虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

「子どもがやりたがらない遊びに誘うべきかどうか?」という質問 1

2015-06-23 15:30:03 | 通常レッスン

「子どもがやりたがらない時も、工作に誘うべきでしょうか?」

「ブロック遊びは好きじゃないようなので、子どもの好きな遊びを優先させた方が

いいでしょうか?」という質問をいただくことがあります。

 

言葉上の質問だけを目にすると、「遊びというのは自由なものだし、

無理矢理、大人の意向に従わせなくてもいいのでは……。」と思いもします。

でも、実際、そうした質問をくださった親御さんとその子どもに会って

いっしょに過ごしてみると、そうした質問の背後にはさまざまな親子関係の問題や

子育て上の迷いが隠れていて、安易な答えはかえってそれらをこじらせてしまうかも

しれない、と感じることが多いです。

 

よくあるのは、親子関係が希薄で、

親から子へ子から親へと気持ちが通いあうような時間が

短かったり、遊び中、親子の会話がほとんどなかったりするケースです。

また、子どもに年齢相応の遊びを組み立てる力が育っていない場合もあります。

遊んでいるようで、ただおもちゃを出して触っているだけだったり、

目新しいおもちゃを広げるやいなや、

次のおもちゃを探しに行くことの繰り返しだったりするのです。

 

そうした状態を打開しようと、工作やブロック遊びなどに誘ってみるものの、

子どもが乗ってこない……。

そこで、「子どものやりたがらない遊びに誘うべきかどうか?」と迷っている方が

けっこうおられるのです。

 

お家での様子をうかがうと、「日中は保育園で過ごしており、帰宅後、ついテレビで

おとなしくさせてしまう」とか、

「毎日、習いごとで忙しいので、もし工作やブロック遊びをさせるとすると

早朝にさせることになるが、それでもやらせるべきでしょうか?」といった

返事をいただきます。

 

次回に続きます。

 


本物と偽物のちがい

2015-06-22 19:44:59 | 理科 科学クラブ

↑ 科学クラブの女の子が、秋休み(国立小の子です)に鍾乳洞に行ってきたそうです。

こんなすてきなお土産をいただきました。

つるつるした石のようなのに、蜜蠟のようでもあって、

ひんやりしているのに、なぜか温かいようにも感じます。

「これを隠して、洞窟ごっこをしよう!」と

さっそく子どもたちのおもちゃになっていました。

  

「貝殻の渦巻きの形はどうしてできたのかな?」と話し合っていると、

「海の水が渦をまいていたところにあったから、こんなふうになった」

という子が続出。

貝殻はプラスチックとはちがう本物の感触がします。

子どもたちによると、本物か偽物かはすぐわかるけれど、

本物と偽物ではどこがどう違うのか、言葉にするのは難しいそうです。


とことん熱中して遊ぶ

2015-06-21 19:01:16 | 通常レッスン

年長のAくんとBくんのレッスンで。

ジオラマ作りと科学実験が大好きなAくんとBくん。

「消防署とサバンナと川と飛行場と恐竜の世界が作りたい」と欲張りな

目標を掲げてブロック遊びをはじめました。

それにしても、休みなく働き続けるふたり。

1時間半の間、無我夢中になって作り続けていました。

恐竜の卵と恐竜の骨の発掘場(緑のブロックの下に骨が埋められています)。

 

「ここは白亜紀の恐竜の場所だから、その恐竜はダメだよ。」「白亜紀のだけ?」とか、

「ここはサバンナってことにしよう。サバンナにいる動物知っている?」「わかるわかる」と

細かい設定で話しあっているかと思いきや……。

「飛行場の横のところ、恐竜の場所ってことにしよう」とAくんが言えば、「それなら、飛行場と恐竜のとこの間に

ブロックをはめておけばいいよ」とBくん。

アバウトすぎてびっくりする設定で、ふたりとも大いに満足していました。

山や火山の組み方を教えると、すぐに上手に作れるようになりました。

宮本哲也の『賢くなるたんていパズル』を解きました。

プリントに直接答えを書くのではなく

紙に答えの欄を書く作業から入ると、

問題を整理するのが上手になってきます。

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さくら  ゆか  ひなた の3人は、

それぞれねんれい(5さい 6さい 7さい )がちがいます。

 

さくら「わたしは ひなたより 1さい年下よ。」

ゆか「わたしは、さくらより年上よ。」

ひなた「わたしは、ゆかより年下なの。」

それぞれ何さいでしょう?

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紙に、

さくら     さい

ゆか     さい

ひなた    さい

 

と書かせてから、年れいを当てていくようにしています。

AくんもBくんも、しっかり解けていました。

『きらめき算数脳』の女王様の命令の問題をしました。

とてもよくできていました。

数字盤を使って、さまざまな数の問題にチャレンジ。

 

①5の3つ後の数は?

②15の2つ前の数は?

③14より大きく、20より小さい数はいくつあるでしょう?

④21より小さく3より大きい数はいくつあるでしょう?

など。


『考えるカラス~科学の考え方』の番組の動画を見ることができます

2015-06-19 18:40:37 | 初めてお越しの方

NHKのEテレで午前9時10分~20分にやっている

『考えるカラス~科学の考え方』という番組がとてもすばらしいです。

観察(かんさつ)し、仮説(かせつ)を立て、実験(じっけん)し、

考察(こうさつ)の流れを子どもが思わずやってみたくなるような

簡単な実験を通して学べるようになっています。

 

『考えるカラス~科学の考え方』

で、動画を見ることができるので、

ぜひリンク先に飛んで楽しんでくださいね。

 

この番組を見た1年生の男の子が、

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考える練習「お盆と風船」今日は、お盆(ぼん)と風船を使った問題です。

台の上に立って、お盆と風船から同時に手をはなします。お盆が先に落ちて、

風船はあとからゆっくり落ちました。ここからが問題です。

今度は、お盆の上に風船をのせます。そして手をはなすと、

このお盆と風船はどうなるのでしょうか。

1.お盆が先に落ち、風船はゆっくり落ちる。

2.いっしょに落ちる。

3.お盆は落ちるが、風船は上がる。

答えは最後(さいご)に…。

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を教室で試してみました。が、テレビで見た通りになりません。

お盆として使う素材によって、結果が変わるようです。

「なぜ、そうなるのか?」新たな疑問が生まれました。

 

風船とお盆の実験がうまくいかなかったので、

他のさまざまなトレイの上に乗せて試してみました。

「どうしてかな?軽いからダメなのかな?発泡スチロールのトレイだと

風船みたいに空気の押す力で浮いてしまうのかな?」など

さまざまなことを考えました。

実際に実験してみると、思い通りの結果が出ないことってよくあります。

先日も、科学クラブの子たちといっしょに外で紙飛行機を飛ばす実験をしたところ、

風に煽られて正しい実験データーが取れないことが判明しました。

こんなふうに、「うまくいかない」のもいい勉強になります。

 

科学クラブの小4、5生たちに、

『考えるカラス~科学の考え方』の動画を見せたところ、

身を乗り出して必死で見ていたかと思うと、

自分たちも一円玉を浮かべる実験がしたいと言いだしました。

 

どんぶり用のお椀と四角いプラスチック容器とグラスに水を入れて

一円玉を浮かべてみました。

「浮いた!浮いた!」と大はしゃぎの子どもたち。

以前、わたしが1円玉を水に浮かべようとした時には、

かなり難しかった印象があるのに、みんな上手だな~と感心していたら、

今度は、「あれっ?ダメだ。あれっ?浮かばない。コップだと浮かばないよ」と

びっくりしたような声が上がりました。

 

お椀の水に1円浮かべるのは簡単だったのに、

グラスの水に1円を浮かべるのは、とても難しいそうなのです。

 

動画にあった実験をする前に、意外な発見が……。

やっぱり映像で見るだけでなく実際にやってみなくちゃ面白くないですね。

 

本で見た1円玉を浮かべる道具をクリップで作ってみました。

 

道具を使うと上手く浮かんだのですが、子どもたちは不服な様子。

自分たちの手で浮かべたいと何度もチャレンジして、

何とかグラスの水にも指で1円をつまんで浮かべていました。

 

子どもたちが動画で見たのは、1円玉を容器に浮かべる実験です。

 

動画にあった

「水に浮かぶ1円玉を端に寄せても、中央にもどってくること」

「何枚か1円玉を浮かべると、1円玉同士がひっつくこと」

「木片を浮かべると、木片は端にひっつく」

「水があふれるほど容器に水を足すと1円玉は端により、木片が中央にくる」

の4つを試してみると、その通りに1円や木片が動くことに感動しました。

木片には、割り箸を使ったので、長い辺から端につくのか、短い辺から端につくのか、

という動画とは別の興味も湧きました。

 

その後、それぞれの子が、実験してみたいアイデアを出してやってみることにしました。

 

★くんのアイデア。

クリップは水に浮かぶか?

 

結果は、浮かびました。金属だし、水に触れる面積も少ないのに

浮かぶことにみんなびっくり。

 

そこで、★くんが、こんな実験を思いつきました。

 

水の底に強力な磁石を沈めておいて、クリップを水に浮かべるとどうなるか

を調べました。

水があっても、クリップが水底に吸い込まれるような感触があったそうです。

水の深さを正確に測ってくわしく実験してみるのも面白いかもしれません。

 


考える力を育むブロック遊び 3

2015-06-17 15:22:03 | レゴ デュプロ ブロック

 

ビー玉を上に上らせて一気に滑らせる道具の作り方を教えていた時のこと。

 

3歳のAくんがゴミ収集車のおもちゃで落ちるビー玉を受けようとしました。

でもゴミ収集車の穴は車の後部にあるのでビー玉がうまく入りません。

最初の用意していた滑らせる板をどけてゴミ収集車を割りこませるAくんに対して、

大人はつい、「それはできないよ。それじゃないよ」と言ってしまいそうになります。

 

でも、そんな言葉をグッと飲み込んで、、

子どもといっしょに「どうしたらうまくいくかな?」と考えてみると、

考えることがとても楽しくなってきますよ。

 

<問題解決作戦1>

扱っているものをいろいろな角度から見る。ていねいに観察する。

ゴミ収集車をていねいに観察すると横にレバーがついていました。

押してみると、ゴミを入れる部分が傾きます。

でも残念ながら、穴が下向きになってしまいました。

これでは、ビー玉を受けることができませんね。

 

<問題解決作戦2>

逆転の発想!をしてみる。

「縦のものを横にできないか?横のものを逆さにできないか?

傾きを利用できないか?高さを利用できないか?」もついでに考えてみる。


逆転の発想ってありますよね。ゴミ収集車の穴が後ろについているなら、

何とか後ろの穴にビー玉を入れようと躍起になるより、

ゴミ収集車の穴がビー玉が落ちてくる位置にくるようにしてしまえばいい……という

アイデア。

 

といっても、ゴミ収集車を手で持って傾けるのはご法度ですから、

ブロックでスロープを作って傾けることにしました。

ついでにビー玉を上らせる道具の傾きも大きくします。

 

「ピーッピーッピーッピーッ、車がバックします。車がバックします。」と

言いながら、逆向きにスロープを上らせると、

無事、ビー玉がゴミ収集車の中に落ちるようになりました。

 

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子どもがブロックの穴にサイコロを入れるのに夢中になっていました。

「この子、こういうことが好きなんだな。」と気づいたら、

それと同じ遊びをもう少し深めることができるように

遊びのバリエーションを増やしてあげます。

 

でも、どうすればいいかわからない……という方もいらっしゃいますよね。

 

<遊びの発展 1 >

足し算してみる

 

同じタイプのものをもうひとつ足してみたら……。

2種類のものを足してみたら……。

がちゃぽんと穴の空いたトンネルとベルトコンベアーが

足し算されて、何やら面白いおもちゃに……。一生懸命遊んでいる2歳のBくん。

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<逆転の発想>

ひたすらブロックを重ねて高いビルを作った4歳のCちゃん。

お家を作っていた子たちがエレベーターを取りつけていたのがうらやましいけれど、

この高いビルの横にエレベーターを作るとすると、

どれだけたくさんのブロックが必要かわかりません。

それに労力も!

 

こんな時は、エレベーターの囲いを作って、その内側にエレベーターを設置して……という

従来のイメージを転換して、

すでにある高いビルの周りを囲うように

最低限のパーツでエレベーターを作ってみました。

 

ドーナツ型のエレベーターがビルの串にささっているような案配。

 

お友だちが長い腕がついたロボットでエレベーターに誘導してくれています。

 

囲いの中にキラキラを詰めて……。どの囲いに一番たくさん入るかな?

 

組み方で、線対称にも点対称にもなるパズル。作り方は簡単です。

 


自閉っ子の急成長

2015-06-16 18:13:54 | 初めてお越しの方

年長の自閉っ子のAちゃん。

少し前に『ピッケのつくるえほん』というアイパッドのアプリを使って

絵本作りをはじめたものの、

画面に絵を置く先からどんどん消していったり、

ピッケを椅子に座らせたりすることだけにこだわっていました。

その間も、Aちゃんがさまざまなストーリー展開に親めるよう

お手本を見せたり、新しい操作を覚えるための遊びを取り入れたりしていたのですが、

毎度毎度、Aちゃんは自分のこだわりに固執していました。

 

が、突然、大量の絵本を作りだしました。

いっしょにレッスンしている小1の自閉っ子のBくんも

同じような経緯を経て、大量の絵本を作るようになっています。

 

自閉っ子たちのアウトプットは、

長い間、ゼロだった状態から突然、百に……というほど

急激に変化するので、いつも驚かされます。

 

「ききゅうのゆは、小さいゆ?ゆうたくんのゆは大きいゆ?」

といった質問をしながら、上手に文字を打ち込むAちゃん。

 

機械の操作手順への理解が早いAちゃんは、リスを気球に乗せる絵を作るために、

「気球の絵を画面に出して+ボタンで大きくする → 

リスを出して、気球のサイズにあわせて乗せる →

気球をもうひとつ画面に出して、それをカゴだけの部分に変換し、

すでに作っているリスと気球の絵に重ねて、

気球、リス、かごの重なりが正しくなるように調節する」という複雑な作業や、

「くまに風船を持たせる→重ね順を変えるカギのアイコンを押して、

重ね順を変える→、最後にカギをかけておく」といった作業を使いこなすように

なりました。文字も自分一人で自在に打ち込みます。

 

Aちゃんは、いつも同じ話を再現したがるという強いこだわりがあります。

こちらが新しい展開に誘おうとしても、いつも自分の中にあるストーリーを

一字一句変わらぬ形で繰り返したがるのです。

が、今回のレッスンでは、りすを気球に乗せたAちゃんに、

「りすくん。待ってよ。ひとりで気球に乗って出かけちゃうの?さみしいなぁ」と

声をかけると、Aちゃんはわたしの声に応えるように、たくさんの風船とくまを

画面におきました。

 

文字を打って絵本を作るBくん。

 

Bくんといっしょに合体ロボを作って遊んでいるところです。

 


募集締切【6/23AM3時】 By 事務K

2015-06-15 19:24:27 | 連絡事項

 

 

6月23日(火) AM3時

募集を締め切らせて頂きました。

 

沢山のご応募、誠に有難う御座います。

 

夏に既に負けている事務Kです…(~_~;)

 

むしむしとしているこの感じが非常に苦手で体調を崩しやすいのですが、今年も早くも喉をやられています。

皆様もお気を付けくださいませね。

 

それでは、2015年夏休み日帰りレッスンについて、募集を開始したいと思います。

 

その前に…毎年多くの方に楽しみにして頂いておりましたユースホステルお泊りレッスンですが、今年は日程が取ることが出来ず、お約束をしていた方で埋まってしまいました。

大変申し訳御座いませんが、ご理解頂ければ幸いです。

(ユースホステルのお泊りレッスンへの参加を楽しみにしていた方のために

11月21日~22日にお泊りレッスンを予定しています。そちらは

まだご応募していただけますので、参加希望の方はコメント欄でお申し込みください。)

 

なお、お約束しております方には1通目のご連絡をしております。

ですので、お手元に来ていない方はコメント欄に再送依頼を、届いている方は事務Kにお返事を下さい。

 

順次、2通目ならびに3通目をお送り致します。

 

 

さて、本題の日帰りレッスンの日程です。

今夏は

『算数が好きになる遊びをメインにした算数クラブ』

をテーマに開催したいと思います。


!!注意事項!!


この段階では、ご連絡先やお名前などをコメント欄に書かないでください。

応募コメントは公開してその他のコメントと分けますので、ご協力下さいませ。

 

また、出来るだけ数字でご記載頂ければ作業が早くなるので数字でご記載ください。

(ex) 2歳・男児・未就園⇒3・5・8

 

 

さて、ここからまだ続きます。

非常に細かいので目がしばしばするかもしれませんが、ご都合の良い日程を見つけて頂ければ…と思います。

今回より最後に『いつでもOK枠』を作りましたので、宜しくお願い致します。

 

では、ご応募お待ちしております。

おっと!締切については、おおよそ1週間前後の予定です。お気を付けて。

 

1~6⇒電子工作やプログラミングに興味のある小学生が対象

午前の部⇒AM10時~正午

午後の部⇒PM3時~5時

 

 

1. 7月21日(火) AM 【電子工作】
2. 7月21日(火) PM 【電子工作】
3. 7月22日(水) AM 【電子工作】
4. 7月22日(水) PM 【電子工作】
5. 7月23日(木) AM 【プログラミング】
 
6. 7月23日(木) PM 【プログラミング】
 
7.8月6日(木) PM  算数クラブ 幼児
8.8月7日(金) AM  算数クラブ 幼児
9.8月7日(金) PM  算数クラブ 幼児
 
10.8月10日(月) PM 算数クラブ 幼児
 
11.8月14日(金) AM 算数クラブ 幼児
12.8月14日(金) PM 算数クラブ 小学生
 
14.8月18日(火) AM 算数クラブ 幼児
15.8月18日(火) PM 算数クラブ 小学生
 
16.8月19日(水) AM 雑誌、本作り 幼児
17.8月19日(水) PM 雑誌、本作り 小学生
18.8月24日(月) AM 科学クラブ 幼児
19.8月24日(月) PM 科学クラブ 小学生
 
 
20.8月26日(水) AM 科学クラブ 幼児
21.8月26日(水) PM 科学クラブ 幼児
22.8月27日(木) AM 科学クラブ 幼児
23 8月27日(木) PM  科学クラブ 幼児
 
 
24.いつでもOK
 
 
以上となります。
訂正などすることも御座いますので、発表まで定期的に見て頂けると有難いです。
 
それでは、頑張って連絡しまくりますよー\(^o^)/
 
 

柔らかい頭 柔らかい心

2015-06-15 15:12:30 | 算数

 

小学3年生の子たちのレッスンで。

算数タイムに『商売』をして、それぞれ儲けを出してもらうことにしました。

「店をつぶしちゃだめだよ!」と喝を入れるわたし。

「やったやった!こういう算数大好き!」と子どもたち。

 

まず、教室の中から気に入った物をひとつ選んできて、

いくらで仕入れたかを『原価』の欄に書き込んで、

いくらで売りたいかを『定価』の欄に書き込みます。

それから、いくらもうかるかを『利益』の欄に書きます。

 

「あれれ?」という答えを書き込む子続出。

その度に、みんなでどこがおかしいのか意見を出し合って検討するのですが、

他の子らから間違いを指摘された際の子どもたちの態度に、

大きな成長を感じました。

以前なら間違えたショックのあまり、「わからない」「できない」と

考えるのをやめてしまう子や間違えたら答えを教えてもらえばいいと

気楽に訂正しておしまいとしてしまう子がいたのです。

でも、今回は、ミスした子を筆頭に、「どこが間違っているのか」を指摘し、

「なぜそのような間違いが起こったのか」理由をみんなで分析するのを

楽しんでいました。

 

最初は、原価より定価を安くして、「商売で大損」をしてしまう子も出ましたが、

じきにどの子も上手に原価、定価、利益が書けるようになりました。

 

そこで、少しレベルアップ。

『原価の1割のもうけを見込んで定価をつけること』というルールを加えました。

 

割合に初めて触れる子どもたち。

10個のパーツに分けた帯を書いて、

10分の1つ分が1割にあたることを説明しました。

 

いろいろな数字の1割にあたる数を当ててみます。

みんなすぐにマスターしました。

 

とはいえ、実際に1割のもうけを見込んで定価を書く段になると、

微妙な間違いがまたまた続出。

自信満々で「原価950円、定価1000円、利益50円」なんて書いてしまうのです。

間違いの答案を前にして、「ここがちがう」「きっと、こう考えたから間違ったんだ」

と言い合ううちに、全員しっかりと理解していました。

 

 

このごろ仕事が忙しいお父さんに、感謝の気持ちを伝えるカードを作ったAちゃん。

教室にあったゲームからヒントを得て、回転する板を取りつけて、

言葉が出てくるしかけを作っていました。

 

ずっと前から教室にあるからくりおもちゃです。

が、この日、急にみんなの注目を集めていました。

「ええーっ!これ面白い。こういうふうになって動いてたんや。

どうやって動くのかわかる」とBちゃん。

他の子らも、「わたしもわかった。これ、丸の中心じゃないところに棒がささってる

から、あがったりさがったりするんだぁ」とはしゃいだ声をあげていました。

 

 


考える力を育むブロック遊び 2

2015-06-13 21:00:44 | レゴ デュプロ ブロック

ブロック講座の3回目と4回目が終わりました。

子どもだけのレッスンに、最後に親御さんたちに見学していただく形の4組と違って、

親子講座で4組は多かったかな……と反省。

狭くて居心地が悪く感じた子もいるかもしれません。

次回、親子講座を開く時は、理想は2組、多くて3組までにしようと思っています。

 

それでは、ブロック講座の様子を……。

 

年長のAちゃんの『科学館』。

Aちゃんは教室の定期的なレッスンに通ってくれている子です。

「ブロックで磁石を使って遊ぶ方法が知りたい」と、自分で磁石を持参していました。

ドールハウスの作り方を説明した後で、

「これをレストランにしてもいいし、駅のビルにしてもいいよ」と説明していると、

「科学館にしたい」と即決しました。

Aちゃんは以前、教室で科学館に出かけたことがあるのです。

その時、感動したあれやこれやを作ってみたかったのでしょう。

そこで、科学館で、「確かあんなの見た……こんなのあったな……」というものを、

ブロックで作ったお家に組み込む方法を教えることにしました。

 

科学館には、磁石のしくみ、光のしくみ、音のしくみ、空気のしくみなどを

学べるコーナーがあります。

どれもお家にあるちょっとした小道具で再現することができそうですね。

キーライト(100円グッズ)を使って、上の写真のような投影機を作ってみました。

丸いチーズの空き容器に穴を開けて、

セロテープを両面から貼ってマジックで絵を描きます。

丸い箱の中心にモールや針金入りリボンを通すと、ブロックに装着可能になります。

くるくる回転させながら、壁に絵を映します。

 

回転させることができる投影機の作り方を教えながら、

いつも子どもたちが何かに夢中になった際に投げかける質問をしました。

「このアイデアが面白いなと思ったら、次に発展させるために

どんなことをしてみたらいいと思う?」

(この質問は、この言葉通りたずねるのではなくて、子どもの理解する力によって、

言葉を介さずに伝えることもあるのですが、

今回は親御さんもおられたので、大人向けにそうした質問にしました。)

 

発展させる方法1

<縦のものを横にしてみる>

縦のものを横にしたり、ひっくり返したりすると、

全く新しい使い方を発見することがあります。

下の写真は、投影機とほぼ同じ仕組みで、磁石の力でモールの花が咲くようにしたもの。

科学館にこんな展示物があったので。

 

上の写真はAちゃんが考えた投影のしくみ。

白い壁の部分に流れるような映像が映っていました。

 もしこのわっかの中央に白い塔を置いたら、

全方向から投影する道具ができるかもしれませんね。

 

ブロックの内部に磁石と折った紙を入れると、

こんな風に金属がひっつくブロックができあがります。

 

お家の上のガムマシーンの一部を乗せたBちゃん。

 

<知っていることや学んだことを2つ以上組み合わせる>

2つ以上、アイデアを組み合わせると、

たちまち面白いものができあがります。

ブロック講座でまなんだばかりのガムマシーンの上部まで、

ビー玉を送り届ける装置と組み合わせると、

たちまちすてきなしかけができあがりました。

 

上の写真も、ブロック講座で学んだばかりの昆虫やロボットの動く手足の作り方を

ドールハウスにひっつけたことでできた面白い道具です。

椅子に座っている子のところにロボットアームがドーナツを届けています。

機械化した未来の家を作っていくのも楽しいですね。

 

次回に続きます。

 

ブロック講座に参加した方からいただいた感想をひとつ紹介させていただきます。

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ブロック講座
本当にありがとうございました。
親子で受講できたので、
私の方が、特に、勉強になりました!

レゴデュプロは、
もともと持っていましたが
虹色通信を拝読させていただくように
なってからは、
足繁くリサイクルショップに通い
作りたい物がなんでも作れるように
数を増やして、
どんな大物も作れるほどに
なっていました。
その為か、子どもたちは
更にブロックが大好きになりました。

しかし、
好き勝手に組み立てて
ユニークな物を作る事から
あまり発展せず、
私は私で、頭も硬くなっている為?(笑)
動物などしか思いつかず…
それを、子どもが真似て作ったり…
と、そんな感じで…

虹色通信を読ませていただいて
いつも感心するような
ブロックの使い方、知ってはいたのですが、実際に見ると
更に分かりやすかったです。

ブロックを横に使ったり、
逆さまにしたり、動くようにしたり…
感動仕切りでした!
それから、教材としての使い方も
もっと活用していきたいです。
つい、色んな教材に手を出してしまうのですが、こんな風に身近なレゴで
視覚的に入ると、身につき方が
違うように感じました。
私は算数が苦手だったのですが、
今日は、面白いなぁと感じました。
そうやって、子どもたちにも
算数、数学…考えることや学ぶことは、
楽しいんだと、感じて欲しいです。

質問してみたいことは
いつも沢山あるような気がするのに
いざとなると、なんだか
胸がいっぱいでありがた過ぎて(笑)
ただ何でも少しでも、吸収できれば
それで満足です。
子どもも、回を重ねるごとに
虹色教室が楽しいから、
次はいつ行くの?と…
子育て、教育、子どもへのまなざし、
勉強だけじゃなく、親としてのスキルまで教えてくださり、
本当に感謝しています。
長い目で見れる親になりたいと
思っています。


環境と遊びだけでは、勉強という意味で力がつくのでしょうか?

2015-06-12 09:34:14 | 教育論 読者の方からのQ&A

 

こんなコメントをいただきました。

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正しい生活習慣や道徳教育、豊富な自然環境、

内側からの衝動による主体的な遊びをたっぷり…などだけで、

勉強という意味での学力がつくかというとそうでもないような気がするのですが、

どうでしょうか?

最近その様な事を考えていて、先生の少し前の記事

「2、3歳児の遊びを知的な学びの世界につなげるには」というような事が

とても重要なポイントなのではないかな、と感じています。

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とても大切な指摘だと思います。

うちの子の小学生時代、子育て環境をナチュラルで良いものにしよう~と

がんばっている方々と、よく交流していました。

いくつかの親子のサークルにも参加していました。

いっしょにキャンプに行ったり、子どもたちに演劇を見せたり、

泥んこ遊びや手芸や料理をしました。

確かに、そうした活動は、子どもたちをたくましくも自発的も利発にも

しているようでした。

けれど私は何か物足りませんでした。

イベントの合間に、子どもたちがずらりと並んでマンガを読んでいる姿にも

少し引っかかりました。

何が物足りなかったのでしょう…?子どもたちのエネルギーがいつも分散してしまって、

知的なものや、自分自身を向上させていく方向につながっているように見えなかったのです。

参加している子どもたちはそれぞれ塾や習い事にも通っていました。

そうして豊かな体験もして…それでも、ひとつひとつのイベントが、あ~面白かった~で

終わっていくのはなぜなんだろう?と感じていました。

 

エネルギーが分散してしまう…そう感じた理由は、子どもたちが、自分を肯定的で

将来さまざまな可能性が花開いていく存在としてイメージしていないように

感じたからです。

小学生の中学年くらいで30代後半の主婦のつぶやき…みたいな自分へのあきらめの

言葉があるのです。

またあこがれて自分の将来のイメージを重ねられる人物が、いないようなのです。

 

自分という核がない感じ。

これは現代の子に共通するものなのかもしれません。

勉強してがんばって自分を大きく成長させたい 夢を実現させたいという意志のない子に

勉強をさせることは、難しいです。

エネルギーの方向がこれから訪れる未来の方向に向かわずに

今すぐ受けれる快感のところでとどまっている場合、

いくら周りが熱くなっても、本人のやる気は年々冷めていくのではないでしょうか。

 

多くの親御さんは

子どもが何かできるようになることにはとても興味を持っています。

能力が他人からどう評価されるかにも関心があります。

けれども

子どもの心が何を欲しているか

夢見ているか

あこがれているかに、無関心な方は多いです。

 

学習に対する意志や意欲を高めるよりも義務でがんじがらめにして、

やらねばならない状態を作って子どもを操作する方が手っ取り早いと

感じている方もいます。

 

子どもを操作したくはないそれに操作してもうまくはいかない…

ならどうすればいいの? と悩んでしまいますよね。

 

私は学習に対する意志や意欲は、適度な飢餓感から生まれるように感じています。

食での飢餓感ではありません。

さまざまなものが与えられすぎたり、環境が整いすぎたり、何でもできすぎたり、

ほめられすぎたり、やることが最初から決まっていたりせずにちょっと足りない、

物足りないという経験から生まれる飢餓感。

それが、足りないものを補おう、欠如感を埋めようという気持ちや、

より良い状態にあこがれる気持ちを育くむように思うのです。

 

刺激が強くて、何でもすぐ満たされる生活をしていると、

地味な活動には少しも心が動かなくなります。

でも勉強って本当に地味な作業の連続でもあるんですよね。

例えば、質のいい学習ソフトが出てるので、DSで勉強すると手っ取り早く知識を

吸収することができます。けれども、そうした学習法を繰り返していると、

地味に紙工作をするときのように、刺激が少ない対象に自分から創造的に関わって

いこうとする態度が失われるように思うのです。

とにかく勉強って、どこまでいっても『地味』な相手です…。

それを好きになって、何年間も努力し続けよう…と思うなら、

自然の不思議に心を動かされたり、手作業をすることに心地よさを感じたりするような

今の時代を逆行するような地味~な感性が必要だと思うのです。

みんなからスポットライトを浴びて表彰されなくても、

親から認めてもらったり、好きな先生からちょっと褒められることに喜びを感じられる

感性が必要だと思うのです。

知りたいな~なぜだろう!という欲求が満たされたときの満足感。

自分のできるようになったことを、

お友だちから「教えて~」と頼まれるときの誇らしい気持ち。

ひとりだけできなかったことを、何とかがんばってできるようになったときの達成感。

教育産業の都合や大人のエゴに絡んだものが、子どもの世界を引っ掻き回さなければ、

いつの時代の子も、学習にリンクしていくそうした地味~な喜びを、

心地よく感じる存在です。

でも、今の時代、先に強すぎる刺激を受けすぎると、(食前にお菓子を食べてしまった

ときのように)地味~な喜びを感じる感性が鈍ってしまうのではないでしょうか。

 

子どもの脳を育てるためには環境と遊びが大事♪

でもそれだけでは足りないですよね。何が足りないのでしょう?


◎子どもが自分の人生を自分で歩んでいるという実感

自分でできるようになりたいと感じること。やりたいことを選ぶこと。

うまくいかないときに自分で悩むこと。飽きたときに自分で決意すること。

親や先生がやるべきことを決めて、ただ受動的にそれをこなすだけでは、

高学年を過ぎるころには、だんだんエネルギーが枯れていきますよね。

 

◎適度な飢餓感

知的な遊びを楽しく感じるくらいの刺激の強すぎない暮らし。

工作に喜んで取り組めるくらいの、努力なしに結果を手にしすぎない暮らし。

 

◎遊びの世界が技術をマスターすることや、知的な好奇心を満たすこと

好奇心を広げることにリンクしていること。


◎読書が子どもの義務ではなくて、家族にとっての楽しみであること。


◎あこがれたり、知的な興味を共有しあえる仲間がいること。


◎『個性と才能を見つめる総合学習モデル』J.S.レンズーリ

で紹介されている子どもの個人の才能を適切に伸ばす環境を用意する。

(これに関しては、またの機会にくわしく紹介しますね)


そうしたことのひとつひとつがとても大切なのだと思います。

もちろん幼児にとっても!

 

ただ足りないものがあるからとあせる必要はないと思います。

まず何が足りないか気づいた時点で、大きな進歩ですから。

足りないもの…というのはプラスするより、

今あるものから何かを減らしていくとうまくいくものがほとんどのはずです。