R.P.ファインマン『ご冗談でしょう、ファインマンさん〈上〉』 (岩波現代文庫)
★★★★☆
わたしは根っからの文系で、なおかつ基本的に物知らずなので
名前も聞いたことがなく、その存在すらまったく知らなかったのだけど、
著者は「1965年にノーベル物理学賞を受賞した天才物理学者」だそう。
上巻だけでも結構な厚みがあるし、なかなか読み始められなかったのだけど、
読み始めたら、あとはもう一気読み。
子供のような無邪気さと、からりとしたユーモアに満ちた逸話集で、
これは本当におもしろかった。
金庫破りの話では、声を上げて笑った。
原爆に関する部分では、やっぱり読みながら無表情になっちゃったけど、
出てくる学者たちの「本当に頭のいい人」同士のやり取りも素敵だし、
自分の専門外のことにも興味を持って積極的に学んでいく姿勢、
業績にならない身近な現象の解明に夢中になってしまう姿には
感心してしまう。
そしてなにより、陰湿なところや自惚れを感じさせない、
ユーモアに満ちた明るい語り口に、前向きな気持ちにさせられる。
僕たちは「できるけどやらないだけのことさ」といつも自分に言い聞かせているわけだが、これは「できない」というのを別な言葉で言っているだけのことなのだ。(p.104)
これは本当にそうだよね。
★★★★☆
わたしは根っからの文系で、なおかつ基本的に物知らずなので
名前も聞いたことがなく、その存在すらまったく知らなかったのだけど、
著者は「1965年にノーベル物理学賞を受賞した天才物理学者」だそう。
上巻だけでも結構な厚みがあるし、なかなか読み始められなかったのだけど、
読み始めたら、あとはもう一気読み。
子供のような無邪気さと、からりとしたユーモアに満ちた逸話集で、
これは本当におもしろかった。
金庫破りの話では、声を上げて笑った。
原爆に関する部分では、やっぱり読みながら無表情になっちゃったけど、
出てくる学者たちの「本当に頭のいい人」同士のやり取りも素敵だし、
自分の専門外のことにも興味を持って積極的に学んでいく姿勢、
業績にならない身近な現象の解明に夢中になってしまう姿には
感心してしまう。
そしてなにより、陰湿なところや自惚れを感じさせない、
ユーモアに満ちた明るい語り口に、前向きな気持ちにさせられる。
僕たちは「できるけどやらないだけのことさ」といつも自分に言い聞かせているわけだが、これは「できない」というのを別な言葉で言っているだけのことなのだ。(p.104)
これは本当にそうだよね。