虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

赤ちゃんが激しく泣くわけは…?

2008-07-31 22:57:05 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達
赤ちゃんが激しく泣く姿…見ていて辛くなりますね。

どうして、赤ちゃんはそんなに泣くのか?
どんなときに激しく泣くのか?

「0歳児の心の秘密がわかる本」PHP
にとても興味深い説明が載っています。

この著者達は25年前から
母と子の相互関係について研究しています。
客観的な観察や個人的な記録、ビデオ撮影などを通して、
赤ちゃんが気難しくて手に負えない時期に関するデーターを
分析してきました。

神経科学の研究では、
扱いにくい時期、10回のうち6回まで、
赤ちゃんの脳に大きな変化が見られたそうです。

赤ちゃんというのは、ゆるやかに発達するのではなくて、
あるとき一足飛びに飛躍的に成長するのだそうです。

精神面での飛躍的な成長のステップが起きる少し前には、
神経組織の変化、とりわけ脳レベルの変化、肉体レベルの変化
と赤ちゃんのなかで急激な変化が起きています。

脳で大きな変化がおとずれると、
扱いにくい時期が去った後で、
赤ちゃんは新しいしぐさや行動を身につけているそうです。
生後2ヶ月くらいの赤ちゃんでしたら、
扱いにくい時期のあと、
あるとき単純な形を認識するようになり、
スーパーの棚に並ぶものに興味を持つようになったりするそうです。

赤ちゃんの脳内の変化は、
ある日、目が覚めると見慣れた世界とは別の世界にいた、
くらいの驚きや戸惑いをおこさせるため、
赤ちゃんは不安になって泣くのだそうです。
そりゃ、びっくりしますよね
赤ちゃんが新たな能力を身につけるときとは、
赤ちゃんにはとても辛い時期なので、
思いやりを持って接してあげなくてはならないそうです。

感覚の世界(約1ヶ月)
様式の世界(約2ヶ月)
移り変わる世界(約3ヶ月)
出来事の世界(約4ヶ月半)
つながりのある世界(約6ヶ月)
分類の世界(約8ヶ月半)
組み合わせの世界(約10ヶ月半)
計画の世界(約12ヶ月半)

赤ちゃんはこんなにもめまぐるしく変化する世界に暮らしています。

この本によると、1つの結果を得るのにさまざまな方法を試したりかんがえ出したりする、創造力豊かな才能のある赤ちゃんは手がかかるそうです。

赤ちゃんが泣きだしたら、
不安に駆られる前に、
赤ちゃんの前に未知の世界が開かれようとしていることを、
いっしょに喜んであげなくてはなりませんね。
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100円グッズで線分図の学習にチャレンジ♪ 2

2008-07-31 17:23:04 | 100均グッズで学ぶ
小学2年生用の旅人算の問題です。

☆ちゃんは1秒5メートルずつ進みます。
家を出発して、4秒後にB地点についたので折り返して
1秒間、家の方に戻ってきています。
今、☆ちゃんは、家から何メートルの地点にいるでしょう?

写真を見たら分かりますか?
答えは、15メートルの地点です。

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100円グッズで線分図の学習にチャレンジ♪

2008-07-31 17:18:11 | 100均グッズで学ぶ
100円ショップのマージャン用の棒は
サイズが手頃でたっぷり入ってますから、
線分図の学習にピッタリです。

奨学社の「最レベ問題集」には、低学年の問題にも
線分図を使った旅人算の問題等が出てきます。

線分図の学習は、
写真のように棒を並べて、比べることから
始めると幼児もきちんとマスターできますよ。

少し大きな子になると、1本分が20円として、
いくらといくらになるか?

といった問題にチャレンジしています。
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おうちのおもちゃで小学校受験問題にチャレンジ♪

2008-07-31 16:00:46 | その他
レンガ積み木でマンションを2つ作って
小学校受験の「位置の記憶」の問題にチャレンジしています。

始めは、見ながら右のマンションの部屋と同じ位置に
イチゴを置いています。

レベルアップ

イチゴを3つ左のマンションのいろいろな位置に置きます。
記憶したら覆いをして隠して、
同じようにイチゴを置く練習をします。

夏のレゴ教室♪

2008-07-30 17:17:22 | レゴ デュプロ ブロック
5歳の☆くん、今日は「レゴがしたい~!」の気分だったようです。
それで、いっしょに☆くんがお出かけしたことがある
「人形劇場」をレゴで再現しました。

ベンチやジューススタンド等は全て
☆くんのアイデアです。

レゴに動きをつけるために、
輪ゴムを使って、ジュース販売のおじさんが前進すると、
舞台が回転する仕組みを作りました。

こうした細かいレゴの遊びは、
☆くんが学習中の小学校入試問題を解く際にもとても
力になるようです。
作っているときに、細かい形や色の違いを見分けることが
できているかや、
作る際に大切なポイントに注意して作っているかに
気をつけています。

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一歳半の子にあまり怒らずにいたら、物を投げるようになりました。

2008-07-30 08:19:29 | 通常レッスン
1歳半の子にあまり怒らないようにしていたら、
物をおもちゃや絵本を投げるようになりました。

棒状のものも大好きで物に振り下ろして
叩きます。私も叩かれるのですが、痛いといっても
聞く耳持たず。

叱り方加減をどのようにしたらよいでしょう…?

という内容のご相談を受けました。
1歳半の子で、物を投げる子はとても多いです。ベビー用のおもちゃが
布でできた物が多いのもうなずけます。
ご相談では、「叱らなかったから、物を投げるようになった」と
解釈しておられるようにも思うのですが、
少しやんちゃでよく物を投げる子は、
叱りすぎると、今度はわめきながら物を投げる、
お友達をたたく押す、という行動が加わるだけで、
投げる行為はあまり減らないような気もします。

1歳半で物を投げるのは、

自然な発達(いずれやめます)
強い気性
運動不足やストレスがある
おもちゃや物が多く、その子の年齢に必要な物を越えている
軽度発達障害(ADHDなど)が隠れている
お母さんが怒りを我慢しているのでそれが伝わって
行動が派手になっている

などが考えられます。
「叱ってはいけない」とがまんする方向に考えるより、
環境の見直しが必要かもしれません。

いろんな1歳半の子と接していると、
確かに物の投げ方や乱暴が尋常じゃない子がいるのも
事実なんです。
親御さんの戸惑いや悩みもよくわかります。
そうした子は、赤ちゃんなのに手足の発達が良く、
運動能力が優れている子が多いようです。
スポーツ面で能力を伸ばせるように働きかけを始めるのも
ひとつの解決方法かもしれません。

てつぼうにぶら下げてあげる(下でささえて)
プール
プラスチックのバットを与える
風船を投げて取らせる
押し車
もぐらたたきのような遊びで瞬発力をつける
マット運動

などです。

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女の子は数学が苦手? ホントなの?

2008-07-29 08:35:42 | 教育論 読者の方からのQ&A
進学塾や中高の教師で、
「男の子は女の子より数学が得意。女の子は数学が苦手だ。」と
おっしゃる方が多いようです。数学オリンピックでも女の子の受賞者って
あまり聞かないし…
この問題、女の子をお持ちの親御さんには、気になる話題ですね。

本当に女の子は、男の子より数学が苦手なんでしょうか?

この問題について、私が子どもたちと接しながら気づいたことを書かせてくださいね。

乳児の頃から、女の子が男の子より人の顔を好み、その表情を見分けている
ことは、よく知られていることですね。
そうしたことは、男の子より早い言葉の発達やコミュニケーション能力
の発達に結びつきやすいようです。

教室に来る2歳前後の女の子は、ままごとや人形遊びに近い遊びをはじめ、
大人とおしゃべりしようとする姿もよく見られます。
この頃、男の子は、ビー玉をなんども転がしたり、
車を並べたりと、物そのものに
熱中する姿が見られます。
女の子のように遊びに模倣を取り入れる子は少ないです。

こうした遊びの性差は、
数や図形そのものの変化に関心を抱く男の子、
大人に褒められることを動機に算数に取り組む女の子、
という違いにあらわれたりします。

私が教えていると、言葉の発達が早く、大人の社会を模倣しながら観察する女の子は、早くから論理数学的な問題に興味をしるして、
能力を発揮する子は多いです。
国語力で解く文章題は、
楽しく教えれば女の子は得意になりやすいのです。

しかし、女の子は男の子ほど勝ち負けにこだわらないため、
計算の必要なゲームなどにはあまり熱中しません。
ただ、買い物ゲームや、人間関係を絡ませたゲームなら
数を扱いながらも喜んで遊びます。

外遊びで身につく
空間認知力も弱くなりがちです。
ブロックのような空間認知力を高めるおもちゃを
親が女の子に与えることが少ないのも、
立体を把握する力が弱くなる原因のようです。

女の子に算数をさせる時は、興味を抱かせる工夫が必要な気がします。
男の子は「形そのものや変化や動きそのもの」
を好むので、興味が数学向きですね。
うちの子の場合、娘も息子も数学は好きな教科です。
しかし、息子が、
ボードゲームやパソコンのゲーム、電子工作など好きな遊びの中で
数学的な勘を養えている分、能力差というより経験の差が、
いくぶん解く力の差を生んでいるような気がします。

ただ、ここで問題が…。
この頃、偏った幼児教育の結果、
男の子としての「やんちゃで競争好き
自分の好きな世界に没頭する」部分の弱い中性的な男の子も
増えているのです。
大人が過度な刺激を与えたり干渉することで、
男の子が、自然に伸ばすことのできる得意分野が、
伸ばせなくなっている子もよく見かけるのです。

数学に関しては、
女の子には「ブロックやゲーム遊び」に親しませてあげることと、
男の子には「本来のやんちゃな男の子らしさを大切にしてあげること」が、
才能を伸ばすコツではないかと
考えています。

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本は心や精神に与えるかけがえのない栄養

2008-07-28 16:35:19 | 教育論 読者の方からのQ&A
前回の記事の続きです。

『5歳から8歳まで』のなかで
著者のドロシーバトラーさんは、

「本を読むことを、上達をめざす課題や成績通知表の点数と
同列に考えてはなりません」

と語っています。
彼女は、「本とは心や精神に与えるかけがえのない栄養であり、
生きていくための道具だ」とみなしています。

読書が子どもの知能や精神の発達にどれほど影響を
与えるものなのか…
だれもが知っているはずなのに、
この豊かな時代に学校の図書室が
魅力のないぼろぼろの本だらけで、
低学年への読書の配慮もないとすれば、
大人たちの関心がいかに授業時間の増減にばかり
向けられているかがよくわかりますね。


子どもの学習意欲とか、
自分で学ぶ力をものすごく軽く見ているんです。
もし図書室が充実し、学習マンガがそろっていたら、
子どもは授業で1年かけて学ぶ歴史の知識を
1週間もしないうちに身につけてしまうかもしれません。

読書マンガだけでなく、魅力的な児童書は、
子ども達に読む力や考える力をあたえ、
読書の習慣を付けてくれることでしょう。

ですから、先生方や読書好きの親は、
子どもが出会うときっと読書が好きになる!と思える
一押しの本を学校の図書室にそろえてあげなければならないように
思います。

子どもを読書から遠ざけているのは
こうした環境の貧しさだけではありません。
ドロシーバトラーさんのお話を紹介します。

本を愛する気持ちが、根をおろし育っていくためには、
子どもの暮らしの中に、「時間」がなければなりません。
これはあきらかなことですが、いつも見過ごされます。
今の子どもたちの生活では、その「時間」が
ありません。なげかわしい現実です。
とくに、いわゆる「めぐまれた」子どもの日常生活に、
その時間がないように思えます。
めぐまれた子ども達の多くは、必要以上に日課がきめられ、
あちこちつれまわされます。
手に余るほど何々教室に属し、習い事をしています。
そういう子たちはおきている時間の大半を
送迎されてすごします。
ピアノや体操教室、…スイミングスクールの合間に、
読書塾がわりこんでくるにちがいありません。
これでは子ども達が、ようやく家にたどりついたとたん、
テレビの前にどしんとすわりこんでしまうのも
しかたありません。
彼らの子ども時代は、どうなってしまったのでしょうか。
活力と驚異と気まぐれの子ども時代、
あこがれに胸を熱くし、笑いのこみ上げる子ども時代、
説明のつかない倦怠と、荒っぽい突発的な行動に走る子ども時代は、
どこにいったのでしょうか?
(『5歳から8歳まで』ドロシーバトラー)


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子どもの読書離れの原因は…? 1

2008-07-28 14:10:27 | 教育論 読者の方からのQ&A
数年前に、子どもに関する論文に応募する目的で、
「現代の子どもの読書環境」についてくわしく調べたことがあります。

無事、賞をいただきましたよ~♪

手始めに、できるだけたくさんの親や教師、司書の方から子どもの
読書環境についての意見や現状報告を集めることにしました。
簡単なアンケート用紙をこしらえて、
それを手にインタビューしてまわりました♪(書いてもらうと、白紙が多いので…聞き書きです)

そのインタビューをしてみて、とにかくびっくりしたのは、

「本は好きですか?」と問われて
「好き」と答える子の多さです。
本好き派が、
「ふつう」や「きらい」派を上回ることは、
インタビューを重ねるほどに顕著になってきました。

その背後にハリーポッターの流行と朝の読書運動の定着があるとしても
きつねにつままれたような気分でした。

子どもの読書離れを憂う声は、ずいぶん前から
ささやかれていました。現に児童書の出版状況は
困難を極めているようです。
なのに、なぜ?

そうした現実と「本が好き」と答える子の多さとのギャップは、
どこから生まれてくるのでしょう?
確かに好きと答えた子も、本を読む量はあまり多くありません。

高1の知人の☆さんにインタビューをした時、
面白い意見をもらいました。
彼女は自由保育の幼稚園で、園には絵本はなく、
紙しばいを読んでもらうだけだったそうです。
ですから、入学当初、
活字ばかりの本が並ぶ小学校の図書館は苦手でした。
「小学校にも絵本は必要」と☆さんは力説しました。

確かに低学年への読書インタビューからは、
漢字が読めない、絵本がない、などが
致命傷となって、本嫌い始まっていることが見えてきました。
小学校の図書室は、魅力がない!らしい。

その後、私は近くの小学校の図書室を見せてもらいましたが、
読みづらい配置、古すぎる本にびっくり!

それでは、中学の図書室は…?

☆ちゃんの話では、中学の図書室は、ほこりっぽくて暗くて…
古くて難解な本が並ぶ…どう考えても読書したい気分が起こらない空間
のようです。

☆ちゃんのインタビューを皮切りに、日本中の学校の図書室について
いろいろ調べてみたところ、
図書室をきれいに模様替えし、司書を置き、
読書環境を整えている小学校では、1人の子どもが読んでいる本の冊数は、
ものすごく多いというデーターがあるのです。

親が小学生に買ってあげられる児童書なんて知れてますし、
市立図書館に通える子は一部です。

もうちょっと子どもの読書環境を整えてあげなければ、
これじゃ、本が好きでも、本がよめません~
新入生一人につき1冊くらい新書と入れ替えても良いように
思うのですが…どうなんでしょう??

飽きてしまった布おもちゃに命を吹き込む方法2

2008-07-28 11:09:04 | 虹色教室の教具 おもちゃ
布おもちゃを動かす方法 第2弾です。
赤ちゃんにも作れる折り紙作品で「そり」があります。
すいません~わたしが考えました。

折り紙を1回折る

できあがりです。
布のぬいぐるみ等を乗せて、
ゆっくり傾斜を作ると、
「そり」がス~ッと走り出します。

子どもは自分の作った作品が、すごい動きをするので、
とっても喜びます。