
★★★★☆
【シネマトゥデイのあらすじ】
妻に先立たれ、息子たちとも疎遠な元軍人の
ウォルト(クリント・イーストウッド)は、
自動車工の仕事を引退して以来単調な生活を送っていた。
そんなある日、愛車グラン・トリノが
盗まれそうになったことをきっかけに、
アジア系移民の少年タオ(ビー・ヴァン)と知り合う。
やがて二人の間に芽生えた友情は、
それぞれの人生を大きく変えていく。
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エンディングが好きな映画として
友達から教えてもらったもの 。
アメリカの治安悪すぎ!!
一人で街を歩けないし、家族と家で過ごしていても
チンピラに襲撃される。
怖すぎてこんな所で暮らせないよ~!
日本の平和を改めて実感する……。
偏屈で差別思想バリバリの退役軍人のじいちゃんが、
隣に住むモン族の姉弟と仲良くなり、
彼らを守るために戦う話。
年寄りなのにめっちゃ強く、
迫力でチンピラを圧倒するほどだが、
彼らを守るためにチンピラを脅しつけたことによって、
チンピラの報復は姉弟に向かうことに。
以下ネタバレ。
「死を覚悟したじいさん無双、チンピラを壊滅させる」
という方向に行くのかと思いきや、
「暴力はまた新たな暴力を呼んで、それが連鎖する」
ということを身にしみて理解したじいさんは、
自分を殺させることでチンピラたちを刑務所に入れ、
姉弟を守るのであった。
死の病に冒されている、というのも、
その方法を選ばせるための展開だったのだな。
直前に身なりを整えているのも、その覚悟ゆえ。
序盤の嫌われ者らしい振る舞いが徐々に軟化して
チャーミングなじいさんになっていく過程も
自然で納得できる。
差別だったり暴力だったり、
見たくないものを見せつけられるけれども、
だからこその悲しく優しいラストだった。