虹色教室のレッスンは、
前回紹介したレンズーリの提案するSEM「全校拡充モデル」という
子どもの個性や才能を伸ばすプログラムを
参考にしています。
アト ホーム な環境で、比較的 自由が利く利点を利用して、
そうした理想により近づこうと努力していると言ってもいいです。
また子どもの潜在的な能力を本当の意味で伸ばすこうした教育を紹介することで、多くの子どもたちが、家庭でそうした教育の恩恵を得ることができるようになることを願ってもいるのです。
レンズーリの考えは、
子どもは学校で学ぶ画一的な学習とは別に、
自分で選択した分野で才能を広げて豊かにする機会
知識の生産者になる(創造的に成果を生む)機会
も必要というものです。
私もその通りだと思います。
子どもは
自分の興味のある分野で学習活動に参加する。
興味を共有する他の子どもや大人と情熱を分かち合う。
自分の能力につりあう深さとペースで、その興味を追求する。
興味ある分野に関係する成果を選択する。
直接的な探求者になる。
という時間や場が必要なんですね。
今、子どもにとって勉強が面白くないのは
学びの中で他の子と共鳴しあう
他人と響きあう
という熱~い部分があまりにないからだと思います。
人が大金を出して流行を追うのも
今となればやる気が起こらないファミコンゲームにかつての子どもたちが熱狂したのも
互いを意識しあう人がいるからです。
物だけが与えられて、一人で身につけたり、一人で遊んでも面白くないはずです。
子どもの学習が、コツコツするひとりの作業で
他の子に負けない、他の子より先に進んでおく…
という友だちと響きあうのではなく
出し抜く 馬鹿にする 引け目に感じるといった
ゆがんだ思いばかり抱いて努力するものなら、
学習そのものに冷めたしらけた態度になっていっても仕方がないことです。
また、自分の能力につりあう深さとペースで、その興味を追求する。
という経験の大切さを無視していると、能力の高い子が、だんだん停滞してくる原因になるのではないでしょうか。
レンズーリの提案する拡充学習は、
学校でするとなると不可能とも思える一大事ですが、
家庭でするならちょっとした空き時間に
お金をかけずにやっていけるようなことばかりです。
拡充の幅をより広げるためには、おじいちゃんおばあちゃんや
近所の子の協力もいるかもしれませんが、アイデア次第で何とでもなります。
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