King Diary

秩父で今日も季節を感じながら珈琲豆を焼いている

『極大射程』読みました

2007年06月13日 00時17分42秒 | 日々のこと
アメリカ憲法修正第2条は国民に銃を持つ権利を
認めた条文だということです。この第2条の話はテレビで
みた『ニューオリンズトライアングル』でも盛んに出てきて、アメリカン憲法ってそんな程度なんかと思いました。
開拓精神とかはるかなる西部とかそんな男のロマンとかいう感じで
語られた銃で築かれたアメリカは、誰もはっきり言わないものの先住民の土地を
ただ略奪しただけのことです。昨今盛んに憲法改正が話題になりますが、
日本人と憲法の話題でアメリカに押し付けられたものだから変えなければならない
とか、報復する権利もないのはこどもの国だというまったく意味不明な意見を
聞きます。

その前に、歴史的事実として朝鮮戦争時にアメリカは日本を再軍備して
朝鮮に出兵するように要請し、それに時の首相吉田茂は平和憲法を
盾に断ったということなどまるっきり触れられません。日本にとって平和憲法
とは、集団的自衛権をどうこうするかなんてことではないのです。その前に
今現在同様の事が起きたらという危機感を国民が持つべきです。現に
小泉はブッシュに言われるがままにイラク何とか法等という怪しげなものを
つくり、国際世論も統一も見ないまますぐさまイラク侵攻を支持し、戦後
復興に自衛他の派遣も決めました。

まず日本は、もっと外交能力を身につけ無駄な国連常任理事国入りに
精力を使うことなく、独自に平和外交とアジアの発展のために尽くすべき
なのです。いたずらに朝鮮や他の国を敵視するだけでなく、無駄なミサイル
防衛システムなどの軍事費に税金を使うことなく、もっと有効に平和を
維持するために使えるのです。そういった方向に目を向ける人が最近
少なくなり、平和は銃なくして得られないと思う人が増え、普段隣人との
トラブルに銃など必要としないのに、日本も核武装すべきだと言い出す
始末です。

日本人は、平和へのあり方をどう見るのか、この間『the shuter』を
みて、すっかり原作『極大射程』の記憶もなくなり、この本を読んでみましたが、
本のほうでは、映画と違い主人公はベトナムの英雄で怪我で除隊後は
山の中で電話も引かずひっそりと暮らしているという設定で、それを
現代社会に引き釣り出すのに精神科医の作戦まで用意しています。
ちゃんと本として法律やらアメリカの精神にそう構成になっています。
映画では、最後に裁判後に法で裁けないといって去っていく大佐に
銃による解決策を用意しますが、本の方では法廷の場で終わっています。
銃に対する作者の考えも銃で全て解決するというより、銃を持つ人の正義の
心で解決するという態度で好感が持てます。

日本人は、あまり気がついていませんが、アメリカはキリスト教徒の国で
イラクやバグダッドに異教徒の軍靴が入るというだけでイスラム社会は
総毛だった出来事だったのです。キリスト教にしろ、イスラム教にしろ
異教徒を殺しても殺人になりません。日本人からすれば、自爆テロ
なんかなんでやるんだろうという現実優先の宗教などより現世の幸福
を追求するという無宗教国家であり、国の宗教を定めた宗教=法という
概念がまったくないのです。つまり、外国の人は神の手により人間は
作られて、サルなどから進化したのではないと信じているのです。

もちろん聖書の予言やコーランの戒律は絶対であり、永遠の楽園に
神との契約で生き返ると信じていたり、緑園で何度抱いても処女と
やりまくる事を信じているのです。そういう人と本当に命をかけて戦おう
と思いますか。彼らはあの世で生き返ると信じているのです。それが
宗教を信じる根源となっています。そうなれば人を核や毒ガスで
滅ぼしてまで自分たちの宗教を押し通すでしょう。そうなれば、
言葉で何を言っても通じないのですから。そう彼らは宗教を信じて
いるから、他人の土地や命を奪ってもそれが神のせいにしている
から銃も必要なのです。核も必要なのです。




コメント
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