ポイントになります。

昔日本人は、内向型特有の感受性を
外向型の積極性と同じくらい大切にしていきたように思います。
でも、現代は、どこもかしこも外向型の子しか
存在しないかのような環境なので、
内向型の子どもたちが、中身をからっぽにしたまま、自分をなくして
成長していく姿を目にすることがよくあります。
(内向型の親が、内向型の子を攻撃しているのもよく見ます)

内向型の子どもの性質があまりに誤解されて、矯正される対象となっていることが多いので、
欠点と映ることも、長所の裏返しであることに気づいていただくために、
内向型の性質を飯塚正雄氏の著書から一部引用させていただくことにします。


内向型は、自分の心の世界に没頭し、他人に心を乱されるのをきらいます。いつも心を見透かされないように距離をおいて人と接します。
静寂を好み、口を動かすことは控えめですが、じっくり考えてから口を開くので、言葉にうそや偽りはありません。
独自に確かな信念を持っているので、外部の要求や他人の意向よりも、
自分のやり方で動き、
無理してまで周囲に合わせようとしないし、相手に認められたりほめられなくても意に介しません。他人は他人、自分は自分と割り切って、付和雷同もしません。
また、内向型は、やる前に頭で理解してからでないと動きません。
自分の進む道は、険しく平坦でないと考え、新しい人間関係や
未知の世界に飛び込むのをためらいます。
計画や段取りを慎重に練りながら、用心深く一歩一歩進めていきます。
すんだことでも、小さなミスにあれこれ悔やみ、いやな経験を忘れることができません。
しかし何かトラブルに遭遇した際は、日ごろから想定しているので、冷静に対応できます。
考え抜いて出した結論や選んだ方向を、忍耐強く守りぬいて、簡単にはあきらめません。多少のことではへこたれない強靭さを秘めています。仕事は丹念にきちんとした手順で進めますから、時間はかかりますが、仕上がりの質は高いものができます。

人は完全な内向型や外向型はまれで、だれでも両方の要素を持っています。どちらが優勢かで、その人の型が決まります。



こうした内向型の性質は、幼児期は特に、
難しい子、消極的な子として、マイナス面ばかり目立つかもしれません。
幼稚園入園をきっかけに欠点ばかり指摘されるこのタイプの子がとても多いのです。
積極的でない、
幼稚園で楽しそうではない、
無口、言葉数が少ない、はっきりしない、
頑固で、集団活動を嫌がる、
疲れやすい、ひとりを好む、なかなかやろうとしない、
文句が多いなど……

でも、内向型の子は内向型の子として大切に育てていただきたいな~と
思うのです。
内向型は内向型としての良いところをたくさん秘めているのですから。


☆いっぱいあそぼ♪おこちゃま実験室ブログのなびさんが、JR大阪駅の化石探しツアーのその後の記事を書いてくださっています。


写真は小学生の子たちと作ったカラーコットン(化粧水を含ませる綿)で作ったお人形です。

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内向型と外向型 親子でちがう場合気をつけること

2009-10-22 12:25:06 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
コメントのお返事は、来週になったら時間が取れますので、そのときにさせてくださいね。
社会心理学研究家の飯塚正雄氏によると、

人はタイプがちがうからこそ特性が生きてくるので、得意分野を知り、うまく協力しあえたら、とてもうまく事がはこぶのだそうです。

外向型と内向型で言うと、

外向型の人が、内向型の人の協力を必要とするのは、
「計画を立てる場合」
「的確な文章を作成する場合」
「理論的な分析をする場合」
「任務を最後まで遂行する場合」
「トラブルが起きた場合」などで、

内向型の人が、外向型の人の協力を必要とするのは、
「実行に移す場合」
「計画を変更する場合」
「仲間と付き合う場合」
「自分の気持ちを伝える場合」
「成果を発表する場合」
なのだそうです。

学校の成績なんかは、外向型の人が優れている場合も多いのでしょうが、
内向型の強みは、
基本原理を踏まえて、思いがけないことや好ましくない状況も
予測することができるという長期的な計画を作るための分析能力です。
学歴が高いから、理論的に分析できるわけでも、トラブルに的確に対処できるわけでもないことは、政治家や裁判官の言動から察することができるかもしれません。

誰しも、得意と不得意があるのです。
性格分析で内向型だったとおっしゃる方の書いていらっしゃるブログを読むと、さまざまな経験を総合して
論理的に思考していくことや、
人の言葉の意味や複雑な状況を洞察するのが得意なんだな~
と感じることがよくあります。

でも、飯塚正雄氏が、
「外向型の人が、内向型の人の協力を必要とするのは」であげてある例は
全ての内向型の人に当てはまるのではなくて、

なかには興味の方向が自分の内面で起きていること、内に生じる思いや考えに心が向くという内向型なのに……

自分の中心が空っぽで、
計画を立てるのも、分析するのも、物事を最後まで遂行するのも、
トラブルに対処するのもとことん苦手で、
外向型の人が右と言えば右、左と言えば左を向いて暮らしている人

もけっこういるんじゃないかな……とも感じました。
というのも、私の母がそういうタイプだったんです。

母は明らかに内向型の人でしたが、とにかく自分に自信がなくて、考えることも、決断することも、
母に意見を押し付ける人物に依存していました。
自分の心と考えに関心が向かうと、ぐるぐると不安がうずまくばかりなので、
それをしっかり見つめるのをあきらめて、いつも遮断していたようでした。
自分の意見らしい意見は持たないで
幼い子のように純真無垢で、
ただただお人よしで周囲からはいつも愛されて、一生を終えました。

母がどうしてそんなに依存的な性格に育ったかと言えば、
親やたくさんの兄や姉たちに、可愛がられてはいたものの、
その考えや意見を軽んじられて、常に正しいとされる外にある考えを押し付けられてきたからだと思います。自分の意見を持つことを許されなかったのです。

母が外向型だったなら、
そんな風に自分の意見を多数派から取り入れつつも、
くよくよせず、後ろを振り返らず、自分の思っていることを自由に表現しながら、やりたいことをどんどん実行に移して、
体験を通して自立した自分像を作り上げていったはずなのです。

でも内向型の
母は子ども時代を通して外向型であるように期待され
しつけられたことで、
外向とも内向ともつかない、どっちつかずの心を抱えて、
いくつになっても人が右を向けといえば右、左を向けといえば左を向いて
暮らしていたのです。

親と子が、外向型、内向型で異なると、こういう不幸な
子育てが起こりがちだと思います。

内向型の親御さんが、外向型の子を育てている場合、

「子どもの話がコロコロ変わる、論理的でない、理想的な心の子育てをしたいのに、競争や物にすぐ釣られる子で心配、流行ばかり追ってワガママを言う、
話が浅くて、よくうそをつく、友だちと遊ぶことしか考えいない」

といった子どもの意見や態度が一定しないことへの不安や、
親を置いてけぼりにして、外へ外へ向かう興味についていけない疎外感を
抱きがちなようです。

外向型の親御さんが、内向型の子を育てている場合、

「集団になかなか溶け込まない、はっきり意見を言わない、ぐずぐずする、
みんなの前でがんばれない、せっかくいろいろしてあげてもうれしそうじゃない、可愛げがない、競争心が足りない、神経質、頼りない、子どもらしくない、がんこ」

と、欠点ばかり目がついてイライラが隠せないといった印象を受けます。

本当は、親子のように年齢が離れていても、
内向型の親は、外向型の子どもに対し、
「内向型の人が、外向型の人の協力を必要とするのは」で取り上げられていたことを、求めていけば、子育てが親育てにもなるんです。
また、外向型の親は、内向型の子どもに対し、
「外向型の人が、内向型の人の協力を必要とするのは」で取り上げられていたことを、求めていけば良いわけです。

外向型の親が外向型の子に楽器演奏や勉強をがんばらせて、みんなの前で発表させるのはそれほど害はなくても、

外向型の親が内向型の子に楽器演奏や勉強をがんばらせて、無理やりみんなの前で発表させるようなことをすれば、
幼稚園児であっても、
内向型の子は親を軽蔑して不信感を抱くか、
勉強自体にいやなイメージを抱くか、
内向型特有の分析力や観察眼を持つ自信を失う場合があるでしょう。
内向型の子はとにかく習い事がキライな子が多いです~

内向型の子の、ものの見方が細やかで傷つきやすく、時にがんこになる性質は、
内向型の子を思慮深くしていきますが、外向型の親にとって
ただただイライラするもので、叱り飛ばして矯正したい性格として映るようです。

外向型の子の沈黙に耐えられず、明るく、思ったことをあけっぴろげに表現する性質は、外向型の子に、適応力があって、チャレンジ精神旺盛で、実行力のあるしっかりした態度を育てていきますが、
内向型の親からすると、考えが浅くて、落ち着きがなく、手がかってわずらわしい子、内面がとにかく心配な子と映るようです。

でも、自分と異質のものの欠点にばかり目をやっても仕方がありませんよね。
せっかくだから、親子で、お互いの必要を満たしあって、
たくさん学びあいたいものですよね。

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子どもの中の「自然」が 見えない 愛せない

2009-10-21 09:35:52 | 幼児教育の基本
昨日は3歳の☆ちゃんのレッスンでした。
写真を撮りそびれたので過去の画像から……。(なかよしの☆ちゃん、★ちゃん)

☆ちゃんは、リズムのあるゆったりした暮らしと、
広々とした自然公園で時間を忘れて遊ぶことを繰り返しながらこれまで成長してきました。
虹色教室のレッスンには、1歳代から月1回通ってくれています。

3歳になって、自分の中で「こんなことがやりたい!」「こんなものが作りたい!」とイメージし、それに必要な材料を集めて、実行していく力が
目覚しく発達しました。(仲良しで同じような遊び方をしている★ちゃんも、そうした力がすばらしくのびています)
それこそ、この企画し、想像し、準備し、実現する能力に関しては
小学生も大人もなかなかかなわないほどなのです。

とにかくエネルギーが強い子なので、
2歳のころはおともだちとの喧嘩や物の取り合いもかんしゃくもすざまじい
ものがあったのですが、
そうした成長過程のすべてをお母さんといっしょに大切に見守ってきました。

3歳を過ぎてからはそれが創造性と
強い好奇心へと変化していきました。
虹色教室で忍者の勉強をしたあと、
寝ても冷めても忍者になって暮らし、
地図を学んだあとは、自作の地図をたくさんこしらえたあとで、
ぼくらの地図旅行という小学校高学年向けの絵本を隅々まで読むほどの
熱中ぶりでした。
人の身体を学んだあと、化石と身体の話に熱中し、
じしゃくで遊んだあとは、一日中、じしゃくでつくものとつかないものを調べていました。

☆ちゃんのお母さんは、☆ちゃんのお友だちとお母さんを
自然公園に誘うと、
ショッピングセンターも物も刺激もなにもない「自然」のなかで、
何も楽しめない、
何をしたらよいのかわからない、
どこが面白いのかわからない、
自然からなにも引き出せない
という方が多い……(子どもはいつのまにか上手に遊びだします)
というお話をうかがいました。

自然のそのままのよさを見出せない、感じれない
ということは、

「自然」のひとつである「子ども」の本来の良さや面白さを感じられない
ことにもつながってきます。
ただゆっくりと子どもが幸せそうにしていることの
価値が感じられず、

子どもの心の変化や望みや考え、想像の世界、愛情、感情

が大人に伝わらず、

何かさせよう、目に見える何かをマスターさせよう、子どもの時間を有意義で刺激的で効率的なものにしようとあせってしまいます。

そのため、
2歳、3歳で生まれてくるその子の「個性の中心」「意識の中心」が、
ワガママとも見えるエネルギーの爆発を起しながら
だんだん目覚めてきて
自分らしく成長していくのを壊してしまいます。

親のちっちゃなコピーを作ろうと努力しすぎてしまうのです。

子どもは、際限なく広くて奥深くて全てを含んでいる「自然」の姿と
同じ種類のものです。
生命であって、人間だからです。
けっして、良い行為をインプットしながら大人がこしらえていく
ロボットではないのです。
結婚したとたん、お姑さんから「嫁」として、評価されたり、「良い嫁」を他の人と競わされたり、「嫁教育」という働きかけだけで、接しられると、
がんばれないし、幸せに生きられないですよね。

それぞれの人が「自分」という意識の中心を持っているのですから、
他の人にいつもいつも心をいじられていると、
自分を否定する気持ちしか持てなくなってしまうのです。

☆ちゃんは、ただただ自分のしたいことを、寝ても冷めても追いかけ続ける
自由な時間の流れの中で、
個性的で利発で、しっかりとした自分の言葉と考えを持った子へと
成長しつつあります。
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暴力を振るう2歳児に、どのように対応したら良いのでしょう?

2009-10-18 23:09:09 | 教育論 読者の方からのQ&A
公園でお砂遊びをさせようと思っても、
すぐに物の取り合いになって暴力!
ちょっとしたことで、たたく、噛む、ひっかく、かんしゃくを起すなど
すぐすぐ暴力に訴える子がいると、
そうした子の親はもちろん、
お友だちもお友だちの親御さんも困惑してしまいますよね。

そのように
すぐに暴力に訴える幼い子には
どう接したらいいのでしょう?

暴力を振るう子というのは、
乱暴で意地悪な性質なのではなく、
不安が強く、緊張が強く、怖がりな子がほとんどです。
お友だちが近づいてきたり、自分にとってイヤなことをするんじゃないかと、
どうしようもなく不安が高まって、
それをなくしたい、あっちへやりたいという思いが
暴力となります。


どうして、不安が強く、緊張が強く、怖がりになるのかといえば、
生まれ持った性質もあるでしょうが、

親御さんが子育てに不安を抱いているか、
きちんと完璧にしたいと感じているか、
子育てがうまくいっていないと感じているからです。

そして、どうして親御さんが、子育てに自信を失っているかといえば、
どうどうめぐりですが、
子どもが暴力を振るうからです。

こうした何でも暴力ですませようとする子に
一番良い接し方は、優しく接し、可愛がり、安心させ、
親が子どもを信頼していることを伝わるようにすることなのだそうです。

前々回の記事で取り上げた年少さんたちに必要なのも、
同じく親が子どもを信頼していることを伝わるようにすることです。

子どもは自分に安心感を持っていれば、
他人に対してだんだん親切心や同情心を持てるようになるそうです。

そのためには、親が子どもを信頼していないという態度を
取ることはもっともよくないようです。

2歳半から3歳までの時期に、
子どもは自分のアイデンティテーを理解しはじめます。

そのころから、子どもが、自分は良い子、信頼できる子、お母さんからステキと感じられている子、賢い子、優しい子……
といった肯定的な自己概念を形成できるように
注意して子どもと接していかなければなりません。

子どもが暴力をふるうとき、自己イメージが揺らいで
不安でいっぱいになっているわけですから、
できるだけ大人の不安を伝染させず、
自信に傷をつけないようにていねいに接する必要があります。

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漢字ビスケット

2009-10-18 19:22:56 | 100均グッズで学ぶ
いつも見たこともないグッズを差し入れしてくださる友だちから、
「漢字ビスケット」なるものをいただきました。
ブルボンです。

面白いです!

漢字を学ぶというより親しむのにぴったり♪
漢字はちょっと見にくいですが、そこが何かな?という楽しみにつながります。おそrく小6くらいまでの漢字がランダムに入っています。

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年少さんの子育ての悩み

2009-10-18 09:14:51 | 教育論 読者の方からのQ&A
昨日は、年少さんの女の子三人グループのレッスンでした。
とにかく可愛らしくて、面白くて、おしゃべりな3人ですが、
幼稚園に通いだしたあたりから、
それぞれの短所が目に付いて、お母さんたちには悩みがたえないようすでした。

一般的なこの年代の子からすると
良い子すぎる印象の3人。

それでも、現代の子どもをめぐる環境が、幼児期の早期に極端な社会への適応を求めているゆえの不安、とまどい、叱り方や注意の仕方に困ること
は、どんどん生じてくるのです。

☆ちゃんは、まじめでがんばりやで、何をするにも一生懸命な子。
集中して手作業をしたり、考えることがすきです。
お勉強の時間には、かならず「もっとやりたい!と催促します。
聞き分けも良く、お友だちにも優しいです。
ただ一生懸命という長所の裏返しで、
お友だちが大好きで、抱きつくときに、相手が「痛い!」というほど
強く抱きついてしまうことがあるようです。
また夢中になるあまり、OKが出る前に、教材に手を出したり、
お友だちとおもちゃの取り合いになったりすることもあります。
工作では、こんな固いものを?と驚くような固い素材もはさみで切っちゃう
力持ちさんで、それが時々裏目に出て、トラブルになった際は
力を加減するのが難しいのです。

この☆ちゃんは、全体的に見て、
お友だちにいじわるしようなんて気持ちはさらさらない
素直で純粋で優しい子にもかかわらず、お母さんにはがさつで、ワガママな面ばかり映ってしまうようです。

これは、3年保育の大きな問題だな……と日ごろから感じています。

3歳、4歳児なんて、まだまだ本当に幼いのです。自分自身の力もうまくコントロールできません。これが年中さん、年長さんになるとずいぶん自覚も生まれてきます。

こんな幼い子たちも一人前に集団生活をさせてしまうと、
オールマイティーにきちんとできなくてはならないように
錯覚してしまうのです。
そうして目についた欠点を直そうと注意するうちに、本来のその子の長所が失われていきます。

もう一人の★ちゃんは、自分の目的をはっきりさせたり、
推測したり、観察したり、自分の意見をはっきり言ったりすることが得意な子です。
お友だちの名前を書きたいという思いから、お母さんに字を教えてもらいたがり、自分から練習することを始めたそうです。
そのとき、お母さんから教えてあげようとすると拒絶し、お友だちの名前といった自分が書きたい字だけ書きたがるそうです。
そうした自分が~自分が~と修正した方がいいでしょうか?
というお悩みでした。
これも幼稚園に行き始めたために、幼さがわからなくなっているための迷いのように感じました。
「自発的で、自分で考える子の特徴的な行動を、
安易に修正しない方がいいですよ」といった内容の話をお伝えしました。

もう一人の○ちゃんは、とってもおませで、社会性が高く、
人間関係能力が優れた子です。

それだけに、3,4歳の子だと気づかないようなこともわかる観察力があって、
行動する際に
自分ができるかできないかを判断して、
するしないを決めるところがありました。
頭の良さが、参加しない行動につながっていたのです。
「頭が良いのに、何でもできるのに、ちゃんとやって」という親御さんの期待を
脇に置いていただいて、ゆったり構えてみていただくようにすると、
失敗を恐れず、積極的に参加するようになりました。

上手にできるより、楽しめることが大事ですね。

年少さんの子育て……いろいろ迷いはあるでしょうが、
最近の3年保育の流行前は、まだまだ
お家で赤ちゃんぽく過していた年代と理解してくださいね。
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