ユースホステルでのレッスンに行ってきました。
とっても楽しかったです。
今回の2歳さんと、3歳さんたちは、みんな初めて会うお友だちだったのに、
帰りには、「お家に帰りたくない。お家はパワーショベルで壊れちゃったよ
(自宅が壊れたからずっとユースホステルにいよう、と物騒なことを言っています)」
「バイバイしない」「もっともっと遊ぶ」とずっと前から親しい友だち同士のように
別れを惜しんでいました。
今回は、ユースホステルの1階にあるレストランで夕食がでました(ときどき、
食事場所が変わります)。このユースホステルは、各部屋にクーラーや
洗面台などがあって、清潔で、職員さんたちがとっても親切です。
国際評価ランキングで世界一清潔なユースホステルに選ばれている模様。
快適な時間を過ごせました。
幼稚園児や小学生は夏休みなどに限られるのでなかなか実現しないのですが、
未就園児は要望があればまた何度か開きたいと思っています。
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子どもは一人ひとり個性が異なります。
ですから、親がその子の個性を感じ取る感受性を高めて、
ピッタリ合った働きかけをすると、
子どもの思考力や集中力が急速に高まるようになります。
ユースホステルでのレッスンは、時間がたっぷりあったので、
それぞれの子の個性にフォーカスして働きかけると、
どれほど子どもの表情が輝きだして、
うれしそうに学ぶようになるのか実感していただけました。
例えば、今回、参加していた3歳の★くんは、
外向的感情の直観寄りの子か外向的直観の感情寄りの子のようで、
いつも朗らかでいきいきとしていて、運動能力や人間関係能力が高く、
柔軟で瞬発力があって、創造的な性質でした。
知的好奇心が強く、自発的ですが、少し衝動的で飽きっぽいところがありました。
お友だちにも、大人にも自分からどんどん関わっていって、上手に遊びます。
ときどき、興奮して、ふざけすぎたり、ちょっと乱暴に振舞うときもありますが、
ちゃんと加減はできているおりこうさんです。
親御さんは大らかな子ども好きな方で、★くんとの相性はピッタリでしたが、
次々と新しい知的な刺激がほしい★くんの知的好奇心を満たしたり、
この性質の子の衝動性や飽きっぽさを、どのようにして根気よく探求していく態度に
導いていったらよいのかわからない様子でした。
★くんは、動きがあって、働きかけたことに対してフィードバックがすぐに
返ってくることが好きです。
★くんの話の続きの前に少し前置きをさせてくださいね。
子どもの個性に合わせて知的な働きかけ方を変えるというのは、
すごく難しいように思えますが、ひとつ簡単なコツがあります。
何かしている子どもに「最初に声をかけるときの内容やタイミング」に
注意するということです。
どうして「最初に声をかけるときの内容とタイミング」が大切なのかというと、
次のような理由があります。
たいていの親御さんは、親の願望とか親の動機とか、親の目に映ったものとか、
親の内面から出てくるもので、子どもとの会話を始めようとします。
でも、子どもはぼんやりしているように見えるときも、
子どもなりの興味のある切り口で世界を眺めているし、
子どもがしてみたいことを「やってみようかな」と考えています。
幼くても、子どもなりの見え方とか、子どもなりの面白さとか、
子どもなりの動機や価値観をちゃんと持っているのです。
でも、親御さんの興味や願望から声をかけられると、
まだ自分の意志や思考を保つことはできませんから、目的を定めたり、イメージしたり、
考えたりするのをやめて、親御さんの声の通りに動こうとします。
すると、とても気が散りやすくなるし、気持ちのこもらない取り組み方を
するようになります。
といっても、親だって親自身が目にしているものを子どもと共感しあいたいし、
子どもにあれこれ見せてあげたい、教えてあげたいと思いますよね。
もちろん、それは構わないし、子どもにも、いい刺激になることも多いです。
でも、やっぱり、最初の声かけでは、それはしてはいけないと思うのです。
あたり前のように、「みてみて、●●ちゃん」「●●ちゃん、これしてごらん」
「●●ちゃん、あれなあに?」と言い続けている親御さんの子は、
何でも親に頼って自分で行動したり考えたりしなくなったり、
メタ認知力が弱くなったりするように思います。
また、子どもの個性的な長所が弱まったり消えたりするようにも思います。
なら、どのようにして声をかけるといいのでしょう?
その子が世界にどのような関心の向け方をしているのか、
どのような視点で見ているのか、
どのような態度でいろいろなものごとに関わろうとするのか、
まず子どもが発信するものをしっかり受信して、
最初のうちは、親の言葉はほんの少しでいいと思っています。
「シャワーのように言葉を聞かせないと、知能が発達しないのでは?」と
心配する方もいますよね。
もちろん、子どもは親の言葉をたくさん聞きたがります。
でも、子どもが親に聞かせてもらいたがるのは、自分の関心があることを、
上手におしゃべりできるようになるために必要な言葉です。
自分の考えていることの気を散らすようなことばかり、山ほど耳にしたいわけでは
ありませんよね。
大まかに分類すると、子どもたちは、
感覚が優れている子、思考が優れている子、
直観が優れている子、感情が優れている子という性格タイプによって、
親から最初にかけてもらいたいと思う言葉がちがっているように思います。
それにとらわれる必要はないけれど、参考にすると、いつも子どもの気持ちを
無視していないか、気づきを得ることができますよ。
感覚が優れている子たちは、たいてい、まずどんな色でどんな形状で、
どのような順序で動いているのか、計測するように観察することから関わり始めます。
それから、「やわらかい」とか「冷たい」とか「赤と青のしましま模様」など、
それを形容する言葉を話題にしたがります。
親御さんにも、そうした細かい五感で感じ取る差異を表現する言葉を
使ってもらいたがります。
感覚タイプの子には、秩序だった分類を好む子と、
音や光の美的センスに敏感な子がいます。
「そうしたタイプによって、自分が言いたい言葉も親に使ってほしいと思う言葉も
ちがってくる」と知っていると、
まず、子どもが関心を持っている話題でたくさん話をしてから、
親の言いたいこともいう……というバランスが取れてくることと思います。
直観タイプの子でしたら、動きがあって、仕組みについて表現する言葉を
好む子が多いです。
理由を探求するための言葉も使ってもらいたがります。
「エレベーター、あっ開いちゃった、あっ閉まっちゃった。どうしてかな?」とか
「上にどんどん、上にどんどん上がったねぇ。Aちゃんが、引っぱったら、カゴが、
バイバイって上に行っちゃうね。どうしてかな?」と問いかけて、
すぐに答えを出さずに「どうしてかな?」と探求しつづけることを好みます。
思考タイプの子たちは、いろいろやってみる前に自分で結論づけたり、
仮説をたてたりするのが好きな子が多いです。
2歳くらいの子でも、このタイプの子は、「ああ、虫さん行っちゃったね。
太陽があるからね、暑いよ~暑いよ~って行ったんじゃない?あのね、虫さんはね、
~~なんだよ。だからねうんぬんうんぬん~」と延々と一人でしゃべり続けています。
会話するというより、自分の考えを説明するように話します。
見ることよりも、自分の中に浮かんでくる考えに興味を奪われているように見えます。
思考タイプの子には、自分で考えるのが好きなので、
正しい知識を与えて、考える意欲をなえさせず、質問したり、相槌を打つときに、
新しい語彙が増えるように親御さんがいろんな言葉を使う工夫が必要だと思います。
感情タイプの子はとてもおしゃべりで会話好きです。
人の気持ちを表すことばや、実体験に基づく言葉やごっこ遊びで役立つ言葉が好きです。
「先生がね、お菓子ちょうだいって言ったら、●ちゃんが、いやよって言って、
先生がもう一回ちょうだいって言ったら、またい~や~よって言ったのよ。
悲しいな~悲しいな~えーんえーんって泣いたのよ」といった感情の動きや
人と人のやりとりを含んだ話を聞きたがります。
上の例は幼い子たちへの声かけの例ですが、もちろん少し大きな子たちにも、
その子たちの性質に合わせて言葉を選ぶと、
喜んで話に乗ってきて、懸命に頭を使って考えはじめることがよくあります。
特に、最初の言葉は子どもの関心のあることから始めるようにすると、
キラキラした眼の輝きや集中力が変わってきますよ。
続きを読んでくださる方は、リンク先へどうぞ。
子どもの個性に合わせた知的な働きかけ 3
子どもの個性に合わせた知的な働きかけ 4
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