知人に頼まれた用事で大阪天満宮駅まで行ったついでに、
天満宮にお参りしてきました。
お宮に向かう小さな橋の上から覗き込むと、えさでもくれると思ったのか
カメたちがワラワラ寄ってきました。
思わず、カメラのシャッターを押しました。
沼の上をアメンボがすいすい泳いでいたんですが、
それがあんまり面白くて可愛くて、
教室の子たちに見せてあげたいな~という思いがうずうず……。
よっぽど近くのコンビニで容器になりそうなものを買ってきて
捕獲して帰ろうかと思ったのですが、
「沼に近付かないでください」という張り紙を無視してまで
勝手なことをするわけにもいかず、後ろ髪を引かれつつ帰宅しました。
アメンボって、実物を目にすると、
本当に不思議で魅力的な生き物なのです。
ホームセンターにいる熱帯魚や爬虫類なんかと比べ物にならないほど
子どもの心をそそるようなところがあるんですよ。
水の表面を針金のような足で忍者のように移動していくんですから。
時折、信じられないほどの猛スピードで滑って行きます。
きっと、幼稚園児や小学生といっしょにそれを眺めていたとしたら、
アメンボがダッシュした瞬間、テンションが上がりすぎて悲鳴を上げて喜んでいるはずだわ……と感じました。
教室で、細い針金を使って、水面に浮かぶアメンボの作り方を教えてあげたいけれど、
本物のアメンボを見たことがない子が多いのでしょうね。
子どもの頃、夢中になって、アメンボを捕まえていたのを
懐かしく思い出しました。
そんな風にカメやアメンボを眺めるうちに、妙に元気が湧いてきました。
教室をしていると、「こんなものを子どもたちに見せてあげたいな」とか、
「こんな触感を味あわせてあげたいな」とか「この面白さは伝えておきたい」とか
「こんな体験させてあげたいな」ということがいっぱいあるのです。
そのどれもが、わたしが子どもだった頃に、ワクワク心を躍らせて、胸がいっぱいになったことばかりです。
大人になると、普段はそんなことすっかり忘れて生活しているのですが、
図書館の児童書コーナーに足を踏み入れたり、遊歩道を散策したり、
小さな生き物を眺めたりしながら、
「子どもたちにこんな体験をさせてあげたいな」と考えていると、
何十年も前の子ども時代の体験の生々しい感覚や感動が戻ってくることが
よくあります。
子どもの頃、見たり触れたり感じたりした記憶って一生の宝物ですね。
今、算数を中心にした教室をしている理由にしても、簡単な理科実験を子どもたちにさせているのにしても、
小学生だったわたしが、中学入試用の算数の問題を解いた時のわくわくした気持ちとか、
夏休みの自由研究でした理科実験の面白さなんかが、今も心に残っているから
でもあります。
子どもたちに同じ楽しみを体験させてあげたいというおせっかいと
自分自身が、もう一度、それを味わいたいという気持ちが
混在しているんです。
そうやって自分が子どもの頃に本当に面白いと感じたことは、
子どもの心にも面白いこととして響く場合が多いです。
出かけたついでに、少し前からうちの子らの話題に上っていて気になっていた
『カラスの教科書』という本を買って帰りました。
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下の写真は、2歳と3歳の女の子ふたりのレッスンの様子です。
スライムを作って遊びました。黄色い色のビー玉を入れて、
卵作り。
白身と黄身の感じが面白いです。
算数タイムに、自分の言った数だけアヒルを浮かべて遊びました。
水を糊の代わりにして、ガラスにあれこれ貼りつけるも
楽しくてたまらなかったようです。
このふたりのうち、ひとりの子は『理科の箱』を開けて
あれこれ実験して遊ぶことと、ピタゴラ風のビー玉転がしの遊びが大好きで、
もうひとりの子は、ブロックでお家を作ってごっこ遊びをするのが大好きです。
そんな風に好みが異なるふたりですが、
打ち解けて親しくなるにつれて、
それまでは無関心だったり、頑なに「やらない」と言っていたことでも、
相手の子が遊んでいた後には、自分もやってみて、
熱心に遊び込んでいました。