虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

シャボン玉で描いた顕微鏡の中の絵

2018-03-31 22:27:42 | 理科 科学クラブ

もうすぐ1年生の女の子たちと、シャボン玉で絵を描いて遊びました。

シャボン玉の液に絵の具を少しだけ混ぜで、画用紙の上にシャボン玉を作ります。

すると、長い間、シャボン玉が割れずに保たれるほど、縁のある魅力的な形ができあがります。

『粘菌』の本や『いのちのひろがり』の本を見ながら、「これに似ているよね」「ミカヅキモみたいよね」といった

話をして盛り上がりました。

 

3歳ころから形が好きでたまらないAちゃんが、『粘菌』の本にあった

粘菌アメーバーの拡大図が気に入ってねんどでも作っていました。

算数の勉強は、買い物クイズとサイコロの数あてをしました。

「130円のお金を持って、3個パンを買います。どれとどれでしょう?」という

問題に、みんな苦しみ、いっしょに来ていたお姉ちゃんにヒントをもらっていました。

今、春休み中で、お兄ちゃんやお姉ちゃんも来ていたので、

同じパンを使って、こんな問題を出しました。

「パンは全部、50円です。3個買うごとに1個、おまけしてもらえます。

500円では、何個パンが買えるでしょう(もらった分もふくむ)?」

この問題に、大きな子たちが喜んでいたので、パンじゃなくて、これが牛乳で、

飲み終わったら空き瓶回収で、新しい1本をもらうのだと話が変わってくるよね」と言うと、

興味しんしんだったので、パンをパン型のジュースだということにして、

いっしょに問題を考えました。

楽しい時間でした。

 

 


もうすぐ1年生の子たちの算数レッスン

2018-03-29 21:31:11 | 算数

もうすぐ1年生になる子たちの算数のレッスンの様子です。

パンのおもちゃでお店屋さんごっこ。

「20円」「25円」「50円」「70円」「120円」の値札をつけています。

 

140円のお金をちょうど使って2つパンを買うよ。どれとどれを買うことができるかな?

 

100円で4つパンを買うよ。どのパンを4つ買うといいかな?

 

といった問題を考えています。

Aちゃんは、うまく買い物できてうれしそうでした。

Bちゃんは難しそうだったので、ヒントをあげると買い物していました。

AちゃんとBちゃんといっしょにサイコロの数あてゲーム。手前に転がすと、どんな数になるのか

考えています。

 

<おまけ>

Bちゃんが作ってきてくれた「春のずかん」です。

Bちゃんが見つけたハチの巣。

 

今回、教室で作った投影機です。

Bちゃんは将来、映画をたくさん作ってお金持ちになりたいそうで

Aちゃんが作ったリモコンカーです。

リモコンにつけた磁石を使って動かします。

リモコンをかなり近づけないと動かないけど、かっこいい出来です。

 


くりあがりのある計算を予測する遊び(年少さんグループの)

2018-03-27 23:25:45 | 算数

年少さんたちのグループで

くりあがりのある計算の答えを当てるゲームをしているところです。

 

ひよこの学校の机は10。

ひよこたちが椅子ではなく机に座っていることが子どもたちに大受けです。

 

★ 最初に、ひよこが何羽いるのか、数えずに

パッと言えるようになる練習をします。(その時、指で数を作るようにします)

 

★ 「学校に8羽いるよ。

後から、5羽きたよ。

座れないのは、何羽かな?」とたずねて、座れないひよこの数を当てます。

答え合わせは、実際にひよこを乗せて、座れなかったひよこの数を確かめます。

 

学校の壁を作って、ひよこの様子が見えないようにして、

8+5の問題をしているところです。 

年少さんグループの子たちは、とてもよくできていました。

 

数の分解ゲームをしているところです。

 


子どもたちのうれしい成長 と もらったメッセージ

2018-03-22 22:12:44 | 通常レッスン

4年生のAくんと3年生のBくんのレッスンでのこと。

(土日のレッスンの子たちは、通常、3年生の終わりに卒業です)

Aくんは激しい兄弟げんかをしたり、お母さんにかんしゃくを起こしてあたったり、

四六時中文句ばかり言ったりして困ったちゃんの側面もおおいにあった子です。

わたしとは気があうので、ある意味、この子とわたしは同士です。

でも、一年、一年と、自分の世界を広げ、創作や読書に熱集し、力をつけてきました。

少し前から、突然、算数の難問に目覚めて、中学入試向けの問題に嬉々として

チャレンジするようになりました。

算数の能力が高い3年生のBくんといっしょにレッスンしていたところ、最初はぶつかりあうところも

あったけど、この頃、とても仲良くしています。

この日、取り組んでいた最後の問題があまりに難しかったので、「これは解けなくてもいいんじゃない。

休憩してボードゲームの続きしてきていいよ」というと、

「いや、くやしいから絶対解ききりたい」とAくんが問題にくらいついていました。

Aくんは大人にいい顔するタイプの子ではないので、正直な気持ちしか言いません。

そのAくんのたのもしい言葉にうれしくなりました。

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<おまけ>

卒業を迎えた4年生と5年生の女の子が書いてくれたメッセージが、とてもすてきだったので紹介します。

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なおみ先生へ

小さいころから、いつもにじいろを楽しみにする日々を送っていました。

じっけんや友だちとの出会い。

いっしょに楽しみ新しいゲームもしたりして、すごくおもしろかったです。

また勉強の時間には、むずかしい問題を解けるようになって

うれしかったです。そして、これからせいちょうし、その問題が出た時

再び理解し楽しむことができると思います。

それからせいちょうしていく中で、必ず役立つものと思います。ありがとうございました。

          ★より

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なおみ先生へ

いままでべんきょうやこうさくをおしえてくれてありがとうございました。

これからもえがおでいてください。

わたしはなおみ先生のことが大好きです。

          ☆より

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なおみ先生、長い間、にじ色教室でお世話になりました。虹色教室で

いつも工作ができて楽しかったです。

それに勉強も奈緒美先生のおかげでできなかったところができるようになりました。

これで私、★ちゃん、☆ちゃん◎ちゃん、先生の5人がそろうのは最後です。

もうこのメンバーでできないと思うとかなしいけど、これからも

なおみ先生におしえてもらったことをもとにしてがんばりたいと思っています。いままでありがとう

ございました。

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なおみ先生へ

いつも勉強を教えてくれてありがとうございます。

◎より (◎ちゃんは、とても美しい折り紙でカードを作ってくれました。)

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自閉っ子の男の子たちの工作作品です

2018-03-22 00:00:13 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

4年生の自閉っ子のAくんの作ったロボットです。

頭の中に自在に展開図が浮かぶことに感心しています。

あっという間にこんなものを作ってしまうところがすごいです。

後ろから見たところ。

立体的な工作をしたことがなかった5年生の自閉っ子のBくんも、いつの間にか展開図を描いて

工作をするようになりました。

教室に来たころは、勉強が大の苦手でしたが、学年があがるにつれて、

成績がずいぶん上がってきました。

 

 


友だちと上手に遊べず、感情を爆発させる4歳の息子にどう関わればいいでしょう? 2

2018-03-18 22:53:58 | 日々思うこと 雑感

友だちと上手に遊べず、感情を爆発させる4歳の息子にどう関わればいいでしょう?

の記事にコメントをいただきました。

幼い子の子育てに奮闘している親御さんの励みになればと紹介させていただきます。

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奈緒美先生、ご無沙汰しております。

この記事の頃が懐かしく思わずコメントしたくなりました。4、5歳の頃は他人の些細な一言や周りの子供達との差が気にかかり、彼の行動一つ一つに問題がある気がして苦しい日々を過ごしていました。

彼も4年生、心配していた何度かの転校も彼にとっては自信に繋がったようです。(お友達は直ぐに作れるという)
今では下校後30分でも公園で遊び、家では積み木やレゴで彼の頭の中の世界を再現して、暇さえあれば本を読むと言う日々を過ごしています。おまけに彼はボーっとしている事も良くある上に毎日次から次にやりたい事が湧き出て来るようで頻繁に紙やペンが散乱する忙しい日々です。

幼児期の頃の悩みが嘘のようと言えば語弊がありますが、私自身も数回の転居で親しいママ友も近くに居なくなり比較対象も無くなった事で変わったのかもしれません。

それでも私は感情的になりやすいタイプなので衝突する事は多いのですが、彼が好きな事に夢中になれ、それを表現できる時間を邪魔しないように努力しています。
本を読むにしても、のめり込むと異なる出版社や異なる翻訳者で微妙な内容の違いを発見したり、歴史物ならその時代にどっぷりはまり、科学雑誌や時事雑誌等で興味がある事がテレビやラジオでやっていると録画して何度も見たりアプリで聴いたりと、忙しそうですが毎日楽しそうです。
親としてはインプットばかりでアウトプットは?と欲が出たりもしますが、あんなに色々と興味が持てて楽しそうな彼を見ていると今後難しい問題があっても乗り越えて行くと思えてしまいます。

奈緒美先生との出会いも彼にとってかけがえのない出会いでした。色々な方々に出会えた事が私にとっても彼にとっても宝だと思います。
激しい親子なので感情のぶつかり合いは酷いですが、また今の時代が懐かしく思えるように毎日大切にしていきます。

懐かしい記事をアップしていただきありがとうございました。


卒業パーティー

2018-03-18 22:47:06 | 通常レッスン

今日は小学生の女の子たちのグループの卒業パーティーをしました。

子どもたちがわたしに「ありがとう」と表紙に書いた寄せ書きの本型のボードを

作ってきてくれました。

こちらこそ本当にありがとう!!

卒業パーティーとはいえ、最後は算数の問題をしっかりやって締めくくり。

子どもたち全員がしっかり実力がついているのを見てうれしくなりました。

記念写真を撮った時には気づかなかったけど、

なぜか女の子たちの中心に「まぐろ」が写っていました。


友だちと上手に遊べず、感情を爆発させる4歳の息子にどう関わればいいでしょう?

2018-03-15 21:43:56 | それぞれの子の個性と才能に寄りそう

なつかしい記事があったので、再度アップさせていただきます。

この時、ご相談いただいていたなおくんは、もう小学校の4年生。

物作りが大好きでとてもしっかりした子に成長しています。なおくん、それは魅力的な子に育っています。

先日、お会いした際は、なおくんの成長ぶりに、お母さんは終始、目を細めておられました。

「なおくんのように自分のやりたいことがたくさんあって、それらに熱中できる子に成長してくれたら」と願う幼い子を育てる親御さんの声を耳にしました。

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親子のボタンの掛け違い……10

の記事に なおハハさんから次のようなコメントをいただきました。

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息子は4才の年中児であるのに、友だちに対する壁があって、他の子を遮断するような遊び方をします。そして揉め事でキーキー喚く。
お友達との時間を心地よく感じていない
等々、4才になってもそのような言動(寧ろ酷くなっています)があると言う事は、私が息子にとっての『最優先課題』にずっと気づいていないのですね。
気づいていない、という事は息子の本質や内面に向き合っていなかったからでしょう。
5才を前に、向き合うよりも威圧的に抑え込む事が度々あり感情的になるのですが。
まずは、感情を爆発させる息子の気持ちを受け止め発散させる事で治まるものでしょうか?

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ハンドルネーム、お子さんの年齢等が熊本の遊びのアトリエさんのところでおこなったワークショップに

参加してくれていた なおくんのお母さん からのものと思われるので、

そのように考えてお返事させていただきますね。

(もし違っていたら同じハンドルネームの方との勘違いです。ごめんなさい。コメント欄でお知らせください。)

 

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4歳の息子さんが、他の子を遮断するような遊び方をしたり、揉めてキーキー喚くのは、

なおハハさんが、息子さんの『最優先課題』にずっと気づいておらず、

息子の本質や内面に向き合ってこなかったからではないか……というお話ですね。

 

子どもの問題行動にはさまざまな原因があるでしょうから、

何か気になることがあるたびに、「それは親のわたしが至らないからではないか。このように育てたからではないか。

自分に何か足りないから子どもに問題があるのではないか」

と案ずるのは

間違っていると思います。

 

その一方で、実際、熊本で会ったなおくんの姿を思い返すと、

もしなおハハさんが、なおくんの『最優先課題』に気づき、

なおくんの本質や内面に向き合うように努めたら、

今悩んでおられるなおくんの気になる態度は軽減するようにも感じました。

 

それは矛盾のある意見のように聞こえるかもしれませんが、

たいていの親子関係はそのようなものだと感じています。

 

子どもは常に何らかの問題を外の世界に投げかける存在です。

 

成長過程ですから、

全て円満で、その地点で完成してしまって

後は何の心配もなく安穏と暮らすだけ……

となるわけがないのです。

 

3度3度の食事でお腹がすくから

ごはんを食べるのと同じで、

いろいろと足りないところや、欠如感に悩むから、

それを周囲に充たしてもらったり、

自分で乗り越えたりしながら

しっかり成長していくのです。

 

ですから、「何かが足りない、うまくできないことがある、うまくいかないことがある」のは

誰のせいでもありません。(何らかの原因はあるかもしれませんが)

 

でもそこで、子どもから投げかけられたものに

周囲がしっかり向き合って、子どもからのSOSがあればそれに答え、

子どもの長所や良い面が発揮できる環境を整えてあげると、

雨降って地固まるじゃないですけど、

気になった問題をきっかけに、親子関係が改善されたり、

子どもが劇的な成長を遂げたりすることはよくあるのです。

 

それではなおくんの話に戻りますね。

 

熊本でのワークショップを終えて、積み木やおもちゃをアトリエのジジさんの車に

運ぶ時のこと、

他の子どもたちはみんな帰ってしまった後も、なおくんだけが

おもちゃを抱えて後片付けのお手伝いをしていました。

ジジさんの「なお、これしまうの手伝ってくれるか?」の声かけに

表情を輝かせてこっくりしたなおくんは、

「重い」とか「疲れた」といった弱音を一度も吐かずに

積み木を抱えて駐車場までついてきてくれたのです。

 

なおくんはジジさんが自分のことを心から信じて信頼してくれていることを

よく知っていて、

ジジさんのまなざしのなかでは

すなおでがんばり屋の自分でいることができるのです。

 

ワークショップの間のなおくんは

とても集中して参加できていることと、

活動の輪からはずれて、参加できずにいることが

ありました。

 

なおくんが集中して参加できていたのは、身近に大人や親しくしてくれるお友だちが

ひとりいて、

安心できる1対1の人間関係が保証されている場での活動でした。

一方、参加を渋っていたのは、

子どもたちだけでワアッと盛り上がって群れて

遊んだり、発言したりしていた活動でした。

 

その様子から、もう少しの間、もうお腹がいっぱいだ、と本人が感じられるくらいまで、

 

お母さんとなおくん、

ジジさんやボッスさんのようななおくんに存分に愛情を注いでくれる大人となおくん、

なおくんといっしょに根気よく遊んでくれるひとりのお友だちとなおくん

という1対1の関係を密に豊かにすることを心がけては

どうかと思いました。

 

 

 「5才を前に、向き合うよりも威圧的に抑え込む事が度々あり感情的になるのですが。
まずは、感情を爆発させる息子の気持ちを受け止め発散させる事で治まるものでしょうか?」

というなおハハさんの質問を読んで、

今、なおハハさんは「わが子のことを理解し、感情爆発させても優しく受け止めてあげるような

すばらしい母になろう!もっといい親にならなくちゃ!」

と焦るよりは、

 

少し肩の力を抜いて、

子どものことで気になることは信頼できる遊びのアトリエのスタッフの方々などの判断におまかせして、

「自分に優しくする」ということや

「自分に優しいまなざしを向ける」ということを練習する必要があるんじゃないかな、

と感じました。

 

「自分に優しくする」「自分に優しいまなざしを向ける」大切さについては

かつて次のような記事にしたことがあります。

よかったら読んでくださいね。

 

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ハンドルネーム『わからない』さんから、次のようなコメントをいただきました。

私はもう どうしていいのかわかりません
何度言っても出来ない、同じ過ちをする子供
中1ですが、今まで何も変わらず
今日は食事を与えていません
もうどうして良いかわかりません
診断下してくれる病院は1月まで予約が一杯です

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『わからない』さんは、今、食事抜きを言い渡したことで、
自分自身がとても傷ついているのですね。

そんな風に心が深く傷ついているときは、

何とか子どもを正しく諭そうと、子どもの方にフォーカスせずに、

まず自分が今、何でどれほど傷ついているのか、
それは子どもの起した事件によるものなのか、
がんばってもがんばっても成長しないわが子への怒りによるものなのか、

じっくり自分の心と向き合ってみるのが良いように思います。
『わからない』さんがこんなにも混乱しているのは、
非常に子どもを愛していて、
叱ったり、食事を抜いたりする子どもへの攻撃が
そのまま自分の痛みとして感じられているからだと思います。

まず、自分の心を癒して、
傷つくという悲しい気持ちを実感すると、
今度はがんばってもがんばっても周囲の期待に応えられない
子ども自身の深い悲しみが
しんみりと伝わってきて
きちんと受け止めてあげられるかもしれません。

混乱と悲しみの渦中にあるときは、
自分の本当の心を見失っています。

将来への不安や恐怖心、
周囲の人々の冷たい視線や心無い言葉

そうしたものにまどわされて、
子どもに対するイライラする心の底にある
深い愛情が、
見えなくなってしまうのです。

恐怖心でパニックになっている状態です。

ですから、パニックを沈めるために、
まず、自分自身にもっと優しくしてあげなければ
ならないのです。
そうして、恐怖が薄らげば、
何をすればよいのか
一番知っているのは自分だということに気づくはずですよ。

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前回の記事に次のようなコメントをいただきました。

二歳8ヶ月の息子と6ヶ月の息子を持つ母です。
私も、わからないさん同様混乱の中にいます。
私をなんとかしなきゃなぁ…と思いつつ、「自分に優しく」っていうのが、分かりません。
一歳半で発達障害の可能性を保健師に指摘されています。初めて会う子や、

自分の勝手なテリトリーを乱す子に威嚇する息子(ウルトラマンなんかに変身して、

格好つけてパンチしたりしてます)にイライラしてしまい、キツく叱りつけたり、怒鳴ったり、手をあげてしまいます。
本人は、きっと「カッコいいでしょ?」って思ってやってるんですけど、

された方は怖がったり、泣き出したり…
関わりたい気持ちが、そうさせてるのは分かってるつもりなのに、

なんで怖いのが分からないかなぁ…と悲しくなってしまいます。
自分に優しくとは、どうする事なんでしょう?
息子にどんな関わり方をしていったらいいのでしょう?
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「自分に優しく」するひとつの方法は、さまざまな義務感や、緊張や、外野の声を
手放して、
自分を甘やかすこと、自分がうれしくなってリラックスできること
だけをしばらくしてみることです。

ご質問者さんは、子どもは公園に連れて行ってあげなくてはならないもの、
今から輪に入れておかないとお友達ができなくなる、
自分もママ友から置いてけぼりを食ってしまう……

といったさまざまな縛りから
無理してそんな辛い公園通いをしているのかもしれません。
でも、いったんそうした義務感を
捨ててしまうのです。
子どもと一緒に「人のいない自然の多い場」にピクニックに行くのもいいです。
そのとき、お弁当を作ろうなどと思わず、
ちょっと贅沢しておいしいパン屋さんでサンドイッチのセットを買っていくのも
楽しいです。
もともと子供というのは危険な遊びが好きで、攻撃的で暴力的な
一面があります。それがおかしいと思う気持ちも手放します。
そうした子どもの野性味を強さとしてたくましく感じられる
山登りなどに行くのもいいです。

そうして、混乱のもととなっているさまざまなノイズから遠ざかって
自分と子どもで楽しめることだけを
しばらくしてみるのです。

そうして子どもとのかかわりが良いものになってくると
子どもは、お友だちを欲するようになってきます。
社会性はゆっくり発達するでしょうが、
少しずつ我慢もできるようになってくるでしょう。

私は発達障害のお子さんを持つ多くのお母さん方に会ったことがありますが、
どの方もこの難しい子育てを通して精神的な成長を遂げて
凛としたところのある賢い方々です。

こうした先天的な困難を持って生まれてきた子たちは、
親御さんにたくさんの成長をプレゼントしてくれる存在でもあります。
また社会全体が精神的な成長していくための
問題を提起してくれる存在でもあります。
だれもが誇りを持って働いていける世界はどういうものなのか
模索していくチャンスをくれているのです。

そうした話の全てがむなしい言葉として響いたり、
全てを拒絶したい混乱した気持ちにあるときは、
自分で自分を責めていじめている場合がよくあります。
そうしたときには、やはりしばらくは
自分を喜ばせることと、気分がおちつくことだけをして、
それに罪悪感を持たないことが大事だと思います。
そうしてパニックがおさまれば、
個として懸命に生きている子どもの姿が
正確に見えてくるはずですから。

私が出会った
凛としたところのある賢いお母さん方というのは、
どの方も一度は混乱しパニックを起し、
子どもを攻撃してしまった辛い経験を通ってきている方々です。

 

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なおハハさんからていねいなお返事をいただきました。

身近に頼れる人々がいるのは心強いですね。

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遊びのアトリエでお世話になったナオの母です。

奈緒美先生の書かれている「1対1の関係を密に豊かにすること」や「子どもへの攻撃がそのまま自分の痛みとして感じられている。」
という言葉が胸に突き刺さりました。

最近の私は、沢山のお友達と遊ばせなければ、色んなタイプのお友達と関わりを持たせなければ・・・もっともっと、とばかり考え焦っていました。

その一方で、沢山のお友達の中で遊ぶ息子の気になる部分や他のお友達より劣ると感じてしまう部分にばかりフォーカスをおいてしまい、イライラ感を募らせる事も多くありました。

そして、息子の『☆君とだけ遊びたい』と言う言葉に耳も貸さず、『どうして、あなたはそうなの?、皆と遊べるようになったほうが良いし、楽しいのよ。』と自分の意見を押し付けていました。
その上、息子に対するイライラが二人きりになった時に爆発してしまう事の繰り返しで、愛おしくてたまらないのに、怒鳴ったり手が出たりするのが息子を傷つけるのと同時に自分の心も傷つけていました。

最近、私だけでなく幼稚園の先生やお友達に対しても怒りをあらわにする息子に『どうして、あなたはそんなに大きな声で怒るの?』『なんで、我慢出来ないの?』と言う度に、まるで自分に言い聞かせている様でどうすれば良いのか分からなくなっていました。


確かに、まずは自分を癒す事が必要なのかもしれません。
幼稚園のママ達とも息子の為に上手く付き合わなければ!と頑張りすぎていたのかもしれません。

そして、何もかも息子の為にという表面的な言葉の奥底に自分の中の深い傷、どうしたら良いか分からない辛い思いがあるのも事実です。

先生の仰る通り、少しずつでも『自分に優しくする』練習をしていきます。
そうすることで、息子にも穏やかに接する日々が続けば息子も私もお互いにとって良い関係を築き、親子ともに成長出来るのかもしれません。

息子の気になる部分も出来るだけ遊びのアトリエの皆さんにおまかせして、まずは自分を甘やかしてみます。

深く温かいお言葉の数々、本当に有難うございました。



折り紙で遊ぶ算数パズル

2018-03-15 19:58:54 | 算数

折り紙を頂点と頂点を重ねるように何度か折ります。

できた折り線を適当に切って

三角形や四角形を作ってそこに数字を書き入れると面白い算数パズルができあがります。

単純にロケットや車などの形を作って

数字を足して遊ぶのもいいですし、

形を作って数を足した後で、紙にできた形を描いて

足し算してでた数を書くと、小学生が苦戦するレベルの算数パズルとして遊べます。

 

簡単な足し算ができるようになった子に

問題を作る役をさせてあげると、とても喜びます。

幼児と遊ぶときは、

同じ形をふたつずつ用意して、見本を見ながら取り組めるようにしてあげるといいかもしれません。 


自分の創造性とつきあうこと

2018-03-13 20:33:12 | 通常レッスン

小学2年生のAくん。とにかく物つくりが大好きな男の子です。少し前まで見栄えを考えず、白い紙を粘土のように使って自在に貼り合わせて作っていたかと思ったら、いつの間にか、仕上がりの見た目を考えて、素材や作り方に凝るようになりました。

最近のブームは展開図です。

それとジオラマ作りにはまっています。

工作が好きで好きで、それ以外にあまり興味がないようでしたが、この頃、変化が訪れました。

本を作ってお話を書いたり、観察日記をつけて、それを発表するためのプレゼン資料作りに熱中したり

するようになったんです。

 苦手がっていた算数も、好きになってきました。

今回のレッスンでも、工作と同じように心から算数の問題を解くのを楽しむ姿がありました。

仲良しの友だちと、問題を解きあいながら、いつまでも笑っているのでびっくりしました。

2年生のBくんは、小学校に入るまで、ブロックで作品を作ったことがあったものの、工作経験はあまりありませんでした。

それで工作が好きな子が多いグループに入った当初は、何をしたらよいのかわからなくて戸惑っているようでした。

それが、大好きな船とお城の構造をつかんでからは、どんどん自分の作品世界を深めていくようになりました。

今回、作っていたのは山城です。

下の写真は山城の土台部分です。

Bくんは、気持ちを切り替えるのが苦手で、算数のレッスンになってもなかなか席につかない時期もありました。

が、今は算数が大好きになっています。また、算数がとても得意です。

 

AくんもBくんも自分の創造性とつきあっていくうちに、心が大きく成長してきたのを感じます。