
★★★★☆
【Amazonの内容紹介】
オカルト雑誌で働く藤間が受け取った、とある原稿。
読み進めていくと、作中に登場する人形が現実にも現れるようになり……。
迫りくる死を防ぐために、呪いの原稿の謎を解け。
新鋭が放つ最恐ミステリ!
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ホラーは全然好きじゃないんだけども、面白かった!!
「話を聞く/読むと〇日後に死ぬ」
「怪異がだんだん近づいてくる」
という設定は、これまでに読んだホラー系作品の中でも使われていたし、
作中でも登場する「リング」もそうなんだけども、
今作はミステリーの要素が強く、そちらに惹きつけられた。
作中の小説の中で不自然に感じられたところが
ちゃんと伏線として機能していて爽快。
(いろんな点で、めちゃ後味悪いんだけど……)
難を言えば、
「原稿を送ってきた動機」がとってつけたようだったことと、
「どんでん返し」であったと思われる「お母さん」の登場が、
意外ではあったものの「そうですか……」程度にしか
感じられなかったことくらい。
(伏線はあったけど、やや弱め)
「お父さん」が自分勝手すぎるし気持ち悪いし、
何をされるかわからない恐怖というものが
しっかり伝わってきて、怪異以上に恐ろしい。
終盤で明かされる「小説で伏せられていた事実」も。
面白さは★5だけど、好み度は★3、という複雑な読後感。