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★★★★☆
なくなったはずの酒蔵に、手紙を届けにやってきた
郵便配達夫の良夫さん。
おばあさんに招き入れられ、菊酒を作る小人たちを
呼び出すことのできるつぼとハンカチを預かることに。
いくらでも菊酒を作ってもかまわないが、条件がふたつ。
お酒をつくるところは、だれにも見せちゃいけない。
菊酒で、金もうけをしようと考えちゃいけない。
菊酒のおかげで楽しい毎日をすごし、良夫さんのもとには
およめさんもやってきたが……
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小学生の女の子が「おもしろいよ!」と家に持ってきて
くれたのだけど……こ、こわっ!!
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完全に大人の読み方をしてしまうのだけど、
善良な夫婦が現実的な欲望に屈していくところとか、
経済的な取引という大人社会の概念を持ち出すところとか、
快楽を知って労働を放棄するところとか、
中盤はおそろしくておそろしくて。
小人の家でお茶を出されて、
「ほんの一口のんだだけで、ふたりの心の、おそれやしんぱいや、
悲しみが、霧のように消えました。……(略)……
ふたりの心は、すっかり明るくなりました。そのうえ、なんだか、
うきうきしてきたのです」
というところなんて、
「ド、ドラッグ!!」
と戦慄。シュールだよ!
ちなみに、持ってきてくれた子に「これ、怖いよ~!」と言ったら
「どこが??」とケロリと返されました。