
★★★★☆
村上龍はけっこう読んだのだけど、村上春樹は、
「名前が硬派じゃない!」といういちゃもん同然の理由で
きちんと読んだことがありませんでした。
ああ、もっと早く、たとえば高校生とか大学一、二年生のころに
読んでおけばよかった!・・・と思いました。
たぶん、年を重ねるごとに感じるものが大きく変わる物語。
19ページめ、
「何故なら直子は僕のことを愛してさえいなかったからだ」
の時点で猛烈に悲しくなってしまいました。
書かれている内容は結構激しい気がするのだけど、
濾過されたように透明で、悲しい、死の匂いを感じる物語。
まだ上巻しか読んでいないので、とりあえず、
好みの度合いは★四つ。
それにしても主人公、やけにモテモテですね。