金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
★の数は「好み度」または「個人的なお役立ち度」です。
現在、記事の整理中。

9:群ようこ『パンとスープとネコ日和』

2022-01-07 21:01:19 | 22 本の感想
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

唯一の身内である母を突然亡くしたアキコは、
永年勤めていた出版社を辞め、
母親がやっていた食堂を改装し再オープンさせた。
しまちゃんという、体育会系で気配りのできる女性が
手伝っている。
メニューは日替わりの
〈サンドイッチとスープ、サラダ、フルーツ〉のみ。
安心できる食材で手間ひまをかける。
それが、アキコのこだわりだ。
そんな彼女の元に、ネコのたろがやって来た―――。
泣いたり笑ったり・・・・・・
アキコの愛おしい日々を描く傑作長篇。

****************************************

ドラマ版、
「これはどういうつもりで描いているのだろう?」
とよくわからないところがあって、確認のために読んだ。
疑問に思っていた箇所(母の元同僚の描き方とか)は、
少なくとも原作では、だいたい、
「うれしくないこと」として描かれていて安心した。
ドラマを見ている間、近所のおじさん・おばさんたちが
「いい人」すぎるのを薄気味悪く思っていたが、
そこもほどよく現実的。

主人公が店の経営のことであれこれ頭を悩ませたりしつつも、
軸がしっかりしていてブレない点がいい。
いくつかの要素がとっちらかっている印象で、
これ一冊だと、どこにピントを合わせて読めばいいか
いまいちよくわからないのだけども、シリーズものだから
それはこれから定まっていくのかも。
さらっとした読み心地がよい。

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3ー8:最近読んだ漫画

2022-01-07 20:38:24 | 22 本の感想
武田一義『ペリリュー ─楽園のゲルニカ─ 1 (ヤングアニマルコミックス)

ペリリューというのは、戦場になった島の名前なのね。
デフォルメされた可愛らしい絵柄で、
死を前提に送り込まれた兵隊さんたちの日々を描く。
戦争を賛美するでもなく、批判するでもなく、
ただ当たり前のようにそこへ放り込まれた人々が
「意味のない死」を迎える様子を描く。
短い出番の中で、ちゃんとキャラ立ちというか、
その人となりがわかるように描いているの、すごい。


 オノナツメ『ふたがしら(1)・(2)』

江戸時代の盗賊の話。
男性も女性も、表情に強い色気とムードがある。
シンプルな絵柄なのにね。すごい。
見づらかったり、人の区別が衝きにくかったりする
コマもあるんだけども、なんだかずっと見ていたい絵。



食をテーマにした話かと思いきや、
そうではない模様。
主人公も、相手役とおぼしき男性も、
言動が下品で不潔。
主人公のいわゆる「丁寧な暮らし」っぽい部分と
ちぐはぐな感じ。
たぶん作者さんの意図しない部分で
そう思わせてしまっている。




 山本崇一朗『からかい上手の高木さん(1)・(2)』

隣の席の女の子に翻弄される中学生。可愛い。
たぶんまとめて読むよりも、
一話ずつ定期的に読んでいったほうが向いているつくり。


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