
★★★★★
【Amazonの内容紹介】
戦国時代最高の軍師・太原崇孚雪斎(たいげんすうふせっさい)。
駿河の庵原家に生まれた太原崇孚雪斎は、幼くして仏門に入り、
僧として生きる事を定められた。
ところが雪斎27歳の時、駿河国主・今川氏親(いまがわ・うじちか)の懇願を受け、
雪斎は今川家の五男坊・方菊丸(ほうぎくまる)の教育係を任ぜられる。
この“問題児”との運命的な出会いによって、
雪斎は乱世へと一歩を踏み出すことになるのだった――。
戦国史上最も有名な合戦を描く、超絶歴史エンターテイメント!!
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友だちに教えてもらった本。
大河ドラマ関係の話題で
よく作品名が上がってるな~という程度の認識だったのだけど、
めちゃくちゃいっぱいシリーズ展開してるのね。
第一印象は「作画コストが高い!!」。
劇画調(青年誌に多いイメージ)なので、合戦の場面とか
描くの大変なのでは……。
「歴史に詳しくなかった」という後書きに驚くほど、
「戦国時代」になった背景や戦国大名の成り立ち、
経済の重要性をストーリーにからめて描いていて、
読み応えあり。
キャラクターも、キャラ同士の関係性もしっかり立てていて、
今川・織田双方に思い入れを持たせつつ、
勝敗の決した最後も今川の格を落とさなかったのがよかった。
信長と生駒の方の恋も印象的。
濃姫が名前しか出てこず、
生駒の方との関係だけに焦点を絞ったのはなぜ??
と思っていたのだけども、
「惚れた相手を殺してしまう」
というところにもっていきたかったのか……最後で納得。
まったく知らなかったけど、生駒の方の「類」という名前、
ちゃんとそういう伝承があって、それを踏まえたものだったのね……。
「吉乃」の名の根拠になっている「武功夜話」が
実は昭和になってから書かれたもので、
偽書扱いされているのは知ってたけど。