虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

千葉から教育について研究している方が虹色教室にいらした時の記事です

2014-04-24 17:34:21 | 教育論 読者の方からのQ&A

 

千葉からいらした教育の研究をしておられる先生から、見学のあとでこんな感想を

いただきました。感想の一部を紹介します。

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ああなるほど、そうすれば子どもは興味を持ち、自分で工夫するようになるのか。

その連続でした。

教えているのだけれど、手取り足取りではない。

やり方を示すが、あとは任せる。そうすると、子どもたちがふくらませていく。

やってみせるときに、「高さが合うようにこうして・・・」というように、

言葉で理由を添える。これで、子どもの言語能力を伸ばしている。


算数は、印象を刻み込んで、さらりと切り上げる。これが、うまい。

言葉にすればこんなことになるのですが、ああすごいすごいと思って、

2時間がすぎました。

私も子ども心を思い出し、ベルトコンベアを引っ張ったり、輪ゴムをつけた風船を

耳に当てたりしました。

濡れたマジックボールの手触りは、なんともいえず心地よかった。

子供時代の、全身全霊の感覚で生きていたころを思い出しました。嬉しかったです。

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感想を読んで、

さすがに普段から個別の子どものニーズに応える方法を模索しておられる方ですから、

一度さらっと見学するだけで、いちいち説明しなくても、

どのような目的でその環境が用意されていて、どういう理由で言葉がかけられていて、

手伝い方、励まし方、どこで切り上げるのか……

といったどんな些細な配慮にも気づき、それがどのような効果につながっているのか

把握しておられるのに、こちらの方が「さすが……」と驚いてしまいました。

 

わたしの方が、

「あぁ、そういえば、子どもがこうすれば乗ってくれると無意識にやっていたので、

(ブログで)きちんと言葉にして伝えてこなかったことがあったな」と説明不足に

気づいたくらいでした。

 

 

 

「どうすれば興味を持ち、

どうすれば自分で工夫をし、

どうすれば自分の頭で考えるようになるのか?」

 

1年生の女の子グループのレッスンを例に工夫しているポイントを書かせていただきますね。

 

子どもたちはガムをワセリンを使っておばけ煙を作る実験や

手作りの船に歯磨き粉やせっけんをつけて動かす実験をしたあとで、

友だち同士で話し合って「かばん作り」をすることになりました。

 

 「かばん作り」は女の子たちに人気の工作で

教室でも何度かこしらえたことがあります。

最初に一人の子が、「かばんなら、作り方知ってる知ってる!」と言いました。 

何について知っているのか説明を求めると、次の3点でした。

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★ かばんは、素材のシートを半分に折ってから切ると、

同じ形が2枚切り取れるので、縁をテープなどでとめれば基本の形ができること。

 

★ 取っ手のひもは、2本同じ長さに切る必要があること。

 

★ 底の部分にまちを作るには、2枚のシートを貼り合わせてから、

三角形に折るといいこと。

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ほかの子らも、「わたしも知ってる、知ってる」と言いました。

 

「知ってる、知ってる!」と言っていたはずのかばん作り。

でも作り始めたとたん、さまざまな難題にぶつかりました。 

というのも、どの子も、みんなが「知っている」方法でかばんを作るのでは

満足できなかったからなのです。

 

「端っこをテープで貼るんじゃなくて、縫いたい」とのこと。

おまけに縫うために使う毛糸はシンプルな扱いやすいものではなくて

モコモコしたものやボンボンがついている特殊な毛糸で縫いたいというのです。

 

最初から決まった素材で決まった作り方をしていくのなら、

指示に従いながらていねいに作業していけば作品はできあがります。

でも「こういうふうにしたい!」という気持ちがあると、

次から次へとうまくいかないことにぶつかります。

すると自然に知恵を絞ることになります。何かをする上で、何に注意しなくては

ならないかも覚えます。

 

縫うために穴をあける作業は目打ちで行います。

怪我をしたらいけないので、目打ちを使う子は一人だけにし、

ほかの子は周囲をうろうろしたり、急に目打ちを使ってる子の近くにあるものを

取ろうとしたりしないように気を配ります。

 

穴をあけるときにテーブルを傷つけたらいけないので、

固めのスポンジを下敷き代わりにして、等間隔に穴をあけていきます。

 

そこで子どもたちが頭を抱えていた問題は、次のようなことです。

 

① ひもが穴に通らない!  

 わたしのアドバイス → 「穴の直径に気をつけて!」

「ひもの先が柔らかいままだと通らないよね。」

 

解決法 → 目打ちの後でえんぴつで穴を広げて、ひもの先をセロテープでくるんで

針のようにする。

 

② 縫った後でひもが抜けちゃった。 

解決法 → ひもの最後の部分に、結び目を作るかセロテープをとめておく。

 

③ 穴を大きくしようとすると、そこから裂けてシートが敗れちゃった。 

解決法 → 縁をセロテープで覆う。

 

④ キラキラしたシールが5人で分けにくい。 

解決法 →まず、1列ずつ人数で分けることにし、残った塊を分数の考え方で分ける。

 

「こういうふうにしたい」という自分のイメージを実現しようとすると、

「必要は発明の母」じゃないですが、うまくいかないことにぶつかって

必要に迫られると、発明や工夫が生み出されるものです。

 

また、それは「難しいでしょ」と思うことも、最初から、「できないよ」と決め付けず、

何とかうまくいかないか試行錯誤していると、

子どもの側から画期的なアイデアが生れてくるころは多々あります。

 

たとえば↓の写真にあるボンボンつきの毛糸にしても、

「それじゃあ縫えないよ」と言うのは簡単なのですが、

「どうして縫えないのだろうか」と理由をよく検討し、

別の視点から方法を探ってみると、解決法はあるものです。

 

ぼんぼんのある位置からひもの先まででカットしたものをたくさん作って

一つの穴ごとにひもを結ぶ形で作っていく……とか、

穴のサイズをぼんぼんが通るくらい大きくして縫って、

縫い終えてから穴をふさぐ工夫をする……など。

 

「こういうふうにしたい!」という思いからスタートする物作りは

苦労したわりに仕上がりはイマイチ……という結果に終わることも多々あります。

 

それこそ「こういう物を作りましょう」と

最初から「できあがるもの」がわかっているキットで作ったり、

大人の指導のもとで作ったりした方が、作品としたら見栄えのいい価値がありそうな

ものができあがるのです。

それを痛烈に感じるのは、

作品として何を作ったのやらよくわからない物ができあがるときです。

 

↑は小学3年生の★ちゃんの作品。

コースターにひたすらきれいな柄のマスキングテープやビニールテープを

貼りつけただけ……という作品です。

 

このマスキングテープ……

「高価なものだからね!貴重なものだから、大事に使ってちょうだいね」とわたしが

口うるさく注意するのを聞いて、よりいっそう無駄使い熱に火がついたのか、

★ちゃん、せっせせっせとテープを貼りまくって作っていました。

(★ちゃん、かなりのいたずらっ子です)

 

★ちゃんは感覚が優れている子で、できあがり作品をイメージして作るというより

製作過程の素材との触れ合いを楽しむような作り方をする子です。

わたしもほんの少しで300円もするテープをこれだけ無駄使いさせるからには、

その場にいる子全員に、円の面積をテープで貼って埋めていくと、いかほど必要か

しっかり体感してもらいました。

 

ついでの単位量あたりの計算も。

このくらい「しめしめ無駄使いしてやったぞ」という経験をすると、

「3メートル300円のテープを1キロメートルの道にまっすぐ貼っていきます。

テープは何円分いりますか?」

なんて問題もリアルにイメージすることができるでしょう。

 

こうした作品を工作と呼べるのかどうか……は別にして、

物作りがその後に学ぶ算数とつながっているのは確かです。

また、頭の使い方を習得するのにも役立っています。

 

同じ日、★ちゃんはコースターにビーズやスパンコールをつけて

アクセサリー類を作る方法で画期的なアイデアを発見しました。

これまで、コースターに飾りをつける子たちはボンドかテープでつけていました。

が、★ちゃんは、こよりにビーズやスパンコールを通してから、

コースターに目打ちで穴をあけて、こよりで飾りを取り付けるという方法を

考え出したのです。 この作り方だとボタンなどもはずれにくいし、

ビーズの連なっていくデザインの美しさを表現しやすいはずです。

 

作品としての「できあがり」の良し悪しだけでなく、

製作工程について独創的なアイデアを練ることも大切なことを

★ちゃんの作品を見せながら子どもたちに伝えました。

 

    

 ↑女の子たちの綺麗な作品。

 


一緒に活動することが難しい自閉症の子とする工作

2014-04-24 13:29:59 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

会話がほとんど成り立たなかったり、

多動が激しかったりする自閉症の子と工作を楽しむためのアイデアを紹介します。

会話が成り立たず、忙しく動き回り、ひたすらおもちゃを散らかしていく状態にある

自閉症の子に、物作りの魅力を教えていくのは大事なことです。

能動的に考えながら行動することを学ぶ機会になりますし、

他者の模倣をしたり習ったりするのも上手になっていきます。

とはいえ、少しの間、椅子に座っているのも難しい子と

工作を楽しむのは簡単ではありません。

虹色教室でどんな工夫をしているのか、書かせていただきますね。

 

<自閉症の子と工作を楽しむ際のポイント>

① 子どもがこだわるもの。しつこく遊んでいたもの。触っていたもの。好きなもの。

好きな感触、好きな動き、好きな展開などを工作に盛り込む。

  

3歳の自閉症の★くんは、線路が二股に分かれているところや道路の信号があるところ、

ふみきりなどが好きな子です。

電車や車が分かれ道やふみきりや信号などで一時的に止まった状態になり、

それからどうしようかと判断するシーンで、じっと覗きこむような仕草をする姿が

何度もありました。

まだ関わることが難しい子ですが、

こちらからそうしたシーンを作って遊びに盛り込むと、かわいい笑みを浮かべます。

工作をする際も、★くんが好きな「乗り物が一時的にストップするもの」を

作って遊ぶことにしました。

 

コミュニケーションを取ることが困難な4歳の☆くんは、

ビー玉をペットボトルに入れていく遊びをしているときに、

でこぼこしたサイズの大きなものを入れようとしては、軽くパニックを起こして

こちらに助けを求め、

何とかそれを押し込むことができると、とてもうれしそうにしていました。

ほかの場面でも、力を入れて何かを押し込むときに集中し、

うまくいくと大喜びしていました。

そこで、かなり集中して取り組まないと成功しないようなレベルの

穴に何かを入れる作業を工作のテーマにしました。

 

② その子がすでにできるレベルの見本を見せる。

できたものが、本人にとって魅力的であることが大事。

最初は、「貼る」「切る」などの1手順でできる工作にする。


★くんに見せた工作見本は、「紙に曲がるストローの一部を貼っただけ」という

「ふみきり」です。

「カンカンカン~」と言いながらストローのふみきりを上げ下げすると、

そわそわして椅子に腰かけるのを嫌がっていた★くんが関心を示しました。

もう一本のストローも貼るところを見せると、★くんも自分でテープでその上から

貼って、近くにあったスパンコールも貼っていました。

 

ミニカーが好きな自閉症の子と工作するときは、このように台紙となるものに、

「テープで何かを貼るだけ」でいろいろな作品作りが楽しめます。

 

モールも貼ると面白い素材です。簡単にトンネル等ができます。

 

モールを与えるときは、端の針金部分で目などをひっ掻いてしまう事故を防ぐために、

あらかじめ先の部分を少しだけ折って渡してください。


★くんは、モールを貼ったあとで、磁石でそれを吸い寄せて遊ぶのも

喜んでいました。


口に物を入れることが多い自閉症の子と磁石を扱うときは

絶対に口に入れることがないよう注意してください。

飲み込むことができない大きいサイズの磁石を購入することをお勧めします。

 

紙を貼ると、ビー玉を転がすコースターなどもできます。 

☆くんとは、太めのストローを台紙に貼ってから、小さな発泡スチロールの

玉をストローの中に入れて行く作業をしました。

小さな玉を扱うのは集中力がいります。☆くんは少し負荷がかかる作業をさせた方が

注意の転動を防げるようで、お母さんが驚くほど根気よく、

この遊びに熱中していました。 


③感触が気持ちいい素材を用意する。 

上の写真のような、さくさく切るときの感触が気持ちいい「カラフルダンボール」は

切りたい気持ちを誘います。

貼ってから折り目をつけるのが楽なので、ビー玉コースターとして遊べました。

 

 


有意義な学習過程は、本来は楽しく興奮するものであるということ 

2014-04-23 19:03:51 | 子どもの個性と学習タイプ

 

年長の★くんと☆くんのレッスンの様子です。

「ブロックの電車を山のトンネルをくぐらせて遊びたい」という★くん。

「ピラミッドの作り方なら知っているけど山は知らないな」という☆くん。

緑色のブロックでピラミッドの組み方をして山のトンネルを作ることにしました。

山の仕上がりに満足した★くんは、川や鉄橋も作って精力的にブロック制作を

続けていました。

 

 

 

「シートベルトをつけたいから、セロテープをちょうだい」と★くん。

「セロテープだけでできるの?輪ゴムや紙はいらない?」とたずねると、

「セロテープだけで大丈夫」とのこと。

見ると、レゴ デュプロに装着できない人形は腰のあたりをセロテープで

ブロックにつけられていました。確かにシートベルトに見えます。

 

鉄橋作りに苦心していた★くん。何度か崩れてしまったので

考えた末、鉄橋部分だけを別の場所で作っていました。

そうすれば、ブロックの板を逆さまにして、鉄橋の柱部分を同じ高さにそろえて

作りやすくなりますから。

そうして鉄橋の完成品を作ってから、基礎板に設置しようとすると、

思わぬアクシデントがありました。

 

凹凸がある基礎板だったため、柱の長さをそろえたために

一方が浮いてしまったのです。

「大変よ。ちゃんと同じ長さにしたのに、そこのところが浮いているよ。

どうしてブロックの数を同じにしたのに、片方が浮かんでしまったのかわかる?」と

たずねると、☆くんが、

「わかるよ。地面のところの高さがちがうからだよ」と言いました。

★くんは、「わかった!」と言いながら、白いブロックを足していました。

 

 

カテゴリ化、階層化、分類化の能力が伸びる年中、年長さんの時期

という記事の中で取り上げた、『よみがえれ思考力』の文章で省略した部分に、

「この章の冒頭で紹介した、教室を見学に来ていた母親は、

息子が砂のテーブルで遊んでいるとき、この重要な学習(「保存」の概念を獲得し、

新しい見方ができるようになっていく学び)をしていることに気づいていなかった

のである」という一文がありました。

冒頭で紹介した話というのは次のようなものです。

 

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ある朝、私は有名校の幼稚部クラスを観察していた。そのとき一組の夫婦が、

自分たちの子どもを次の年にこのクラスに入園させようかというので下見に来ていた。

子どもはうれしそうに砂や水の遊び場で割れを忘れて動き回っていた。

その間、親たちは部屋を調べて回った。

彼らには懐疑的な匂いがあり、私はその理由をなんとなく憶測していた。

この三、四歳クラス用の教育プログラムは、

高度の学習場面を作り出すように工夫されていた。

しかし、そのわりにはあまりにも楽しそうに見えたのである。

部屋の隅では、ダムを作るために子どもたちが砂と水の量を一生懸命測っていた。

その近くのブロック遊びのスポットでは二人の女の子が「悪党」を捕まえる

落とし穴がついた「ホワイトハウス」を作っていた。

造形コーナーでは、先生が架空の動物園で粘土でできた壊れそうな動物を分類する

遊びを手伝っていた。

そして劇遊びのコーナーでは、幾人かの子どもたちが感謝祭ディナー遊びの

買い物リストについて話し合っていた。小柄な男の子は自由遊びの時間の間ずっと、

クラスで飼っている兎をひとりでかわいがって、話しかけていた。

私が母親が期待した面持ちでそのクラスの隣にある五歳児クラスに入っていくのを

見た。しかし、そこでも子どもたちが遊んでいるのを目にした母親は

あきらめてしまったようだった。夫に顔を近づけてささやいた。

「この学校にお金をかけるのは、やめましょう。

あの子たちはここでは何も勉強していないわ。」

大人のわれわれは「勉強とは何か、遊びとは何か」についてかなりはっきりと区別した

考えをもっている。われわれの多くは何かを学習するためには真剣に勉強しなければ

ならないと信じ込んでいる。そして、多くの大人たちは有意義な学習過程というものが、

本来は楽しく、興奮するものであることを忘れている。

(省略)

経験の意味を学ぶことが初期学習においては鍵となる。

必要な道具は身体であり、手であり、感覚である。

それが新しく学習したことを脳へ送り込む。

この教室の子どもたちは脳の構築に没頭しているのである。

                    
              『よみがえれ思考力』ジェーン・ハーリー 大修館書店

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かなり長い文章を引用させていただいた理由は、

子どもの脳の構築に遊びが大切であることを伝えたかったこともありますが、

紹介されている幼稚園の取り組みのどれもが、

「子どもたちを外に追いやって、ただ遊ばせている」だけではないことも

知っていただきたかったからです。 

自由に遊びを選び、夢中になって取り組め、遊びとしてのワクワク感を十分に

味わえるように工夫されているだけでなく、知恵を使い、他者から学び、

お友だちと協調して活動できるようにカリキュラムが整えられているのです。

そうした園を探すのは難しくても、家庭でわが子のためにどんなことができるのか

探るのに、役立つのではないでしょうか。 

 

わたしも一部屋だけの小さな教室で、 子どもたちが身体と手と感覚を通じて、

経験の意味を学ぶことができるようにさまざまな工夫を凝らしています。

このブログで、家庭でちょっとした楽しい時間を生み出すことができるような

アイデアが伝えられたらいいな、と思っています。 

 

      

 ★くんが線路を中心にした世界を作るのに没頭している間、☆くんは

『スペースオデッセイ』というビー玉スライダーのおもちゃを

設計図を見ながら組み立てる作業をしていました。

細かいパーツ類を分類するケースを用意してあげると

種類別にパーツを分けていました。

その後、設計図を見ながら熱心に組み立てていました。

パーツのはめ方のちょっとした違いも指摘しながら、1時間近く

飽きずに取り組んでいました。

 

算数タイムの一コマ。

「1,2,4,8」の4つの数の組み合わせで1から16までの数を作って

玉を落としていく遊びをしています。

最初のうちは、「12になるのは、6足す6だよ」とか、

「7になるのは、3と4だ」と言っていた二人ですが、途中から課題の意味を察して、

「12になるのは、4と8のとき」「7になるのは、1と2と4を合わせたとき」

と言いながら、レバーを動かしていました。

 

アルゴを使った神経衰弱+足し算ゲームをしています。

とても盛り上がりました。

 

素晴らしい創造力や想像力や思考力や協調性を発揮してくれる★くんと☆くんですが、

1年程前の教室に来はじめた頃は、どちらもなかなかの困ったちゃんでした。

★くんは物の取りあいばかりして遊べず、かんしゃくを起こすと教室の椅子まで投げて

暴れていましたし、☆くんはポケモン以外興味がないと言って、

遊びに加わらずゴロゴロしていました。

二人の心と知恵の成長に目を見張りながら、遊びの力の偉大さを感じています。


『おにごっこ将棋』 その後

2014-04-23 13:07:06 | 教材作り

『おにごっこ将棋』と『どろぼう将棋』 1

『おにごっこ将棋』と『どろぼう将棋』 2

『おにごっこ将棋』と『どろぼう将棋』 3

の記事で、春休みの算数クラブのために、

『おにごっこ将棋』という初めて将棋をする子が将棋に親しめるようなルールを

考えてみたことを書きました。

春休みの算数クラブで、いくつかのグループがこの遊びに挑戦してくれたので、

その様子を紹介します。

 

『おにごっこ将棋』は、駒の進み方を覚える根気がないために

本格的な将棋をすることができない子たちにちょうどいいルールでした。

 

最初は、「将棋、難しそう」とか「面白くなさそう」と言っていた子も

「一つの駒の動きさえ覚えたら王様を追いかけ回すことができる」という

面白さに夢中になって、

「これはどうやって動くの?」「これは?」と新しい駒の動きを覚えるのに熱心でした。

 

人気の駒は『飛車』と『角』でした。

何度か試合をするうちに、王をしとめるときに役立つと気づいて

『金』と『銀』を選ぶようになる子らが結構いました。

 

 


トミカのスーパーオートトミカビルがうらやましかったので、こんなものを作ってみました♪

2014-04-22 22:23:26 | 工作 ワークショップ

トミカのスーパーオートトミカビルにスクリューの原理が使われているのを見て、

「これで遊ばせてあげたら、子どもたちがアルキメデスの原理に親しみが持てるように

なるだろうな。欲しいな~」と思ったものの……。

値段の問題もあるけど、これ以上、狭い教室内におもちゃを増やすわけにもいかない

ので、手近にあるものでこんなものを作ってみました。

 

1分工作です。

うまくいくのか半信半疑で試してみたら、下から入ったビー玉が

筒をねじると、どんどん上へ押し上げられていき、上から出てきました。

 

材料は、ペットボトル、キッチンペーパーの芯、もこもこモール、両面テープです。

 

写真では下に穴を開けているのですが、開けずに回転させたときの方が、

原理が体感しやすかったです。

 

ペットボトルはカッターで切り、切り口をセロテープで覆います。

ビー玉コースターのスターターとしても使えそうです。


カテゴリ化・階層化・分類化の能力が伸びる 年中、年長さんの時期

2014-04-22 14:52:47 | 幼児教育の基本

年中の★ちゃん、年長の☆ちゃん、●ちゃん、○ちゃんのレッスンの様子です。

「今日、何をしてみたいのか」を話し合う時間に、★ちゃんが

棚に飾ってある船を降ろしてもらいたがりました。

「船を浮かべる海や宝島を作って遊ぶ?」とたずねると、

みんな大乗り気で賛成しました。

 

青い布の上に、船と一緒に魚やシャチのおもちゃを飾ってから、

ペンギンの人形をどうするかで揉めていました。

「ペンギンは海は海でも、氷のある寒い国の海にいるはず」という子らと、

「海ならどこでもいいことにしよう」という子ら。

 

写真のようなブロックのプレートに北極を作ることで意見がまとまりました。

「わたしね、かまくらを作ったことがあるよ」「氷のお家の中はあったかいんだよ」

といった話で盛り上がっていました。

 

みんな北極を作ることにとても満足したようで、それからはブロックのプレートを

出して陸を作るたびに、「どの国にするか」という話をしていました。

 

上の写真はモンゴルだそうです。

「先生、モンゴルにトラはいる?」「モンゴルにはどんな動物がいるの?」と

いう質問があったので、一緒に図鑑を見ました。

 

☆ちゃんの幼稚園で、モンゴルのゲルを建ててくれるイベントがあったそうです。

「モンゴルのテントの中はとってもあったかいんだよ。テントの中でモンゴルの音楽を

聞いたよ」と☆ちゃん。

「そういえば、★ちゃんと●ちゃんは、民族学博物館でモンゴルのゲルを見たよね。

覚えてる?」と聞くと、「うん」「うん」とうれしそうにうなずいていました。

 

 年少や年中の子らのグループでこうした遊びをする場合、

「お家」や「プール」「幼稚園」「遊園地」といった

自分が実際に体験したことがあるものをテーマにしています。

でも、年長が主のこのグループでは、自分が行ったことがない国について

想像力を膨らませながら遊んでいました。

同じように動物の人形を扱うのにしても、年少や年中グループでしたら

動物園を作るかペットとして飼うことにしたでしょうが、

年長を主とする子らは、草が生えているところにいる動物、山にいる動物、

北極にいる動物など気候や環境で、暮らしている動物を分類しながら遊んでいました。

 

その姿を見て、『よみがえれ思考力』の抽象的思考への移行について

説明している文章を思いだしました。

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◆ 抽象的思考への移行

 

子どもは新しいやり方で考えを組み合わせ始めると、対象のあからさまな

物理的特徴から離れることができるようになり、ピアジェの用語でいう

「具体的操作の段階」に入る。具体的操作期での興味深い特徴は、

子どもたちが「保存」の概念を習得することである。

(省略)

「保存の能力を試すテストは、質量や長さ、面積や質量について

子どもを「騙そう」とひっかける。

(省略)

子どもたちはどのようにしてこの関係を理解する段階へと到達するのであろう。

私は神経の準備性の量が関係していると考える。

しかし、子どもたちには何百という経験や訓練が必要なことも確かである。

(省略)

もう一つの主要な成長の領域は、カテゴリ化、階層化、分類化の能力である。

就学前の子どもに、世界中には動物と犬のどちらが多くいるかとたずねると、

「犬」と答える。それは、その子がより広い動物という分類の中のものとして

犬を見るのではなく、知っている限りの犬という、

直接の概念に捕らわれているためである。

その後、七歳くらいになると動物の写真を鳥類、哺乳類、爬虫類といったカテゴリに

うまく分類することができるようになる。

しかし、「もし全ての哺乳類が世界中から絶滅してしまったら哺乳類は生き残る

だろうか」と質問されると答えに躊躇する。

             『よみがえれ思考力』ジェーン・ハーリー 大修館書店

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「より大きな抽象的な論題の中に下位の論題が存在する」ことを

理解していく過程は、子どもの遊びの世界に反映されています。

子どもたちがカテゴリ化、階層化、分類化する能力を洗練させていく上で、

親子の会話やさまざまな体験や遊びの重要さを感じています。

 

 


教室で人気があったさまざまな活動  1

2014-04-22 13:12:32 | 記事のまとめ(リンク)

教室では、子どもたちの「こんなことがやってみたい!」の声に応えて

さまざまな活動をしています。一つのグループが始めた活動が、

次々とほかのグループに飛び火して、流行ることもよくあります。

 

教室で人気があったいくつかの活動の様子を紹介しますね。

 

旅のスクラップブックとカセット絵本と音読教材 1

旅のスクラップブックとカセット絵本と音読教材 2

 

教室ミステリー

 

濃いキャラクターのオカメインコとあまりにも設定が細かいごっこ遊び

 

動物の解剖図

 

『どろんこハリーと台風』

 

巨大なピタゴラ装置を作りました♪

 

排水設備に興味しんしん

 

巨大なアイスクリームの自販機お持ち帰り……?

 

東京から届いた手紙

 

バレンタインデーのチョコ菓子作り


4歳くらいの子の工作の広げ方

2014-04-21 20:01:26 | 初めてお越しの方

工作についてこんな質問をいただきました。

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 先生のブログはかれこれ2年近く読ませていただいております。

フルタイムで働きながら極力早帰りを心掛け、外遊びを一緒に楽しんだり自宅では

本人がやりがった活動を中心に最近は工作が増えました。

幼稚園で年上の子が作るものや先生が作るものに触発されて、毎日とてもたくさんの

作品を持ち帰ってきます。折り紙をぐるぐるまるめてテープで留めたものだったり、

ロール芯をくっつけたものだったり。

本人が〇〇作りたい!と思って、園にある素材を使って作っているようです。

自宅でもこれを広げてあげたいと思いつつ、かかわり方の加減がつかめず悩んで

おります。変に精巧なものを作ってみせても返って子供のやる気をそいでしまったり。

声をかけないでみていると、広がらずに行き詰ってみえるときもあります。

私自身も子供に教える、ではなく自分で自分が楽しくて、何かをつくってみる、

それをさりげなく子供にみせつつヒントを盗んでもらおうかと思っています。

先生の働きかけように絶妙にはできませんが、4歳くらいの子の「つくりたい!」を

さらに広げてあげるためのヒントなどありましたら、ご教示いただけるとうれしいです。

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4歳くらいの子の工作を広げるためにしている工夫をいくつか紹介しますね。

下の写真はもうすぐ4歳になる★ちゃんとの工作の様子です。

★ちゃんがはビー玉コースターが大好きなので、ビー玉を使って遊ぶ道具を一緒に

作ることにしました。

 

3、4歳の子と工作をするときは「材料の素材が切りやすくて、穴が開けやすいか」

 という点に注意しています。

子ども向けの工作で牛乳パックを使ったものがよく紹介されていますが、

牛乳パックは堅くて切りにくいので、握力が弱いうちは、

「ママやって」「できない、しんどい、めんどくさい」と言い出す原因を作りがちです。

ティッシュ箱やビスコやチョコ等の箱のように切ったり穴を開けたりしやすいものが

おすすめです。

 

★ちゃんは、あまり工作に慣れていない子なので、

ティッシュの箱の表面を切り抜いてから、半分にしたものをいくつか用意しました。

(工作慣れしていない子にあまりたくさんの手順を見せると、作る意欲を失うからです)

 

◆ 少し切り込みを入れて折ると、ビー玉が落ちない。

◆ えんぴつで穴を開けて、ハサミで穴を広げるように切ると、ビー玉がそこから落ちる。


といった子どもが理解しやすく、自分でできそうだと思う手順の見本を見せます。

これを重ねると、ビー玉が上から下へ落ちてくる面白いおもちゃができます。

横につないでいくのもいいし、テープを貼る位置によって

折りたたみ式の魅力的なしかけもできます。

 

 

★ちゃんは、作った箱の横をテープでとめて

ビー玉の投入口の下に鈴をつけました。

鈴にひもを通すのは幼い子には難しいので、モールを使っています。

 

★ちゃんが一生懸命この工作をしていたのは、

ビー玉を転がすおもちゃに強い関心を抱いていたからで、

こうした見本を見せたらどの子も喜んで作るかというと、そうはいかないと思います。

 

でも、★ちゃんの工作風景から、わたしが4歳くらいの子に

工作技術を教えるときに気をつけていることをお話できたら……と考えています。

 

教えるのは、常に、

「穴を開ける」「切り込みを入れる」「折る」「貼る」といった

シンプルな作業が、どのような可能性を生んでくれるのかということです。

一つできるようになった時点で、ありとあらゆることができるように

横に広げるアイデアを紹介しているのです(こうしたシンプルな工作見本は、

ブログの左上の『虹色オンライン教室 学ぶことが好きになる工作遊び』の中で

たくさん紹介しています。

よかったらクリックしてサンプル記事の部分だけでものぞいてみてくださいね)。

 

また、そうした操作は、それぞれの年齢の子が無理なくできる形で教えています。

 たとえば、穴を開けるのでしたら、最初は紙コップの底に鉛筆の先を押しあてて

開けるので十分。危険がないし、力がいりません。

 

大人が見ているところで目打ちを使わせるのもいいですが、

急に思いついて自分で作りたくなったとき、一人でできる方法を知っておいたほうが

いいと思います。

 

子どもが自分でできそうなことなら、焦ってできるようにさせようとしなくても、

最初はお手本をていねいに見せて、言葉で作り方のコツを伝えるだけで十分です。

「できそうだ」という気持ちを抱いて見ているものは、時間が経つと

必ず自分からやりたがりますから。

 

お手本を見せるとき、「子どもが自分でできそうだ」と感じることが

一番大事だと思っています。

たとえば、鈴やビーズにひもを通すのはこの年齢の子でしたら難しいので、

モールを使って通すところを見せたり、あらかじめ鈴にひもを通して輪を作っておいて

あげたりすると、子どもがやってみようとする工作の幅が広がるはずです。

(モールの先のはりがね部分に注意してください)

 

子どもはたいていお手本通りにせず、変な位置に切り込みを入れたり、

途中から好き勝手に作りだしたりします。

そんなときは、どこがどのように面白いアイデアなのか指摘したり、

一緒に見立ての世界を楽しんでおしゃべりしています。

 

でも、時期を見計らって、お手本通りにていねいにポイントを押さえながら模倣していく

大事さも体感を通して教えるようにしています。

 

たとえば、上のように両端に少しだけ切り込みを入れるつもりで

箱の中央あたりをざくざく切ってしまったようなときは、

その部分が、上の階から下の階に下りる時の滑り台になるかもしれません。

それを重ねた作品はユニークなマンションになります。

 

少しだけ基本を教えたら、後は子どもに任せるのが一番ですが、

大人は大人で、その時期の子どものできる技能を使って

どんなものができるか実験的な工作を楽しむのも、

子どもへのいいお手本になります。


デュプロブロック と 電子工作

2014-04-21 16:48:50 | レゴ デュプロ ブロック

デュプロブロックに電子工作の部品をつけてみました。

デュプロはキリで穴を開けることができます。

(はんだ付け用のこての熱で穴を開けることも可能です)

穴を開けた後、電子工作の部品をネジで固定すると、

動きのあるブロック作品を作ることができます。


『フロー状態』が起きやすいような環境を作るには?

2014-04-21 14:50:35 | 幼児教育の基本

ピタゴラスイッチ研究部 と フロー

の記事を読んだ方からこんな質問をいただきました。

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『フロー状態』が起きやすいような環境を作ること

→この点について家庭でできること、親としてできることを教えていただけますと

嬉しいです。うちの子(もうすぐ3歳です)は非常に気が散りやすいタイプで、

遊びが長続きしません。おもちゃも次から次へと変えていきます。もう少し集中して

遊び込めないものか・・・と悩んでおります。よろしくお願いします。

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3、4歳の子たちは遊びが長続きせず、おもちゃを次々変えていくことはよくあります。

一つの遊びで遊び込むことができるように導くために、次のような点に注意して

関わっています。

 

① それぞれの子の敏感期に注目する。

手作業で夢中になること。知能面で敏感になっていること。

 

② その子の好み。個性。

色、形、作業の好み。頭の使い方の個性。遊びの好き嫌い。

 

③ 最近の出来事。その日、関心を持ったものなどに注意する。

体験したことを遊びに取り入れる見本を見せる。


④ 遊びのさまざまなシーンで敏感期の活動を満喫できるようにする。

 

今日、レッスンに来ていた3歳と4歳の★ちゃん、☆ちゃんの遊びを例に挙げて、

もう少し具体的に説明させていただきますね。


教室に着いた当初、★ちゃんも☆ちゃんも、

次々と遊びを変えて落ち着かない様子でした。

☆ちゃんは椅子が好きな子で、2歳くらいの頃も、教室にある子ども用の椅子を

部屋中に並べたり、重ねたりして遊んでいました。

 

人形劇の劇場を取ってもらいたがったので、☆ちゃんに渡すと、劇場の前に椅子を

並べだしました。

以前、教室で人形劇の劇場を作って遊んだことがあるのを思い出したようです。

虹色教室では、子どもが何か新しい体験をしたときは、それを

おもちゃや工作で再体験できるようにしています。

 

保育園の発表会を楽しんだ☆ちゃんと発表会の様子楽しんだ日の記事 

この日は2つ年上のお兄ちゃんが主になって、舞台装置の仕掛け作りをするのを

見るのと、お人形を椅子に座らせていくのが☆ちゃんの仕事でした。

 

それを思い出したのか、☆ちゃんは人形劇場を目にするなり、椅子を並べ出しました。

「もっと椅子がほしい」と言いました。

 

椅子とお人形を用意すると、どんどん椅子を並べては人形を座らせていきました。

(椅子は100円ショップで購入したグラグラゲームに入っていたものです)

☆ちゃんは真剣な表情で、「先生、前は小さい人が座って、後ろは大きい人が座るよ。

だって、前に大きい人が座ったら劇が見られなくなるから」と言っていました。

幼い子たちは、手と目を協応させて集中してやらなくてはならない作業を、

何度も何度も満喫するまで繰り返すのを好みます。

その子がやりたがる作業をたくさん行える環境を作ってあげることが大事だと

思っています。

また時折、イメージを育てるために、大人が体験を再体験できるような

見本を作ってあげることも必要です。

 

★ちゃんに、「何がやりたい?何が好き?」とたずねると、「ビー玉」と答えました。

らせんにビー玉が転がっていくおもちゃにビー玉を入れて遊びだしました。

★ちゃんは感覚に訴えることが好きで、こうした遊びをはじめると

いつまでも続けています。

集中しているとはいえますが、こればかりでは発展しない上、知力や想像力をしっかり

使って遊ぶ満足感は得られません。

 

そこで、★ちゃんが熱中する作業の一つひとつを

次の段階に発展させたり、個々の遊びをつないで意味を作りだしたり

する方法をいくつか提案しました。


上写真の左は、★ちゃんが遊んでいたビー玉がクルクルとらせんに滑り降りていく

おもちゃです。高い位置に滑り台を作って、滑り台から飛び出したビー玉が

らせんに滑り降りるおもちゃの中に入るようにしました。

★ちゃんは放射線状に落下するビー玉の動きに大喜び。

滑り台の高さや位置を調整しながら遊んでいました。


ビー玉がポンッと跳びあがるおもちゃと、受ける道具の組み合わせでも、

十分楽しんだあとで、受ける側の穴を滑り台につないだり、

ビー玉を飛ばす道具を椅子の上に設置して遊びました。


ホースをゴムで椅子につないであげると喜んでいたので、最初は転がして受ける

遊びをし、途中から、それまで作っていた線路に貨物列車を作って、

ホースを使ってビー玉の荷物を荷台に入れて、運んで行くというごっこ遊びをする

ことにしました。


このように敏感期の作業的な活動と見立て遊びがつながると、

子どもはとても長い時間、夢中になって遊ぶことがよくあります。