年中の★くん、☆くん。教室に着くやいなや★くんは「エレベーターが作りたい」
と習った通りのエレベーターを作り、☆くんは自分が考えたエレベーターを作りました。
「もっと高くしたい」「★くんと同じ高さにしたい」「ぼくの方が高く……」と競いあう
うちにこんな高いエレベーターに。
魚が潜る隠れ家も作っていました。
↑ 牢屋に入れられたまぐろ。背びれを触りながら、
「どうして、これがあるの?」と★くん。
年中さんになったばかりの子どもたちは、おしゃべりしていろんなことを想像するのが
大好きです。けんかになりそうな状況でも、「もしも……だったら?」と、
ちょっとユーモアを交えた話をすると、たちまり想像するのに夢中になって、
一緒に笑い転げます。
今回もこんなことがありました。
「工作がしたい」というので、何を作ろうか……と話しあっていたら、
★くんが、「前に☆くんが作っていた100階建てのエレベーターみたいなのが
作りたい」と言い、☆くんは、「ぼくは太陽を吊って、それにシャワーをかけたい」と、
自分のしている奇想天外な話に笑いながら言いました。
そこで、風船を膨らませて、太陽を作り、天井から吊らすことになりました。
それから風船の空気入れをシャワーに見立てて空気を吹きかけて遊んでいました。
ついでに、細長い風船を使って、飛行船も作りました。
★くんがふざけて☆くんの頭の上を飛び越すように、飛行船を飛ばしました。
☆くんはちょっぴりムッとしていました。
「たとえ風船でも、髪の毛をかすりそうなところを飛んでいったら嫌よね」と
わたしが言うと、★くんが、「もしも、魚が頭の上を飛んでいくんでも、いやだ」と
笑いました。
そこでわたしが、「先生は、もしも頭のすぐ上をライオンが飛んでいくんだとしても
いやよ。だってかじられそうで、こわいから」と言うと、
☆くんがすかさず、「ワニだっていやだよ。もしもワニが頭のすぐ上を飛んでいくのも
いやだ」と言って大笑いしました。
子どもたちにとても人気があるイージーチター。いい音色です。
教室にあるいくつかの楽器を触ってから、
「楽器には、ほかにどんな種類があるかな?」とたずねると、★くんが、
「バイオリンとかピアノとかタイコとかフルート!」と答えました。
★くん、物知りですね。
ついでに音について学ぶために、声の振動でモールの人形が踊りだす道具を作りました。
これを使うと、塩のダンスも見ることができますよ。
★くんも☆くんも上手に動かせてとてもうれしそうでした。
ティッシュ箱で作ったソフトクリーム製造機。☆くんがふざけて大量の綿をつめたので
この通り。「ソフトクリームを作る機械じゃなくて、空の雲を作る機械になっちゃった」
と☆くん。いくつかの簡単工作でノリノリになってきた二人は、
「先生、先生、すごいもの作りたい!もっとすごいのの作り方教えて!」と言いました。
そこで、ゴミ袋を使って大きなオバケを作ることにしました。
絵を描いて、ゴミ袋の空き口をガムテープでふさいでから、空気穴を開けます。
空気入れで空気を吹き込んでから、穴をふさぎます。
天井までふわりと上がる大きなオバケ。
★くんも☆くんもわたしも、「空気」も「音」も面白いなぁと感じながら
楽しい時間を過ごしました。
知的な物事への関心がとても高まっているふたり。
「これ何時かな?」「これ何時かな?」と時計の針を動かしては
読む遊びをいつまでもしていました。
最初はでたらめを言っていましたが、途中から真剣に学ぶモードになっていました。
算数タイムに、★くん作のエレベーターを使って、算数の文章題を解きました。
「最初にエレベーターから6人の人が降りました。
次のエレベーターから何人の人が降りてきたら、10人になるのかな?」
算数ゲームもとても盛り上がりました。