金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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15:永井路子『この世をば〈上〉』

2022-01-15 17:52:16 | 22 本の感想
永井路子『この世をば(上)
★★★★☆

【Amazonの内容紹介】

直木賞作家・永井路子氏の作品が遂に電子化!
時の権力者、関白・藤原兼家の三男坊の藤原道長は、
機転が利きカリスマ的な存在感を放つ長兄の道隆や
野心家である次兄の道兼に比し、平凡でおっとり、
出世も遅々としていたが、
姉である詮子の助力を得ながらも、
左大臣の娘・倫子と結婚する。
以来、徐々にではあるものの、道長にも運が向いてきて、
姉・詮子、妻・倫子などの支援を受けながら
出世街道を上りつめていく……。
表面的な華やかさに誤解されがちな人間・藤原道長の素顔を
見事に浮かび上がらせた名作。

****************************************

永井作品の一部がkindleで99円セールになっていたため、
11冊まとめて購入。
これは中学生のときに読んだはず。
道長が倫子に平謝りする場面以外、
全然覚えていないのだが……。
上巻は、平々凡々に生きてきた道長が
内覧になることが決まった、というところまで。

二番目の妻・明子の描き方が印象的。
父親が高官で、なおかつ健在だった倫子とは、
政治のための結婚。
道長は、彼女をいとしく思い、
頼りにもしているのだけども、
倫子はやっぱり、タッグを組んで
政界を乗り切っていくためのパートナーなんだなあ。
一方、血筋は高貴だが、政治的には役に立たない
(庇護していた姉との絆を深めることにはなったが)
明子には恋をしていて、庇護欲をかき立てられている
道長なのであった。

これまでに読んだ関連本からの印象だと、
明子の産んだ子たちは、大事にされていない感じなのだけども、
どう説明をつけるのか、下巻が楽しみ。

藤原実資がずーっと「意地悪評論家」って表現されているのに
笑ってしまう。

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11-14:最近読んだ漫画

2022-01-15 17:14:38 | 22 本の感想

続きがすごく気になる……!
ヒロインが中年体型で美化しすぎていないのもよい。



ネットでの誹謗中傷の被害者が弁護士とともに
加害者に報復する話。
被害者が完全にすっきりできるわけでもなく、
加害者に救いがないわけでもない、
その塩梅がちょうどいい。



こんなシリアスな物語だったのか。
異端思想とされながら、命がけで地動説を研究した人々の物語。
骨太で、人を選びそうだけども、
読む人をガツンと殴りつけてくるようなエネルギーを感じる。
タイトルの「チ」、そういう意味だったのね……



首都圏の中学、全然知らないので
意識していなかったのだけど……

海陽学園をこうやってもじって登場させているということは
首都圏の中学にも明らかなモデルがあったんだな。


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