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社会心理学研究家の飯塚正雄氏によると、
人はタイプがちがうからこそ特性が生きてくるので、得意分野を知り、うまく協力しあえたら、とてもうまく事がはこぶのだそうです。
外向型と内向型で言うと、
外向型の人が、内向型の人の協力を必要とするのは、
「計画を立てる場合」
「的確な文章を作成する場合」
「理論的な分析をする場合」
「任務を最後まで遂行する場合」
「トラブルが起きた場合」などで、
内向型の人が、外向型の人の協力を必要とするのは、
「実行に移す場合」
「計画を変更する場合」
「仲間と付き合う場合」
「自分の気持ちを伝える場合」
「成果を発表する場合」
なのだそうです。
学校の成績なんかは、外向型の人が優れている場合も多いのでしょうが、
内向型の強みは、
基本原理を踏まえて、思いがけないことや好ましくない状況も
予測することができるという長期的な計画を作るための分析能力です。
学歴が高いから、理論的に分析できるわけでも、トラブルに的確に対処できるわけでもないことは、政治家や裁判官の言動から察することができるかもしれません。
誰しも、得意と不得意があるのです。
性格分析で内向型だったとおっしゃる方の書いていらっしゃるブログを読むと、さまざまな経験を総合して
論理的に思考していくことや、
人の言葉の意味や複雑な状況を洞察するのが得意なんだな~
と感じることがよくあります。
でも、飯塚正雄氏が、
「外向型の人が、内向型の人の協力を必要とするのは」であげてある例は
全ての内向型の人に当てはまるのではなくて、
なかには興味の方向が自分の内面で起きていること、内に生じる思いや考えに心が向くという内向型なのに……
自分の中心が空っぽで、
計画を立てるのも、分析するのも、物事を最後まで遂行するのも、
トラブルに対処するのもとことん苦手で、
外向型の人が右と言えば右、左と言えば左を向いて暮らしている人
もけっこういるんじゃないかな……とも感じました。
というのも、私の母がそういうタイプだったんです。
母は明らかに内向型の人でしたが、とにかく自分に自信がなくて、考えることも、決断することも、
母に意見を押し付ける人物に依存していました。
自分の心と考えに関心が向かうと、ぐるぐると不安がうずまくばかりなので、
それをしっかり見つめるのをあきらめて、いつも遮断していたようでした。
自分の意見らしい意見は持たないで
幼い子のように純真無垢で、
ただただお人よしで周囲からはいつも愛されて、一生を終えました。
母がどうしてそんなに依存的な性格に育ったかと言えば、
親やたくさんの兄や姉たちに、可愛がられてはいたものの、
その考えや意見を軽んじられて、常に正しいとされる外にある考えを押し付けられてきたからだと思います。自分の意見を持つことを許されなかったのです。
母が外向型だったなら、
そんな風に自分の意見を多数派から取り入れつつも、
くよくよせず、後ろを振り返らず、自分の思っていることを自由に表現しながら、やりたいことをどんどん実行に移して、
体験を通して自立した自分像を作り上げていったはずなのです。
でも内向型の
母は子ども時代を通して外向型であるように期待され
しつけられたことで、
外向とも内向ともつかない、どっちつかずの心を抱えて、
いくつになっても人が右を向けといえば右、左を向けといえば左を向いて
暮らしていたのです。
親と子が、外向型、内向型で異なると、こういう不幸な
子育てが起こりがちだと思います。
内向型の親御さんが、外向型の子を育てている場合、
「子どもの話がコロコロ変わる、論理的でない、理想的な心の子育てをしたいのに、競争や物にすぐ釣られる子で心配、流行ばかり追ってワガママを言う、
話が浅くて、よくうそをつく、友だちと遊ぶことしか考えいない」
といった子どもの意見や態度が一定しないことへの不安や、
親を置いてけぼりにして、外へ外へ向かう興味についていけない疎外感を
抱きがちなようです。
外向型の親御さんが、内向型の子を育てている場合、
「集団になかなか溶け込まない、はっきり意見を言わない、ぐずぐずする、
みんなの前でがんばれない、せっかくいろいろしてあげてもうれしそうじゃない、可愛げがない、競争心が足りない、神経質、頼りない、子どもらしくない、がんこ」
と、欠点ばかり目がついてイライラが隠せないといった印象を受けます。
本当は、親子のように年齢が離れていても、
内向型の親は、外向型の子どもに対し、
「内向型の人が、外向型の人の協力を必要とするのは」で取り上げられていたことを、求めていけば、子育てが親育てにもなるんです。
また、外向型の親は、内向型の子どもに対し、
「外向型の人が、内向型の人の協力を必要とするのは」で取り上げられていたことを、求めていけば良いわけです。
外向型の親が外向型の子に楽器演奏や勉強をがんばらせて、みんなの前で発表させるのはそれほど害はなくても、
外向型の親が内向型の子に楽器演奏や勉強をがんばらせて、無理やりみんなの前で発表させるようなことをすれば、
幼稚園児であっても、
内向型の子は親を軽蔑して不信感を抱くか、
勉強自体にいやなイメージを抱くか、
内向型特有の分析力や観察眼を持つ自信を失う場合があるでしょう。
内向型の子はとにかく習い事がキライな子が多いです~
内向型の子の、ものの見方が細やかで傷つきやすく、時にがんこになる性質は、
内向型の子を思慮深くしていきますが、外向型の親にとって
ただただイライラするもので、叱り飛ばして矯正したい性格として映るようです。
外向型の子の沈黙に耐えられず、明るく、思ったことをあけっぴろげに表現する性質は、外向型の子に、適応力があって、チャレンジ精神旺盛で、実行力のあるしっかりした態度を育てていきますが、
内向型の親からすると、考えが浅くて、落ち着きがなく、手がかってわずらわしい子、内面がとにかく心配な子と映るようです。
でも、自分と異質のものの欠点にばかり目をやっても仕方がありませんよね。
せっかくだから、親子で、お互いの必要を満たしあって、
たくさん学びあいたいものですよね。
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