【Amazonの内容紹介】
たった一枚の古ぼけた写真が、この大騒動の発端だった――。
僕は失業して故郷へ帰っていたが、
納戸で見つけた100年前の曾祖父の写真を見て驚いてしまった。
こともあろうに「新幹線」が写っている!
これが刺激になって、僕は我が家の持ち山の通称「神隠しの山」の
麓にある洞窟に入ってみた。
洞窟のあちら側では、100年前に僕の家で謀議がこらされていた。
ちょんまげを結った侍姿の壮漢たちに見つかったので、
あわてて洞窟を抜け逃げ帰ってきたが、村じゅう驚天動地の大騒ぎ。
早速、新聞社の音頭取りで学者をまじえて「調査隊」が
あちら側を調べることになったが……。
傑作痛快短編全12作。
小松左京と山上たつひこの意外なつながりを明かした
書き下ろし解説も収録。
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【収録作品】
三界の首枷
紙か髪か
痩せがまんの系譜
ぬすまれた味
聖六角女学院の崩壊
機械の花嫁
女か怪物か
ダブル三角
カマガサキ二〇一三年
SOS印の特製ワイン
墓標かえりぬ
御先祖様万歳
「機械の花嫁」まで読んでギブアップ。
私はSF自体、そんなに好きじゃないのかもしれない。
これまでに私が読んで「おもしろかったSF短編」と
認識していたものは、
SF要素を楽しんだんじゃなくて、
星新一的などんでん返しの構成を楽しんでたんだな。
「痩せがまんの系譜」はわりと好きなんだけど、
介錯なしの切腹はめちゃくちゃつらいのでは……と
そればかりが気になった。
世界から紙が消える「紙か髪か」も好き。