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★★★☆☆
幽霊屋敷と噂される、小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。
その家で起こった過去の事件を描く連作短編集。
「私の家では何も起こらない」って、
明らかに何か起こるだろというタイトルだ。
女性作家がひとりで住むいわくつきの家の「いわく」が
後から明かされていくのだけど、
残酷な話もしごくあっさり書かれている。
ホラーなんだろうけど、全然怖くはない。
いつもの「ここまで引っぱっといてコレかよ!」という
肩透かしもなく、きちんと一冊で過不足なくおさまっている印象。
むしろ、書き下ろしだという最後の部分は
付け足さないほうがよかった気がする。