金木犀、薔薇、白木蓮

本と映画、ときどきドラマ。
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59-66:松井優征『逃げ上手の若君〈1〉~〈8〉』

2023-04-07 15:01:25 | 23 本の感想
松井優征『逃げ上手の若君1~8』
 
【Amazonの内容紹介】
 
小笠原貞宗に北条の重臣ではないかと疑われた時行は、
一対一の舌戦に臨む。
正体を明かすわけにいかない時行は
射抜かれる言葉の矢を巧みに躱すも、
補佐役・市河の登場で事態は急変して…?
さらに後醍醐天皇の命により信濃各地で再び動乱が渦巻く!
天下を取り戻す前哨戦へ突入する!
 
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祝アニメ化!!
マイナーすぎるこの題材で打ち切りにあわないばかりか、
アニメ化までしちゃうのはほんとすごいよ……!
漫画らしいキャラ付けやはちゃめちゃ設定&展開もありつつ、
社会構造や信仰、風俗、経済等々まで目が行き届いていて
しっかり「歴史もの」をやっている。
 
1~5巻は再読。
次の巻が出るまでに話を忘れちゃうからしばらく積んでいたのだけども、
無料公開しているのを機に8巻まで読了(4/10まで無料公開中だよ!)
 
新田義貞と楠木正成、佐々木道誉も出てきて、ついに中先代の乱へ。
(新田義貞の登場コマを遡って「?」を探してしまった……)
時行がついに北条の子として名乗りを上げるところが熱いね~。
 
残虐な悪党として登場した瘴奸が、小笠原のもとで人生を立て直した後、
ドラマチックに散っていったのが清々しくも切ない。
このおっさんに心動かされる日が来るとは思わなんだよ……。
おっさんと言えば、若い男風な見た目の頼重も「年齢肌」ネタに加えて
孫が出てきて、まごうことないおっさんだと念押しされていた。
 
※ 以下、史実のネタバレ
 
 
 
 
9・10巻を読まずに積んでいるのは、乱の結末を知っているから。
主人公が時行だから、ちゃんと盛り上げて、
勝つところにしっかり尺をとってくれると思うんだけど、
頼重が死ぬじゃん……見たくないよ……。
漫画ならではの「実は死んでません」をやる可能性もゼロではないけど、
頼重と時行の付き合いが短く終わることは序盤に示されていたし、
烏帽子親になる約束をしたり、一緒に寝たりしてるのが、
悲劇の前振りとしか思えない……。
 

コメント
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