金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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156:姫野カオルコ 『終業式』

2005-12-11 13:16:00 | 05 本の感想
姫野カオルコ『終業式』(角川文庫)
★★★☆☆

『ツ、イ、ラ、ク』はとてもおもしろかった。
『蕎麦屋の恋』『特急こだま東海道線を走る』はいまいち。
『整形美女』は最初の数十ページで挫折。
そんなこんなでいまいち評価の定まらない作家さんだったのだけど、
これはおもしろかった。
高校時代からの二十年間を手紙、ファックス、メモなどなどのやり取りだけで
綴った物語。
何が起こったのか、わずかな文章のみから想像しなければならないのだけど、
恋に破れ、結婚に失敗し、争ったり打算を働かせたりして、
それぞれが大人になっていく過程が見えて切なかったり感慨深かったり。
主人公格のふたりを好きになれなかったため、感情移入できなかったのがやや難。

コメント
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